筋肥大とは?筋肥大の促進ポイントとうまくいかない時の原因!
記事更新日:2024年8月20日筋肥大を促進するには、適切な刺激強度、十分な休息期間、そして適切なタンパク質摂取が重要です。
トレーニング時の筋紡錘の活性化、代謝の亢進、ホルモン分泌の増加により筋肥大が引き起こされます。
一方で、過剰なトレーニング、栄養不足、ストレスなどが原因で筋肥大が進まない場合もあります。
このメカニズムを理解し、個人に合ったトレーニング方法や食事管理を行うことが、効果的な筋肥大につながります。
筋トレをして筋肉をつけたいのであれば、「筋肥大」についてもしっかり理解しておきたいところです。筋肥大とはどのようなものをさしているのでしょうか。筋肥大は筋肉をつけるためには、絶対に必要な作用といえます。筋肥大をきちんと促すためには、いろいろなポイントに気を付ける必要があります。
今回は、筋肥大のメカニズムや筋肥大を促進するためのポイントについて解説します。筋トレをおこなってしっかりと筋肥大させるためにも、筋肥大のメカニズムやポイントをしっかりと押さえましょう。
目次
筋肥大の重要性について
筋肥大は健康的で魅力的な体づくりにとって非常に重要です。
筋肉量の増加は、日常生活や運動時のパフォーマンスの向上につながります。
筋肉は単に見栄えがよくなるだけでなく、様々な生理的な機能も担っています。
筋肉はグルコースを消費し、脂肪燃焼を促進する役割があるでしょう。
つまり、筋肥大は基礎代謝の向上にも寄与し、体重管理にも効果的です。
また、筋力の増強は関節への負担を減らし、怪我のリスクを下げることにもなります。
さらに、筋肉は体温の調整や免疫機能の維持にも重要な役割を果たし、筋肉量の低下は、様々な生活習慣病のリスク増加にもつながるのです。
美しい体型を手に入れるだけでなく、健康面でも筋肥大は非常に重要です。
ライフスタイルの改善と適切なトレーニングを組み合わせることで、理想的な筋肉量を手に入れることができるでしょう。
美と健康を両立するためにも、筋肥大の達成は大きな意味を持っているのです。
筋肥大のメカニズム
筋肥大のメカニズムは以下の通りです。
・筋タンパク質の合成と分解のバランス
・筋細胞の増殖と肥大
こちらを順にご紹介します。
筋タンパク質の合成と分解のバランス
筋肥大のメカニズムの核心は、筋タンパク質の合成と分解のバランスにあります。
筋肥大が起こるためには、筋タンパク質の合成が分解を上回る必要があり、筋トレーニングや適切な栄養摂取により、筋タンパク質の合成が促進されるでしょう。
トレーニングによって筋紡錘が活性化され、筋細胞内のシグナル伝達経路が刺激されます。
これにより、タンパク質合成に関与する mTOR経路が活性化され、筋タンパク質の合成が促進されます。
また、トレーニングによって成長ホルモンやインスリン様成長因子-1(IGF-1)の分泌が高まるでしょう。
これらのホルモンは筋タンパク質合成を促進する一方で、分解を抑制する働きもあります。
一方で、筋タンパク質の分解は主にユビキチン・プロテアソーム系によって行われ、ストレスの蓄積や栄養不足などが、この分解系を活性化させてしまいます。
このように、筋肥大のためには、トレーニングと適切な栄養摂取により、筋タンパク質合成を促進し、分解を抑制することが重要なのです。
バランスの取れたアプローチが、持続的な筋肥大につながります。
筋細胞の増殖と肥大
筋肥大のメカニズムには、筋細胞の増殖と肥大の2つの側面があります。
まず、筋細胞の増殖について説明します。
筋トレーニングによって筋衛星細胞(筋幹細胞)が活性化され、筋細胞に融合することで、筋線維の数が増加し、この筋細胞の新生は、長期的な筋肥大にとって重要な過程です。
次に筋細胞の肥大メカニズムです。
筋トレーニングによって筋細胞内のタンパク合成経路が活性化され、筋タンパク質の合成が促進され、これにより、個々の筋細胞が肥大していきます。
特に重要なのが、mTOR(細胞外の栄養状態や細胞内エネルギー(ATP量)等の情報を感知して、細胞成長・増殖へ結びつける上で中心的な役割を担うリン酸化酵素です。
mTORはタンパク質合成の中心的な調節因子で、筋トレーニングによって活性化されます。
また、インスリン様成長因子-1(IGF-1)やテストステロンなどのアナボリックホルモンの分泌増加も、筋細胞の肥大を促進します。
このように、筋トレーニングによる筋細胞の増殖と肥大が、筋肥大の根本的なメカニズムといえるでしょう。
適切なトレーニングと栄養摂取によって、この過程を最大限に引き出すことが、持続的な筋肥大につながるのです。
筋肥大を促進するポイントは?
筋肥大を促進するポイントは?以下の通りです。
・適切な負荷量
・十分な休息
・必要なタンパク質・カロリー摂取
・栄養バランス
こちらを順にご紹介します。
適切な負荷量
筋肥大には、筋力トレーニングによる筋細胞への刺激が不可欠です。
しかし、その刺激が過度であると逆効果となり、筋損傷や炎症が生じてしまいます。
適切な負荷量とは、筋細胞に対して最適な刺激を与えることができる強度のことです。
具体的には、1-6RMレンジの重量で8-12回の筋収縮を行うのが効果的とされています。
これは、ゆっくりとした動作速度で、最後の1-2回は筋の限界まで収縮させるというものです。
この刺激により、筋タンパク質合成が促進され、筋肥大につながるでしょう。
一方で、負荷が過剰だと、筋損傷が起こり、かえって筋タンパク質分解が優位になってしまいます。
また、負荷が不足していると、筋細胞への刺激が弱く、筋肥大が起こります。
したがって、個人の筋力レベルに合わせて、適切な負荷量を設定することが重要です。
ゆっくりとした動作速度と最大努力の組み合わせが、筋肥大を促進するポイントなのです。
十分な休息
筋肥大を促進するためのもう1つのポイントは、十分な休息を取ることです。
筋肥大には、筋力トレーニングによる筋細胞への刺激とともに、その後の適切な休息が不可欠です。
筋トレーニングによって筋細胞が傷つき、その修復・再生過程で筋肥大が起こります。
しかし、この修復・再生には十分な時間が必要です。
筋細胞は、トレーニングの24-48時間後に最も活発に修復・再生され、このため、筋トレーニングは48時間以上の間隔をあけて行うのが理想的です。
また、筋肉のタンパク質合成は、睡眠中に最も活発になり、十分な睡眠を取ることで、筋タンパク質の合成が促進され、筋肥大につながります。
さらに、筋トレーニング後には炎症反応が起こるため、この炎症をコントロールするためにも、適切な休息が重要です。
したがって、過剰なトレーニングを避け、筋の修復・再生に必要な時間を確保することが、持続的な筋肥大につながるのです。
適切な負荷設定と休息のバランスが、筋肥大を最大限に引き出すポイントといえるでしょう。
必要なタンパク質・カロリー摂取
筋肉の合成には、筋タンパク質の増加が不可欠です。
このため、トレーニング時には、十分なタンパク質を摂取する必要があります。
一般的な目安として、体重1kg当たり1.6-2.2gのタンパク質を摂取することが推奨されています。
これは、例えば体重70kgの人なら、1日当たり112-154gのタンパク質が必要ということです。
タンパク質の供給源としては、肉、卵、乳製品、大豆製品などが良いでしょう。
これらのタンパク質は、筋肉の修復・再生に活用されます。
さらに、筋肥大には、必要なカロリー摂取も重要です。
筋肉の合成には、エネルギーが必要不可欠なのです。
目安としては、維持カロリーよりも300-500kcal多い量を摂取することが効果的とされています。
ただし、過剰な摂取は脂肪蓄積につながるため、適度な範囲内にコントロールする必要があります。
したがって、トレーニングに合わせて適切なタンパク質とカロリーを摂取することで、持続的な筋肥大が促進されるのです。
栄養バランス
筋肥大を促進するためのもう1つのポイントは、栄養バランスの良い食事を心がけることです。
筋肉の合成と修復には、単にタンパク質の量だけでなく、様々な栄養素のバランスが重要です。
例えば、炭水化物は筋肉のグリコーゲン貯蔵を高め、エネルギー供給を促進し、適切な量の脂質は、ホルモンバランスの維持に寄与します。
さらに、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素も、筋肉の代謝やタンパク質合成に重要な役割を果たします。
鉄は酸素運搬に、カルシウムは筋収縮に、亜鉛はタンパク質合成に関与し、ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用を発揮し、筋細胞の修復を促進します。
このように、筋肉の合成と修復には、バランスの取れた食事が不可欠なのです。
単一の栄養素に偏らず、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなどを適切に組み合わせた食事を心がけることが重要です。
これにより、筋肉の最大限の発達を促すことができるでしょう。
筋肥大のためにするトレーニング方法は?
筋肥大のためにするトレーニング方法は?以下の通りです。
・高重量を扱う
・休憩は短く
・可動域は大きく
こちらを順にご紹介します。
高重量を扱う
筋肥大を目的としたトレーニングでは、高重量を扱うことが重要なポイントとなります。
筋肥大を促進するためには、筋線維に十分な刺激を与える必要があり、そのためには、適度な負荷をかけることが不可欠です。
一般的に、8-12回程度の筋疲労に近い負荷で行うことが効果的とされています。
これは、60-80%程度の1レップマックス(1RM)の重量を使用することを意味します。
例えば、ベンチプレスの1RMが100kgの場合、60-80kgの重量で8-12回行うのが最適なトレーニング方法といえるでしょう。
このように、高重量を扱うことで、筋線維に十分な刺激が加わり、筋肥大を促進することができます。
さらに、重量を増やしていくことで、段階的に筋力も向上していきます。
筋力が上がれば、さらに大きな重量を扱えるようになり、より大きな筋肥大効果が期待できます。
ただし、高重量を扱う際は、フォームの崩れや怪我には十分注意が必要です。安全性を確保しつつ、徐々に重量を増やしていくことが重要です。
このように、適切な重量設定と段階的な重量増加によって、効果的な筋肥大が実現できるのです。
休憩は短く
筋肥大を促進するためのトレーニング方法の中で、休憩時間を短くすることも重要なポイントとなります。
筋肥大を引き起こすためには、筋線維に十分な刺激を与え続ける必要があります。
そのためには、短い休憩時間を設けることが効果的です。
一般的に、30-90秒程度の短い休憩時間が推奨され、これにより、筋肉が十分に疲労状態に追い込まれ、代謝が高まり、筋肥大が促進されます。
長い休憩時間を取ると、筋肉がリフレッシュされすぎてしまい、十分な刺激が得られなくなってしまいます。
短い休憩時間を設けることで、次の運動セットでも高い負荷をかけることができ、効果的に筋線維に刺激を与え続けることができるのです。
ただし、休憩時間が短すぎると、重量が下がったり、フォームが崩れたりする可能性があります。
そのため、適切な休憩時間を見極めることが重要です。
個人差があるため、自身の体調やパフォーマンスを観察しながら、最適な休憩時間を見つけていくことが必要です。
このように、短い休憩時間を設けることで、持続的な筋肥大効果を得ることができるでしょう。
可動域は大きく
筋肥大を促進させるためのトレーニング方法の中で、可動域を大きく取ることも重要なポイントとなります。
可動域とは、関節が動ける範囲のことです。
可動域が大きいほど、筋肉が十分に伸縮し、より多くの筋線維に刺激が加わります。
これにより、筋肥大効果が高まります。
例えば、ベンチプレスを行う際には、バーを胸まで下ろす(フル可動域)ことで、胸部の筋肉に十分な刺激を与えることができるでしょう。
一方で、半分程度まで下ろすなど、可動域を制限すると、筋肥大効果が低下してしまいます。
同様に、スクワットでは、膝が90度を超えるまで下がることで、大腿四頭筋や臀部の筋肉に最大の刺激を与えることができます。
可動域を大きく取ることで、より多くの筋線維が収縮・伸張し、それらに対して十分な負荷がかかるため、効果的な筋肥大が期待できるのです。
ただし、可動域を大きくしすぎると、関節への負担が大きくなり、怪我のリスクが高まります。
そのため、無理のない範囲で可動域を確保し、徐々に可動域を広げていくことが重要です。
怪我のないよう、フォームにも十分注意を払う必要があります。
このように、可動域を大きく取ることで、効果的な筋肥大が期待できるのです。
筋肥大がうまくいかない時の原因について
筋肥大がうまくいかない時の原因については以下の通りです。
・炭水化物不足
・オーバートレーニング
・負荷設定の問題
・ストレスの影響
こちらを順にご紹介します。
炭水化物不足
筋肥大を促進するためには、適切な栄養摂取が欠かせません。特に重要なのが、炭水化物の摂取量です。
炭水化物は、筋肉の主要なエネルギー源です。
筋肥大を目的とするトレーニングでは、高強度の運動を行うため、大量のエネルギーが必要となります。
しかし、炭水化物の摂取が不足していると、エネルギー不足により筋肉の合成が十分に行われません。
その結果、筋肥大が進まないという問題が生じてしまうのです。
具体的には、1日のカロリー摂取量の50-60%程度を炭水化物から摂ることが推奨されます。
タンパク質やその他の栄養素との バランスも重要ですが、炭水化物不足が大きな原因となることがあります。
また、炭水化物の種類も重要です。単純糖質ではなく、複合糖質(パン、ご飯、じゃがいもなど)から摂ることで、血糖値の急激な上昇を抑え、持続的なエネルギー供給が期待できるでしょう。
このように、筋肥大のためには、適切な量と質の炭水化物を意識的に摂取することが不可欠です。
オーバートレーニング
筋肥大がうまくいかない原因の一つとして「オーバートレーニング」が考えられます。
オーバートレーニングとは、過度のトレーニングによって、身体が十分に回復できず、かえって筋肉の発達が阻害される状態のことです。
筋肥大を目的とするトレーニングでは、筋肉に強い刺激を与え続ける必要があります。
しかし、その反面で、筋肉が十分に回復し、修復・成長できる時間も必要となるでしょう。
オーバートレーニングになると、この「刺激 → 回復 → 成長」の好循環が阻害されてしまいます。具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
・筋肉の疲労感が持続する
・パフォーマンスの低下
・気分の落ち込み、疲労感
・睡眠の質の低下
・免疫機能の低下
このように、オーバートレーニングは筋肉の発達を阻害し、かえって筋肥大が進まない原因となります。
対策としては、トレーニング量や強度を適切に管理し、十分な休息と栄養摂取を取ることが重要です。
また、自身の体調の変化に注意を払い、過度のトレーニングを避けることが肝心です。
負荷設定の問題
筋肥大を促進するためには、筋肉に適切な刺激を与える必要があり、その刺激の強さは、重量、回数、セット数などの負荷設定によって決まります。
しかし、この負荷設定を適切に行えていないと、筋肥大が進まない可能性があるでしょう。
例えば、重量が軽すぎる場合、筋肉に十分な刺激が与えられずに筋肥大が起こります。
一方で、重量が重すぎると、技術的なフォームが崩れ、かえって筋肉への負担が高まりすぎてしまいます。
また、1セットの回数が少なすぎると、筋肉への刺激が不足し、逆に多すぎると筋肉が十分に休めず、回復が追い付かなくなります。
このように、負荷設定のバランスが取れていないと、筋肥大を促進する最適な刺激を与えられないのです。
対策としては、定期的な負荷設定の見直しが重要です。
自身の目標や現在の筋力レベルに合わせて、重量、回数、セット数などを調整していく必要があります。
また、専門家のアドバイスを得ることで、より効果的な負荷設定を見つけ出すことができます。
適切な負荷設定を見つけることで、効果的な筋肥大が期待できるでしょう。
ストレスの影響
ストレスは、筋肥大を阻害する大きな要因となります。
これは、ストレスが引き起こす様々な生理的変化に起因しています。
まず、ストレス状態では、コルチゾールなどのストレスホルモンの分泌が高まり、コルチゾールは、タンパク質の合成を抑制し、筋肉の分解を促進する作用があるでしょう。
つまり、筋肥大を阻害する方向に働くのです。
また、ストレスによって免疫機能が低下すると、筋肉の修復・再生が円滑に進まなくなり、筋肉の損傷からの回復が遅れれば、筋肥大が進まないことになります。
さらに、ストレスが高じると、食欲の低下や睡眠の質の低下など、筋肉の発達に必要な栄養・休息が満たされなくなります。
これらの問題も、筋肥大の障害につながります。
対策としては、ストレス管理を適切に行うことが重要です。
瞑想やヨガ、ストレッチなどのリラックス法を取り入れたり、休息時間の確保など、自身のストレスレベルを下げる工夫が必要です。
また、バランスの取れた食事やサプリメントの活用など、筋肉の回復を促す取り組みも並行して行っていくことが望ましいでしょう。
ストレスを適切に管理し、筋肉の発達に有利な環境を整えることで、筋肥大を促進することができます。
「筋肥大」とは?
そもそも筋肥大とはどのような状態のことを意味するのでしょうか。筋肥大を目指すなら、具体的にその状況について理解しておきたいところです。ここでは筋肥大の具体的な意味について確認しましょう。
筋繊維が肥大すること
筋肥大とは、筋繊維が肥大することを意味しています。筋繊維とは、筋肉を形作っているものです。筋肉は細い筋細胞である筋繊維が束になってできています。その1つ1つが太くなることにより、筋肥大とよばれる現象を起こしているのです。筋繊維が肥大すれば、その分筋肉も大きくすることができます。
イコール筋力アップではない
筋肥大によって筋肉が大きくなると、筋力がアップしているように思う人も少なくありません。しかしながら、筋肥大が起こったからといって、必ずしも筋力がアップしているわけではないのです。筋肥大と筋力アップは別物であることをしっかりと理解しておきましょう。
筋肥大のメカニズム
では、筋肉肥大はどのようにして起こるものなのでしょうか。筋肥大を目指すなら、そのメカニズムについてもしっかり理解しておきたいところです。ここでは、筋肥大のメカニズムについて説明します。
超回復
筋肥大では、超回復が重要な意味をもちます。まず、トレーニングによって負荷を筋肉に与えると、筋繊維が破断します。傷ついた筋繊維は、休養と栄養をしっかり与えられることにより、それまでよりも大きくなって回復していきます。これが超回復です。この超回復の作用により、筋繊維はどんどん大きくなって筋肥大が起きます。
成長ホルモン分泌
筋繊維が大きくなるためには、成長ホルモンも必要不可欠です。負荷の大きな運動をおこなうと、血中の成長ホルモンの濃度は通常の約200倍にも増加します。これにより筋肥大がよりしっかりとおこなわれるようになるのです。
筋肥大のためのトレーニング方法
筋肥大を目指すためには、どのようなトレーニング方法をとればいいのでしょうか。筋肥大のためにはさまざまなトレーニング方法があります。ここでは筋肥大のためにできるトレーニング方法について説明します。
強度
筋肥大のためには、ある程度しっかりとした強度のトレーニングが必要です。最低でも最大筋力の65~70%を必要とする重さの負荷をかけなければなりません。そのためには自分自身の体の状態をしっかり把握することが必要です。
インターバルは短く
筋肥大のためには、インターバルの長さにもこだわる必要があります。具体的には、インターバルは短めがよく、約30秒から1分くらいの長さになるようにしましょう。ポイントは、前におこなったセットの疲労がとれる前に次のセットを始めるようにすることです。最初はきつく感じられますが、忍耐強さを身につけて取り組むことが大切です。
種目
筋肥大を目指すなら、種目はコンパウンド種目に重きを置きましょう。具体的にいうと、複数の筋肉や関節を同時に動かすような種目です。たとえば、スクワットやデッドリフトなどの種目をおこなうとよいです。より細かい目的に合わせ、種目を選ぶようにしてください。
レベルに応じた頻度を心がける
適切な流れで筋肥大をするためには、レベルに応じた頻度を心がけることも忘れてはいけません。初心者であれば、全身を使う筋トレのメニューを週2~3回程度の頻度で取り組むとよいです。中級以上になったならば、部位別のトレーニングを週3~6回程度取り組むようにしましょう。
長期的スパンを意識する
筋トレでの筋肥大は長期的なスパンで取り組むことを意識してください。筋肥大の効果を感じられるようになるまでには、最低でも3~4カ月はかかります。すぐに効果を感じられるわけではないので、根気よく取り組むことが大切です。途中で筋トレをやめると、筋肉の状態が元に戻ってしまうので、最初のうちは効果を感じられなくても続けるようにしましょう。
筋肥大を促すためには
筋肥大を促すためには、筋トレ以外にどのようなことに取り組めばいいのでしょうか。筋肥大を促す方法はいろいろとあります。ここでは、筋肥大を促すためにできることについて説明します。
食事での栄養補給
筋肥大を目指すためには、たんぱく質をしっかり補給する必要があります。適切なタイミングでプロテインやアミノ酸などのサプリメントを摂取しましょう。特にトレーニングが終わってから30分以内に補給するようにすると、筋肉の修復に大きな効果を発揮します。さらに、ビタミンやミネラル類と一緒にたんぱく質を摂取すると、吸収されやすくなります。加えて、筋肥大のためには、さまざまな栄養が必要になります。栄養が不足していると、高負荷トレーニングをしても筋肥大しない可能性もあるので注意が必要です。タンパク質と炭水化物の両方をバランスよく摂取しましょう。サプリメントは必要に応じて活用してもよいですが、それだけに栄養補給を頼ることがないよう、食事の内容に注意することが大切です。
十分な睡眠
筋肥大のためには、十分な睡眠も必要不可欠です。なぜなら、睡眠中に成長ホルモンが多く分泌されるからです。体をゆっくり休めることができないと筋肉は大きくなりません。理想的な体を手に入れるためにも、筋トレをしたらしっかり休む習慣をもちましょう。
筋肥大がうまくいかないときに考えられる原因
筋トレをおこなっていても、場合よっては筋肥大がうまくいかないケースもあります。筋肥大がうまくいかないときとしては、どのようなケースが考えられるのでしょうか。筋肥大がうまくいかない原因としては、炭水化物不足があります。筋肉といえばタンパク質というイメージがありますが、体を鍛えるためにはエネルギー源となる炭水化物も重要です。さらに、睡眠不足も筋肉肥大を妨げる原因となります。また、オーバートレーニングやその反対に負荷が足りない場合にも筋肥大がうまくいかないことがあります。筋肉に対するトレーニングよりも有酸素運動を中心におこなっている場合も筋肥大はうまくいきません。
筋肥大のメカニズムを理解して筋肉をつけよう
筋肥大は体の中でさまざまな作用が起きることにより、促されていきます。そのため、筋トレをして筋肥大を目指すなら、しっかりとそのメカニズムについて理解しておいたほうがよいでしょう。筋肥大に必要な条件をそろえられていないと、筋トレに励んでいるつもりでもなかなか筋肥大を起こせない可能性もあります。筋肥大を意識して筋トレをおこなえば、ゆっくりと少しずつ筋肉がついていきます。筋肥大の効果を感じるまでにはある程度の期間がかかるため、根気よく筋トレを続けることがとても重要です。まずはしっかりと筋肥大のメカニズムを理解して、筋肉をしっかりとつけられるようにしましょう。
まとめ
筋肥大を促進するポイントは、適切な強度のトレーニング、十分な休息、そして良質なタンパク質の摂取です。
トレーニング時の筋紡錘の活性化や、代謝の亢進、成長ホルモンの分泌増加などが筋肥大のメカニズムとなります。
一方、筋肥大が思うように進まない原因としては、過剰なトレーニング、タンパク質不足、ストレスの蓄積などが考えられているでしょう。
過度のトレーニングは筋繊維の損傷を招き、逆効果となります。
また、必要なタンパク質が足りないと筋肥大が進まず、ストレスも筋肉の合成を阻害してしまいます。
これらの問題点を認識し、個人に合ったトレーニング強度や食事管理を行うことで、無理なく効果的な筋肥大が期待できます。
適切なプログラミングと生活習慣の改善により、理想の筋肉を手に入れることができるでしょう。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。