リフレクソロジーと足つぼマッサージの違いとは?
記事更新日:2024年8月30日「リフレクソロジーと足つぼの違いってなに?」
「どんな施術方法があるんだろう」
リフレクソロジーに興味がある方は上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
リフレクソロジーと足つぼ療法は、両者とも足の裏にある特定の部位を刺激することで、身体全体の状態を改善しようとする療法です。
しかし、その起源や理論、施術方法には違いがあります。
リフレクソロジーは足裏を刺激して健康やリラックスを促す方法です。リフレクソロジーと似たものとして足つぼマッサージがあげられます。これらはいずれも足裏に刺激を与えることで健康を目指すものです。しかしながら、両者には明確な違いがあります。成り立ちだけでなく、施術を受けたときの感覚も異なるのであらかじめチェックしておいたほうがよいでしょう。
リフレクソロジーと足つぼマッサージには、具体的にどういった違いがあるのでしょうか。今回は、リフレクソロジーと足つぼマッサージの違いについて紹介します。
目次
リフレクソロジーの基本
リフレクソロジーは、足の裏にある反射区域(リフレックスゾーン)を刺激することで、身体の各部位に働きかける療法で、リフレクソロジーの基本的な考え方は、足の裏には体の各部位に対応した反射区域が存在し、その区域を刺激することで、対応する部位の機能を改善できるというものです。
詳しく説明していきますね。
● 起源と歴史
● 基本概念
● 施術方法
● 期待される効果
順番にご紹介していきますね。
起源と歴史
リフレクソロジーの起源は古代エジプトにさかのぼると考えられ、紀元前2330年頃の古代エジプトの壁画には、足の反射療法を行う様子が描かれていたことが確認され、中国においても3000年以上前から、足の裏の特定の部位を刺激することで全身の健康を保とうとする療法が存在していたと言われています。
その後、1890年代にアメリカの医師ウィリアム・フィッツジェラルドが「ゾーンセラピー」と呼ばれる療法を提唱しました。この療法は、体を10個のゾーンに分け、ある部位の刺激が他の部位にも影響を及ぼすという考えに基づき、1930年代にユーズ・ジャクソンが、より体系化されたリフレクソロジーの理論を確立しました。
現在では、リフレクソロジーは世界各国で広く実践されており、ホリスティックな治療法の一つとして認知されるようになっており、特に欧州諸国やアメリカ、オーストラリアなどでは、医療現場でも活用され、日本においても、1970年代から注目を集め始め、現在では多くのリフレクソロジストが活躍しています。
基本概念
リフレクソロジーの基本概念は、体の各部位が足裏や手のさまざまな反射区域に対応しているという考えに基づいています。
リフレクソロジーでは、この反射区域に働きかけることで、体全体のバランスを整えることを目的とし、具体的には、反射区域に触れ、圧迫したり伸ばしたりすることで、血流の改善や自律神経の調整などが促されると考えられています。
例えば、足の外側の部分は頭部に対応しているとされ、この部分を刺激することで頭痛の改善が期待できます。同様に、内側の部分は消化器官に、つま先は視覚器官に対応しているといった具合になります。
このように、リフレクソロジーでは、足裏や手のさまざまな反射区域を総合的に捉え、それらに働きかけることで、体全体の調和を取ろうとします。反射区域の刺激により、自然治癒力の向上や、様々な症状の緩和が期待できるのがリフレクソロジーの特徴です。
施術方法
リフレクソロジストが足の状態を丁寧に観察・触診し、クライアントの症状や体調の変化を把握し、これにより、どの部位を重点的に刺激すべきかを判断します。
足の裏には、手のひらや耳など、体の各部位に対応する反射区域が存在し、リフレクソロジストは熟練の技術を使ってこれらの反射区域を的確に特定します。
特定した反射区域を、親指や人差し指で優しくマッサージするように刺激し、刺激の強さや速さ、方向性などは、クライアントの反応を見ながら調整されます。
反射区域の刺激に加えて、足全体のマッサージも行い、これにより血行が促進され、全身の調和のとれた状態を保つことができます。
所要時間は60分前後が一般的ですが、症状や体調に合わせて柔軟に対応され、リフレクソロジーは痛みを伴うことはほとんどなく、リラックスした状態で受けられる療法です。
期待される効果
ストレス管理や心身のリラクゼーションに大きな効果がありますよ。反射区域に作用することで自律神経が調整され、心身のバランスが改善され、緊張やイライラの軽減、睡眠の質の向上など、ストレス関連の症状の改善が期待できるでしょう。
また、血行促進や代謝の活性化にも効果があるとされています。反射区域への刺激が、身体各部への血液やリンパの流れを改善し、老廃物の排出を促進し、肩こりや筋肉の痛み、むくみなどの症状の緩和が見込めます。
さらに、リフレクソロジーは内臓機能の調整にも役立つと考えられ、胃の反射区域を刺激することで消化器系の調子が整う可能性があります。
生理痛や更年期障害などの女性特有の症状の改善にも効果が期待できますよ。
このように、リフレクソロジーは心身のバランスを整え、さまざまな症状の緩和に寄与するホリスティックな療法だと言えます。
足つぼの基本
足つぼ療法は痛みを伴うことが少なく、リラックスした状態で受けられるのが特徴です。
詳しく説明していきますね。
● 起源と歴史
● 基本概念
● 施術方法
● 期待される効果
順番にご紹介していきます。
起源と歴史
足つぼ療法の起源は紀元前2500年頃のエジプトにまで遡ります。当時の文献には、足の反射区域を刺激する療法が記述され、中国でも紀元前3000年頃から、足の裏の経絡(経穴)を活用した療法が存在していました。
近代の足つぼ療法の創始者は1930年代のアメリカ人ウィリアム・フィッツジェラルド博士です。フィッツジェラルド博士が提唱した「ゾーン療法」は、手足の特定部位の刺激により全身の調和が保たれるというものでした。この理論が足つぼ療法の基礎となり、その後、英国のエウジェニア・プリースト女史がフィッツジェラルド博士の理論をさらに発展させ、より体系的な足つぼ療法を確立し、1930年代後半には、プリースト女史の著書が出版され足つぼ療法が広く知られるようになりました。
1970年代以降、足つぼ療法は世界各国で注目を集めるようになり、東洋医学の影響も強く、リラクゼーション効果や健康維持への期待から、多くの人々に支持されるようになり、
現代では、医療分野でも足つぼ療法の有効性が認められつつ、リハビリテーションや緩和ケアなどに活用されています。
基本概念
足つぼ療法の基本概念は、足の反射区域を刺激することで、体の特定の部位や機能の改善を目指すというもので、足の各部位が体の器官や機能に対応しているという考えに基づいています。例えば、足の内側の部分は消化器官に、外側は呼吸器官に、つま先は頭部にそれぞれ対応しているといわれています。
そのため、足つぼ療法では、具体的な症状の改善を目的として、その症状に対応する反射区域を集中的に刺激します。頭痛の場合はつま先の反射区域を、肩こりの場合は外側の反射区域を、といった具合で、この局所的な刺激により、対応する器官や機能の活性化が促され、即時的な症状緩和が期待できるのが足つぼ療法の特徴です。自己ケアにも取り組みやすいのも利点といえます。
施術方法
足の裏には、脳、消化器、呼吸器など、さまざまな身体部位に対応する反射区域(つぼ)があり、リフレクソロジストはこれらの反射区域を正確に特定し、適切な刺激を加えることで、心身のバランスを整えていきます。
刺激方法は主に指圧やマッサージを使います。反射区域を丁寧に押したり、円を描くように撫でたりします。個人の反応を見ながら、刺激の強さや速さを調整していきましょう。
足つぼ療法は痛みを伴うことが少なく、リラックスした状態で受けられるのが特徴で、定期的な施術により、心身の健康維持が可能になります。
リフレクソロジストは、熟練の技術を使ってこれらの反射区域を正確に特定し、適切な強さで刺激し、心身のバランスを整え、さまざまな症状の改善が期待できるのです。
期待される効果
足つぼ療法には、リラックス効果が高いことが挙げられ、足の反射区域を刺激することで、自律神経の働きが整えられ、心身のリラックス状態が得られるのです。
これにより、ストレス解消やリフレッシュにつながり、さらに痛みの緩和にも効果的で、特に、腰痛、関節痛、頭痛などの慢性的な痛みに対して、良い結果が報告されています。反射区域への刺激により、痛みのメカニズムが改善されるためです。
さらに、代謝の促進や免疫機能の向上にも貢献します。反射区域の刺激が、内臓機能の活性化や血行改善に働きかけ、疲労回復や体調管理にも役立ちます。
その他にも、むくみ改善、睡眠の質向上、女性のホルモンバランス改善など、様々な効果が期待できますよ。
このように足つぼ療法は、心身の調和を保ち、様々な症状の緩和や予防に役立つ可能性が高いと言えます。定期的な施術によって、心身ともにリフレッシュ効果を得られるでしょう。
リフレクソロジーと足つぼの違いは?
リフレクソロジーは足つぼ療法を包含する広い概念だと理解できます。足つぼ療法はリフレクソロジーの一部を成すものといえるでしょう。
詳しく説明していきますね。
● 原理と歴史の違い
● 施術対象の違い
● 期待される効果の違い
順番にご紹介していきます。
原理と歴史の違い
原理の違いについては、両者ともに反射区域理論に基づいていますが、その起源には差異があります。
リフレクソロジーは西洋医学、足つぼ療法は東洋医学が起源となっていますが、いずれも身体各部の反射区域を活用するという共通点があります。
歴史的経緯にも違いがあり、リフレクソロジーは20世紀初頃に体系化されましたが、足つぼ療法は中国で古くから実践されてきた伝統的な療法です。
現代では、両者の融合や相互影響も見られ、足つぼ療法もリフレクソロジーの一分野として発展してきました。
しかし、起源と理論的背景の違いは今日でも残されているのが特徴です。
施術対象の違い
まず大きな違いは、施術の対象となる部位の違いで、リフレクソロジーは手の反射区域や耳の反射区域など、体のさまざまな部位を対象とし、体全体の調和を目指すことが重視され、身体の様々な部位にアプローチし、全身のバランスを整えることが目的です。
一方、足つぼ療法は足の反射区域のみに焦点を当てた療法です。
足の反射区域を刺激することで特定の症状や不調の改善を図ることが中心的な目的となり、例えば腰痛や頭痛、消化器系の不調など、特定の症状の緩和に効果的だと考えられているのです。
このように、施術対象や目的、アプローチの仕方に違いがあるのが特徴といえます。
ただし、両療法には相互補完的な関係もあり、症状によっては足つぼ療法とリフレクソロジーを組み合わせることで、より効果的な施術が期待できます。
期待される効果の違い
まず大きな違いは、施術の対象となる部位の違いです。
リフレクソロジーは手の反射区域や耳の反射区域など、体のさまざまな部位を対象とします。体全体の調和を目指すことが重視され、身体の様々な部位にアプローチし、全身のバランスを整えることが目的です。
一方、足つぼ療法は足の反射区域のみに焦点を当てた療法です。
足つぼ療法では、足の反射区域を刺激することで特定の症状や不調の改善を図ることが中心的な目的となります。
リフレクソロジーでは、全身の調和と健康的なバランスの回復が主な目的とされています。ストレス解消や免疫機能の向上、自律神経系の調整など、体のさまざまな側面に対する総合的な働きかけが期待されます。
一方、足つぼ療法では、特定の症状や不調の緩和や改善が中心的な期待効果となり、頭痛や腰痛、消化器系の不調など、局所的な症状に対する効果が重視されます。
リフレクソロジーと足つぼの共通点は?
両療法には共通する基本概念や特徴がありますが、リフレクソロジーが全身のバランス調整を、足つぼ療法が特定の症状改善を主な目的としている点で、それぞれ独自の特徴を持っています。
詳しく説明していきますね。
● 体の全体を反映する反射区域
● 自然療法として活用
● 反射区域に基づくアプローチ
順番にご紹介していきます。
体の全体を反映する反射区域
リフレクソロジーでは、足裏や手のさまざまな反射区域が、体の各部位や機能に対応しているとされています。例えば、足の内側の部分は消化器官に、外側は呼吸器官に、つま先は頭部にそれぞれ対応しているといった具合です。
これらの反射区域に働きかけることで、対応する身体部位や機能に影響を及ぼすことができると考えられ、足の外側の部分を刺激すると頭痛が改善したり、内側を押すと消化機能が整ったりするのがその例です。
このように、リフレクソロジーでは、足裏や手のさまざまな部位が、まるで地図のように体の全体を反映しているという考えに基づいています。
つまり、体の部位や機能に変調が生じた場合、その情報が反射区域に表れるとみなされ、その反射区域を刺激することで、体全体のバランスを整えることができると考えられているのです。
自然療法としての活用
リフレクソロジーや足つぼ療法は、自然療法として活用されることが特徴で、薬物などの人工的な介入を用いることなく、手や足の反射区域への刺激によって体の調整を図り、自然治癒力を活性化させることで症状の改善を目指すのが特徴です。
例えば、疲労回復や睡眠改善、ストレス管理などにおいて、リフレクソロジーや足つぼ療法が活用され、手足への刺激は体の自浄作用や自己治癒能力を高めると考えられているためです。
また、妊婦の不快症状の緩和や、子どもの成長段階に応じた調整など、生体リズムの維持にも役立てられ、がんや難病などの慢性疾患の補完療法としても注目されています。薬物療法との併用により、副作用の軽減や治療効果の向上が期待できるからです。
このように、リフレクソロジーや足つぼ療法は、現代医療の中で自然療法の一翼を担うようになりつつ、ストレス社会の中で、薬に頼らずに自然の力を活用できる点が、これらの療法の大きな魅力となっているのです。
反射区域に基づくアプローチ
リフレクソロジーや足つぼ療法の大きな特徴は、反射区域に基づいたアプローチを採用していることです。
これらの療法では、手や足の特定の部位(反射区域)が、からだの各器官や機能に対応していると考えられ、足の内側の部分は消化器官に、外側は呼吸器官に、つま先は頭部にそれぞれ対応していると考えられています。
このため、反射区域への刺激によって、対応する身体部位や機能に働きかけることができると考えられ、例えば、胃の調子が悪い場合には、足の内側の反射区域を刺激することで、胃の調子を改善することができるかもしれません。
また、頭痛の場合には、つま先の反射区域を刺激することで、頭部の症状を和らげることができるといった具合です。
このように、リフレクソロジーや足つぼ療法では、反射区域に着目したアプローチが特徴的です。
リフレクソロジーと足つぼのどちらを選べばいい?
自身の目的や症状、好みを踏まえて、専門家のアドバイスを参考にしながら、適切な療法を選択するのが賢明です。
詳しく説明していきますね。
● リフレクソロジーが適している場合
● 足つぼが適している場合
● 両方組み合わせるのもおすすめ
順番にご紹介していきます。
リフレクソロジーが適している場合
全身のバランスを整えたい場合には、リフレクソロジーが適しています。リフレクソロジーは、足の反射区域を刺激することで、身体の各部位や内臓器官にアプローチし、それらの機能を総合的に調整することができ、特定の症状への対症療法ではなく、予防的な健康増進を目的としているのがリフレクソロジーの特徴です。
また、ストレス解消やリラクゼーション、免疫力の向上なども期待でき、現代社会では誰もが抱えるストレスを和らげ、心身ともにリフレッシュすることは重要です。リフレクソロジーは、全身のバランスを整えながら、リフレッシュ効果も得られる優れた療法といえるでしょう。
さらに、肩こりや腰痛、冷え症など、慢性的な症状にも効果が期待でき、局所的な改善だけでなく、予防的なアプローチも可能なため、持続的な効果が望めるのが特徴です。
このように、全身の調和を重視し、ストレス解消や慢性症状への効果を期待する方には、リフレクソロジーが適した療法といえるでしょう。
足つぼが適している場合
特定の症状の改善を目的とする場合には、足つぼ療法が適しています。例えば、頭痛、肩こり、腰痛、消化器症状、月経痛などの局所的な症状に対して、足の反射区域を刺激することで効果が期待でき、リフレクソロジーと比較して、より直接的に症状に働きかけることができるのが特徴です。
また、即時的な効果も期待でき、足つぼ療法は、その場で刺激を加えることで、比較的短時間で症状の緩和が得られることが多いです。リラックス効果も同時に得られるため、急を要する症状への対処に適していますよ。
さらに、リフレクソロジーと比べて、より簡単に自己ケアできるのも足つぼ療法の利点となり、手技が比較的簡単なため、自分で足の反射区域を刺激することで、日常的な症状管理が可能になります。
このように、特定の症状の改善や即時的な効果を求める場合、あるいは自己ケアを重視する場合には、足つぼ療法が適した選択肢といえるでしょう。
両方組み合わせるのもおすすめ
足つぼ療法は特定の症状の改善に効果的です。頭痛や肩こり、腰痛など、局所的な不調に対して即時的な効果が期待でき、リフレクソロジーは全身のバランスを整えるアプローチなので、ストレス解消やリラックスなど、心身の健康増進に役立ちます。
この2つの療法を組み合わせることで、症状への対症療法と予防的なケアを両立できます。例えば、足つぼ療法で急な症状に対処し、その後にリフレクソロジーのケアで再発の予防につなげるといったように使い分けをしましょう。
また、日々のセルフケアとして足つぼ療法を行い、定期的にプロのリフレクソロジストによるケアを受けるのもおすすめです。自分でできる対症療法と、専門家による全身的なアプローチを組み合わせることで、より包括的な健康管理が可能になりますよ。
このように、足つぼ療法とリフレクソロジーを組み合わせることで、症状改善と予防的なケアの両面から効果が期待できるのが大きな利点です。
施術法の違い
反射区とツボの違い
リフレクソロジーと足つぼマッサージは、それぞれ刺激する対象となるものが違います。リフレクソロジーで刺激するのは反射区であるのに対し、足つぼマッサージで刺激するのはツボです。また、リフレクソロジーでは反射区を主に指を使って施術しますが、それに対して足裏マッサージではツボ押しを棒や関節などを用いて施術します。そのため、足つぼマッサージではリフレクソロジーよりも強い刺激が与えられます。
反射区は”面(ゾーン)”、ツボは“点(ポイント)”
リフレクソロジーと足つぼマッサージの違いである反射区とツボには、具体的にどういった違いがあるのでしょうか。まず、リフレクソロジーの反射区については、ある程度の面(ゾーン)ごとに区切られています。リフレクソロジーにおいては、全身の頭からつま先までに10本のエネルギーのラインがあり、それぞれ器官や臓器が対応していると考えられています。そのため、反射区を刺激することにより、刺激が器官や臓器に伝わります。 一方、足つぼマッサージのツボは、点として考えられています。というのも、ツボは理論のベースが経絡になっています。そのため、ツボは全身に細かい点として分布していると考えられているのです。点を見つけてそこを集中的に刺激することで、ツボ押しによる効果を発揮することができます。
施術感や効果の違い
リフレクソロジーと足つぼマッサージには、施術感や効果についても違いがあります。実際にマッサージを受けるなら、施術感や効果の違いはとても重要です。リフレクソロジーと足つぼマッサージの施術感や効果の違いについてくわしく確認しましょう。リフレクソロジーは深いリラクゼーションをもたらす
リフレクソロジーは心身のストレスを開放する効果が高いです。そのため、体の状態を知るにはちょうど良いバロメーターであるといえるでしょう。気分をリラックスさせるだけでなく、心身の働きを活発にする効果も期待できます。血行か促進されて新陳代謝がアップしたり、病気にならない体づくりをしたりすることができます。なお、施術をして痛いと感じることはありません。リフレクソロジーでは施術で痛みを与えてしまうと、ストレスを与えることになり逆効果だと考えられています。そのため、リフレクソロジーを受けると気持ちよい感覚になれるので、すっきりリフレッシュすることも可能です。痛みが無いので、力強いマッサージなどが苦手だという方でも安心して施術を受けることができるでしょう。しっかり効果を得たい場合でも、リフレクソロジーなら高い効果を期待できます。
足つぼマッサージは体調を整えるのが目的
足つぼマッサージにはリフレクソロジーのようなリラックス効果はありません。体の調子を整えるのが大きな目的なので、ツボを刺激することにより強い痛みが出る場合もあります。足つぼマッサージにも高い健康効果が期待できますが、痛みがひどすぎると続けられない恐れもあるでしょう。足つぼマッサージは体の状態によっては強い痛みが出るので、初めて受けるときは様子をみることができるような強さでの施術を依頼したほうが無難といえそうです。なお、足つぼマッサージそのものにはリラックス効果はないとされていますが、足つぼマッサージによって体の調子が良くなり、結果的に体がリラックスするという状況は十分に考えられるでしょう。そのため、リラックスもしたいが本格的に体の調子を整えたいという場合は、足つぼマッサージを選んだほうがよい場合もあります。
起源の違い
リフレクソロジーと足つぼマッサージには、起源においても大きな違いがあります。ただし、関連している部分もあります。起源について、リフレクソロジーと足つぼマッサージそれぞれをくわしくみてみましょう。リフレクソロジーは古代エジプト生まれ
リフレクソロジーはとても古くからおこなわれていました。起源は古代エジプトまでさかのぼります。ただし、現在のようなリフレクソロジーの手法に整えられたのは、アメリカだといわれています。アメリカの医師であるウィリアム・フィッツジェラルドが、痛みを和らげるためのセラピーを研究する中で確立されました。彼が発表した「ゾーン・セラピー」という本の中でリフレクソロジーが紹介されたことにより、イギリスやドイツなどのヨーロッパで広まります。そして、さらにはアジア圏の台湾や中国などにも浸透していきました。こういったことにより、リフレクソロジーは世界的に有名なリラクゼーションとしての地位を確立しています。
足つぼは中国の東洋医学生まれ
足つぼマッサージは、中国で生まれた東洋医学の考え方から発祥したといわれています。体系化されたのはリフレクソロジーより前だと考えられています。足つぼマッサージの考え方が近代リフレクソロジーの重要な参考にされたともいわれているようです。足つぼはアジアの中で生まれた高い健康効果を発揮する施術方法です。足つぼマッサージは東洋医学に大きく影響を受けているため、その考え方に裏打ちされた高い効果を発揮することが可能となっています。
リフレクソロジーと足つぼマッサージには明確な違いがある
リフレクソロジーと足つぼマッサージは似たものどうしですが、両者にはさまざまな違いがあります。成り立ちや施術方法だけでなく、施術を受けたときの感覚も大きく異なるので注意が必要です。リラックスしたいのであればリフレクソロジー、刺激が欲しいときには足つぼマッサージを選ぶとよいかもしれません。もちろん、それぞれは大きく影響し合いながら現代までその手法が受け継がれてきたと思われます。いずれも健康によい影響を与えるものなので、ぜひ積極的に受けるとよいでしょう。
なお、とくにリフレクソロジーなら、健康効果とともにリラックス効果も得ることができるので、何かと疲れがたまりやすい現代人にとってはぴったりの施術だといえるのではないでしょうか。リフレクソロジーは1回でももちろん効果はある程度しっかりと発揮されます。そのため、初めて受けたあとは体がとても軽くなったような感覚を味わえるでしょう。ただし、1回だけではすぐにその効果は切れてしまうはずです。そのため、定期的にリフレクソロジーを施すことで、体の状態を調整しながらよりよい毎日につなげていきましょう。上手くリフレクソロジーを取り入れることができれば、毎日をよりすっきりとした気分で送ることができるようになるはずです。
まとめ
今回は、リフレクソロジーと足つぼの違いの比較や効果などを解説をいたしました。
起源をみると、リフレクソロジーはエジプトやインドで古くから知られていた療法で、1913年にアメリカのウィリアム・フィッツジェラルドによって体系化されました。一方、足つぼ療法は1930年代に日本で独自に発展した療法です。
施術の対象部位では、リフレクソロジーが足裏だけでなく手の反射区域も扱うのに対し、足つぼ療法は主に足の反射区域に焦点を当てます。
作用機序をみると、リフレクソロジーは全身のバランスを整えるアプローチなのに対し、足つぼ療法は特定の症状改善に主眼を置き、即時的な症状緩和には足つぼ療法が適しています。
施術の手技も異なり、リフレクソロジーはより広範囲な圧迫を行うのに対し、足つぼ療法はより局所的な刺激が特徴で、自己ケアしやすいのも足つぼ療法の利点といえます。
このように、リフレクソロジーと足つぼ療法にはそれぞれ特徴があり、目的に応じて使い分けることが重要です。両者を組み合わせれば、症状改善と予防的なケアの両面から効果が期待できます。
よくある質問
- Q1:リフレクソロジーと足つぼマッサージの施術法の違いは?
- A:リフレクソロジーと足つぼマッサージはそれぞれ刺激する対象となるものが違い、リフレクソロジーで刺激するのは反射区であるのに対し、足つぼマッサージで刺激するのはツボです。反射区は”面(ゾーン)”、ツボは“点(ポイント)”を刺激することで効果を発揮します。
- Q2:リフレクソロジーを学ぶ方法は?
- A:リフレクソロジーの施術には専門知識が不可欠ですが、リフレクソロジーに関する資格の中には、通信講座で取得が可能なものもあります。通信講座なら自宅で好きな時間に勉強できる上、通学に比べて費用も抑えられます。「初心者から無理なくリフレクソロジーのスキルを身に付けたい」という人にもピッタリです。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。