ヨガのシークエンスとは?組み方のポイントや実例
記事更新日:2024年8月21日「シークエンスってどうやったらいいんだろう」
「シークエンスに挑戦したい」
ヨガに興味がある方は上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
ヨガのシークエンスは、一連のポーズを組み合わせ、さまざまなテーマのシークエンスを組み立てることができます。ヨガプラクティスの幅を広げるため、ぜひ自分なりのシークエンスを作ってみてください。
ヨガのレッスンをおこなうときは、シークエンスがとても重要です。シークエンスの組み方によってヨガのレッスンの効果は大きく左右されるといっても過言ではありません。それくらいシークエンスはとても重要なものです。シークエンスの組み方は少し難しいですが、コツをおさえれば効果的なものを作れるようになっていきます。
そもそもシークエンスのことがよく分からないという人もいるでしょう。そこで今回は、ヨガのシークエンスについて詳しく紹介します。シークエンスの組み方のポイントや実例も紹介するので、参考にしてください。
目次
ヨガのシークエンスって何?
シークエンスは、特定のテーマや目的に合わせて構成されます。代表的なシークエンスには日常動作シークエンス、呼吸シークエンス、筋力強化シークエンス、バランスシークエンス、リラクゼーションシークエンスなどがあります。
日常動作シークエンスは、起床や洗顔、歯磨きといった日常動作をポーズに織り交ぜたもので、身体の準備運動としても有効です。呼吸シークエンスは、深い呼吸を促し心身のリラックスを目的としています。筋力強化シークエンスは、プランクやチャタランガ、アップドッグなどの腕立て系ポーズを組み合わせ、上半身や下半身の筋力強化に効果的です。バランスシークエンスは、木立ちやヒップオープナーといったバランスポーズを中心としており、集中力と身体コントロール力の向上に役立ちます。リラクゼーションシークエンスは、仰臥位のポーズや瞑想を含み、心身のストレス解消と深いリラックスを目的としています。
ヨガのシークエンスには無限の可能性があり、個人の目的やニーズに合わせてカスタマイズできるのが大きな特徴です。ポーズの組み合わせ次第で、様々な効果が期待できます。
ヨガのシークエンスの基本
ヨガのシークエンスは、準備運動から最終リラクゼーションまで、段階的に構成されています。呼吸と動作を統一することで、心身ともに調和のとれた状態へと導きます。
詳しく説明していきますね。
● 呼吸のポーズとタイミング
● 前後のポーズの流れ
● 筋肉グループ
呼吸のポーズとタイミング
ヨガの呼吸とポーズのタイミングは密接に関連しています。呼吸の調整はヨガの基本でもあり、ポーズを正しく行うためにも重要です。
例えば、前屈ポーズでは吸息時に上体を上げ、呼息時に前に倒れる動作になります。逆立ちポーズでは、吸息時に体を上に押し上げ、呼息時に体を下ろします。
このように、ポーズの動作と呼吸のタイミングを一致させることで、効果的な筋肉の収縮と弛緩が実現します。
また、集中力も高まり、心身ともにリラックスした状態が得られます。
さらに、深くゆっくりとした腹式呼吸を心がけることで、自律神経系のバランスを整えることができます。吸息時に腹部が膨らみ、呼息時に収縮する呼吸パターンを意識的に行うことで、ストレス解消や心身の健康改善にもつながります。
呼吸とポーズのリズムを体得することは、ヨガの上達には欠かせません。ゆっくりと呼吸を意識しながら、ポーズを正しく習得していくことが大切です。
前後のポーズの流れ
ヨガのシークエンスにおいて、前後のポーズの流れは非常に重要です。各ポーズがスムーズに繋がり、心身ともにリラックスした状態を保つことができるよう、ポーズの順番やつなぎ方を慎重に設計する必要があります。
まず、立位から始まる前半のポーズでは、身体を温め、筋力と可動域を高めていきます。太陽礼拝やさまざまな立位ポーズを行い、徐々に前屈やツイストなどへとつなげていきます。
次に、後半では、後屈ポーズ、逆立ちポーズ、シャバーサナなどを組み合わせることで、身体を引き伸ばし、心を落ち着かせていきます。
ポーズと呼吸のリズムを整えながら、前半から後半へと自然に移行していくことで、心身ともにバランスの取れた状態に導かれます。個人の目的や体調に合わせて、柔軟にポーズの組み合わせを変更することも可能です。
このように、ポーズの順序や組み合わせを工夫することで、ヨガのシークエンスは一つの「流れ」として捉えることができます。
筋肉グループの組み合わせ
ヨガのポーズを設計する際、各筋肉グループをバランス良く刺激することが重要です。様々な筋肉を効果的に鍛えるためには、ポーズの組み合わせを慎重に検討する必要があります。
一般的に、ヨガのシークエンスは大きな筋肉グループ(大腿四頭筋、背筋など)、中程度の筋肉グループ(二頭筋、腹筋など)、小さな筋肉グループ(足趾の小筋肉、手指の小筋肉など)、そしてバランス筋(コア、安定性筋肉)に着目して構成されます。これらの筋肉グループをバランス良く刺激するために、ポーズの配列を工夫します。例えば、大きな筋肉グループを使う立位ポーズの後に、小さな筋肉を使う指ポーズを組み合わせるといった具合です。
また、ポーズの強度も考慮する必要があります。激しい動作から静的な保持ポーズ、そして最後にリラックスポーズへと移行することで、筋肉の収縮と弛緩のサイクルが生まれ、より効果的な筋力強化が期待できます。
このように、筋肉グループの組み合わせと強度の調整は、ヨガのシークエンス設計において重要な要素となります。個人の目的や体調に合わせて、適切なポーズの構成を検討することが大切です。
ヨガのシークエンスの組み立て方
ヨガのシークエンスを組み立てる際は、様々な要素を総合的に検討する必要があります。
目的、筋肉グループ、強度、段階性、バリエーションなどを総合的に検討しながら、参加者のニーズに合わせたヨガのシークエンスを組み立てていくことが肝心です。
順番にご紹介していきます。
● 目的に合わせたポーズの選び方
● 強度の調整
目的に合わせたポーズの選び方
目的に応じて、ターゲットとする筋肉群やアプローチの仕方を明確にすることが重要です。例えば、筋力強化を目的とする場合は、体重負荷や抵抗を伴うポーズ(プランク、チャタランガ、アシュタンガプシュチマーサナなど)を選びます。
柔軟性向上を目指す場合は、関節可動域を広げるポーズ(ウッタナーサナ、ウッダーパリヴッターサナ、パシュチモタターサナなど)が適しています。
また、動的なポーズと静的なポーズのバランスも考慮する必要があります。動的なポーズは心拍数を高め、循環器系を刺激しますが、静的なポーズはリラクゼーション効果も期待できます。両者のバランスを取ることで、心身ともに健やかな状態を保つことができます。
さらに、呼吸とのタイミングも大切になり、吸気時と呼気時に連動したポーズの組み合わせは、集中力の向上やストレス緩和にも効果的です。
このように、目的に合わせて、ターゲット筋肉群、動的/静的バランス、呼吸とのタイミングなどを総合的に勘案しながら、ポーズを選択していくことが重要です。参加者のニーズに合わせてカスタマイズすることで、より効果的なヨガのプログラムを提供できるでしょう。
強度の調整
ヨガのプログラムにおける強度の調整は非常に重要です。参加者のレベルに合わせて適切な強度を設定することで、効果的な練習と安全性の両立が可能となります。
プログラムの序盤では、参加者の体幹や関節の可動域、筋力などを把握するために、比較的簡単なポーズから始めます。この段階では、参加者の基礎体力を確認しながら、徐々に強度を上げていくことが肝心です。
次に、本運動では、参加者のレベルに合わせて強度を調整します。初心者向けには、重心の移動や支持基底面の変化が小さいポーズ(タダーサナ、ビラバドラーサナI、ウッタナーサナなど)を採用し、徐々に強度の高いポーズ(アシュタンガチャタランガ、アドホ・ムカーサナ、ウルヴァーサナなど)へと進めていき、上級者向けには、バランス感覚や筋力が要求されるより高度なポーズを導入します。
さらに、リラクゼーション効果を高めるため、クールダウンではゆっくりとしたポーズや呼吸法を組み入れます。こうした段階的な強度設定により、参加者の無理のない範囲での練習が実現できます。
参加者の状態を常に観察し、必要に応じてポーズの難易度を調整することも重要です。柔軟な対応力を持つことで、参加者の安全と満足度を高められるでしょう。
ヨガのシークエンスのポイント
参加者の特性やニーズに合わせてシークエンスを設計することで、効果的で魅力的なヨガのクラスを提供できるでしょう。
詳しく説明していきますね。
● 体調や経験レベルに合わせる
● 安全性の確保
● バリエーションの確保
順番にご紹介していきます。
体調や経験レベルに合わせる
ヨガのシークエンスを設計する際の重要なポイントの1つは、参加者の体調や経験レベルに合わせて調整することです。
参加者の体調は、毎回異なる可能性があるため、常に観察し、必要に応じてシークエンスを変更する必要があります。体調の良くない日は、より優しいポーズを中心に組み立て、リラックスと回復に重点を置くことが大切です。一方で、体調の良い日には、より強度の高いポーズを取り入れることで、参加者の能力に合わせたチャレンジを提供できます。
参加者の経験レベルにも合わせてシークエンスを調整する必要があります。初心者の場合は、基本的なポーズから始め、徐々に難易度を上げていくことが重要です。一方で、経験者の場合は、より高度なポーズを組み合わせたシークエンスを提供することで、参加者のスキルをさらに発展させることができます。
体調と経験レベルの両方を考慮し、参加者一人一人のニーズに合わせてシークエンスを設計することで、ヨガの実践を通して、参加者全員が最大限の恩恵を受けることができるでしょう。
安全性の確保
ヨガのシークエンスを設計する上で、参加者の安全性を確保することは非常に重要です。
まず、ポーズの順序に気をつける必要があります。過度に強度の高いポーズから始めると、参加者の身体に負担がかかり、怪我につながる可能性があり、準備運動から始めて徐々に強度を上げ、最後にリラックスできるようなシークエンスを組む必要があります。
次に、参加者の柔軟性や筋力、バランス能力などを考慮し、無理のない範囲のポーズを選択する必要があります。無理なポーズを強要すると、関節や筋肉への負担が大きくなり、怪我のリスクが高まります。参加者のレベルに合わせてポーズを調整し、無理のない範囲で挑戦できるようにすることが重要です。
ポーズの説明や指導の仕方にも気をつける必要があります。参加者が正しい姿勢で行えるよう、丁寧な指導と適切なフィードバックを提供することが必要不可欠となります。
また、参加者の状態を常に観察し、必要に応じてポーズの強度や回数を調整することも重要です。
上記のような配慮をすることで、ヨガの実践を通して参加者の身体的安全性を確保し、楽しく安心して取り組めるプログラムを提供できるでしょう。
バリエーションの確保
ヨガのクラスでは、参加者の多様なニーズに応えるためにバリエーションを確保することが重要です。
同じポーズでも初心者向けと上級者向けのバリエーションを用意する必要があります。
例えば、ダウンワードドッグでは、膝をつきながら行うバージョンから、徐々に脚を伸ばしていくバージョンまで提供します。これにより、参加者のスキルレベルに合わせて無理なく取り組めるようになるでしょう。
また、体調によってポーズの強度を調整できるバリエーションも用意することが大切です。腰痛がある人には膝をついたバージョンを、肩の痛みがある人には一部のポーズだけ行うバージョンなどを提供するなど、参加者の体調に合わせて柔軟に対応できるようにします。
ポーズ間の移行やポーズの組み合わせのバリエーションも重要となります。立った姿勢から伸びを入れた後、床に座るといったように、ポーズの順序や組み合わせを変化させることで、参加者の集中力を維持し、飽きさせない工夫が必要でしょう。
目的別シークエンスの例は?
クラスの目的に合わせて体の動きや呼吸、ポーズの組み合わせを工夫することで、参加者の目的に合ったヨガの実践を提供していくことが大切です。
詳しく説明していきますね。
● リラクゼーション
● 集中力の向上
● 柔軟性アップ
リラクゼーション
リラクゼーション目的のヨガのシークエンスは、心と体をゆっくりと落ち着かせ、深いリラックス状態に導くことを目的としています。
まずは、深い腹式呼吸を行うことから始め、ゆっくりと息を吸って吐くことで、自律神経を落ち着かせ、心を静めていきます。次に、子供のポーズやシーシャアサナといった静的な膝立ちポーズを行います。これらのポーズは、体を地面に近づけ、重力の影響を感じながら深くリラックスできる効果があります。
その後は、ゆっくりとした動きでシャバーサナ(死体のポーズ)に移行します。仰向けに寝て全身の筋肉をゆるめ、呼吸に意識を向けながら、心地よい静寂に包まれていきます。必要に応じて、エッセンシャルオイルのアロマを使ったり、優しい音楽を流したりと、五感を刺激するアシストも取り入れるといいでしょう。
最後は、ゆっくりとした目覚めのポーズで終了します。参加者が自然と目を開き、ゆったりとした気持ちで現在に戻ってこられるよう導きます。このようなシークエンスを通して、心身ともに深いリラクゼーション状態を得ることができるのです。
集中力の向上
集中力向上を目的としたヨガのシークエンスは、参加者の注意力を高め、心の安定を促すことを目指しています。
まず、座禅のような深い呼吸法から始め、ゆっくりとした腹式呼吸に意識を向けることで、瞬時に心を落ち着かせることができます。続いて、バランスポーズの中でも特に集中を要するポーズ、例えばツリーポーズやタダアサナ(矢立ちのポーズ)を行います。これらのポーズでは、体と心のバランスを保つために絶えず意識を向上させる必要があります。
その後は、静的な保持ポーズを取り入れます。腕を上げたり、片足で立ったりするポーズを数分間保持することで、集中力を途切れさせずに維持することができます。同時に、呼吸に意識を向けることで、さらに深い集中状態に入っていきます。
最後は、瞑想やシャバーサナ(死体のポーズ)で締めくくります。
ここでは、これまで培った集中力を活かし、内なる世界に意識を向けていきます。心を落ち着かせ、自身の内なる声に耳を傾けることで、さらなる集中力の向上につなげていきましょう。
このようなシークエンスを通して、参加者は心と体の統一感を得ながら、集中力を高めていくことができるのです。
柔軟性アップ
柔軟性向上を目的としたヨガのシークエンスは、関節可動域を広げ、筋肉の柔軟性を高めることを目的としています。
まず、軽めの有酸素運動から始めます。ゆっくりとしたウォーキングやマーチングなどで、筋肉を優しく温めていき、大きな関節である肩、股関節、膝関節を順に動かすストレッチを行います。関節を丸めたり伸ばしたりする動きで、可動域を広げていきます。
次に、足の前傾ポーズやうしろ向きのポーズなど、下半身の柔軟性を高めるポーズに移ります。膝を伸ばしながら体を前に倒していくことで、ハムストリングスやふくらはぎの筋肉を徐々に伸ばしていきます。同時に、背骨のねじれを意識することで、体幹部の柔軟性も高められるのです。
続いて、上半身の柔軟性を高めるポーズを取り入れます。両腕を広げたり、体を横に倒したりするポーズを通して、肩甲骨周りの筋肉や背筋のストレッチを行います。さらに、首の回旋運動も取り入れ、頸部の可動域を広げていきます。
最後は、シャバーサナ(死体のポーズ)で締めくくります。全身の筋肉をゆるめ、呼吸とともに筋肉の緊張をほぐしていきます。この時間を通して、参加者は全身の柔軟性が高まった感覚を得ることができるのです。
シークエンスの実例紹介
集中力向上とともに柔軟性向上を両立するためのヨガのシークエンスの実例を紹介させていただきます。
順番にご紹介していきますね。
● 初心者向けのシークエンス
● 中級者向けのシークエンス
● 上級者向けのシークエンス
初心者向けシークエンス
まず、初心者の方は、ゆっくりした呼吸法から始めましょう。腹式呼吸を5分ほど行い、心身を落ち着かせていきます。この時、背筋を伸ばし、リラックスした状態を保つことが重要です。
次に、温まりのためのポーズに移ります。足踏みやマーチングなどの軽めの有酸素運動から始め、次第に動きを大きくしていきます。肩周りのストレッチも行い、関節の可動域を広げていきます。
続いて、基本的な立位ポーズに取り組みます。足を肩幅に開き、両手を天井に伸ばすタダアサナ(山のポーズ)や、片足で立つツリーポーズなどを行います。重心を意識しながら、バランス感覚を養っていきます。
その後は、座位やうつ伏せのポーズに取り組みます。両足を伸ばしてのパシモッターサナ(前屈のポーズ)や、うつぶせになってのバックボーンエクステンションなどです。ゆっくりと動作を行い、柔軟性を高めていきます。
最後は、シャバーサナ(死体のポーズ)で静かに休息を取ります。この時間を通して、心身ともにリフレッシュすることができます。
このシークエンスを通して、初心者の方でも無理なく始められ、徐々に柔軟性や集中力を高めていくことができます。
中級者向けシークエンス
中級者は、バランスと集中力を養うポーズに取り組みます。まずはツリーポーズから始め、次にタダアサナ(矢立ちのポーズ)、そしてアルダチャンドラーサナ(月のポーズ)へと移行していきます。視線を1点に集中しながら、呼吸に合わせてゆっくりと動作を行います。
そして、リバースワーリアーやエクステンデッドサイドアングルなどの側屈ポーズに挑戦します。両腕を伸ばし、上体を捻りながら体幹の可動域を高めていきます。
最後はシャバーサナで静かに休息を取り、今日のプラクティスを振り返ります。集中力と柔軟性の両立を通して、心身の調和を感じていけるはずです。
このシークエンスでは、バランスと側屈の動作に重点を置いています。
上級者向けシークエンス
上級者は、バランスと集中力を高めるためのチャレンジングなポーズに取り組みます。エクステンデッドハーフムーンポーズやパリヴリッタチャクラーサナ(回転のポーズ)、そしてコルナラサナ(鷹の姿勢)などです。視線を安定させ、呼吸に合わせて流れるように動作を行います。
続いては、インバージョンに取り組みましょう。まずはショルダースタンド、その後にヘッドスタンドへと移行します。重心移動と体幹の安定が重要となります。
最後はシャバーサナで静かに休息を取り、今日のプラクティスを振り返ります。上級者の方は、しっかりとフォームを保ちながら、ポーズに集中していくことが大切です。
このシークエンスでは、上級者の方に向けて、バランス感覚とコアの強化に重点を置いています。
シークエンスとは?
ヨガのシークエンスとは、どのようなものなのでしょうか。まずはシークエンスの意味について、基本的なところをおさえておきましょう。
ヨガのポーズを数種類連続でおこなうこと
ヨガのシークエンスとは、複数の種類のヨガのポーズを連続でおこなうことを意味しています。たとえば、ヨガのレッスンでは1時間程度の長い時間のなかで、いろいろなポーズをとりながらレッスンを進めていきます。このレッスンの中に組み込まれているヨガのポーズの流れのことをシークエンスとよぶのです。
続けておこない効果を高める
ヨガのポーズでシークエンスを組むと、ヨガの効果をより高めることができるようになります。ヨガのシークエンスは、ただ適当にポーズを並べればよいというものではありません。それぞれのポーズの効果を考慮しながら、最適な流れでくむことがとても重要です。シークエンスがうまく組めないと、思っていたようなヨガの効果が得られないという事態も引き起こしかねません。
ヨガのシークエンスを組み方
それでは、ヨガのシークエンスはどのようにして組んでいけばいいのでしょうか。ヨガのシークエンスの組み方には、さまざまなコツがあります。ここでは、効果的なヨガのシークエンス作りに役立つ基本を確認しましょう。
テーマや目的を決める
ヨガのシークエンスを組むときは、最初にそのレッスンのテーマや目的を決めましょう。テーマや目的によっては、当然に取り入れるべきポーズの種類は変わってきます。テーマや目的に合ったポーズを適切に選ぶことが重要です。また、初心者向けなのか上級者向けなのかという難易度にも注意したほうがいいでしょう。これは、いくら効果的なシークエンスが組めたとしても、それを実際におこなう人にとって合っていなければあまり意味がないからです。さまざまな要素を意識してシークエンスを組みたててみてください。
流れの基本に沿う
ヨガのシークエンスの組み方については、おおまかな流れの基本が決まっています。一般的には、軽めのポーズから強いポーズへ向かっていくことが多いです。レッスンを進むほど、徐々に負担をかけていくようなシークエンスを組めるととても効果的です。
全体のバランスを考えて組む
シークエンスは全体のバランスが重要です。いくら効果の高いシークエンスを作るためとはいえ、ポーズを詰め込み過ぎるのはよくありません。また、じっくり1つ1つのポーズと向き合いたいからといって、あまりに少なすぎるポーズの数では満足できないレッスンとなってしまう可能性があります。全体のバランスに注意して、適切なシークエンスが組めるようしましょう。一度シークエンスが完成したら、必ず見返してみてバランスを確認してください。
シークエンスを組むポイント
シークエンスを組むときは、おさえておくとよいポイントがあります。ここでは、最低限おさえておきたいシークエンス作りのポイントについて紹介します。実際にシークエンスを組むときにはぜひ参考にしてみてください。
ピークポーズやフィニッシングポーズなどの基軸を作って考える
ヨガのシークエンスを組むときは、メインとなるポーズを最初に考えたうえでその間にどのようなポーズをもってくるか考えるとよいです。ピークポーズやフィニッシングポーズなどを最初に決め、それを基軸として全体のシークエンスを組んでいきましょう。こうすれば、「シークエンスを組んでいるうちに、いつの間にかテーマや目的からずれてしまった」というような事態を避けることができます。
起承転結を作る
シークエンス作りで意識したいのは、起承転結のリズムです。起承転結を作ってシークエンスにリズムを生むようにすると、実際にヨガをおこなうときもスムーズにポーズをとっていけるようになります。メリハリのあるシークエンスを組むことを意識しましょう。
似たポーズを探す
シークエンスを組むときは、あらかじめ似たポーズをいくつか探しておき、組み込むポーズの候補としておくとよいでしょう。そうすれば、全体のバランスをみながらポーズを入れ替えるときに作業が楽になります。とくに、いくつもシークエンスを組むときであれば、効率的に作業が進むのでおすすめです。
ヨガシークエンスの例
では、シークエンスは具体的にどのようにして組めばいいのでしょうか。ここでは、シークエンスの例をいくつか紹介します。シークエンスを自分で組むときはこれらを参考にしてより効果的なシークエンスを組んでみてください。
肩こりに効くシークエンス
肩こりの解消を目指したシークエンスを作るためには、肩甲骨をしっかりと動かせるポーズを多く取り入れる必要があります。肩甲骨のまわりの筋肉をしっかりと緩め、さらに頭の位置をきちんと背骨の上に戻すことができると、肩こりを軽減することにつながります。シークエンスとしてはまず猫のポーズをおこない、次に猫の伸びのポーズをとるようにしてみましょう。そして、ウサギのポーズ、牛の顔のポーズへとつながっていきます。そして、レッスンの最後に向かっていくところでは、下向き犬のポーズからチャイルドのポーズにつなげるようにすれば、自然と体をリラックスさせながらレッスンを終えることができます。
ヒーリング向けのシークエンス
疲れた体を癒すためにヨガをおこなうなら、ヒーリングの要素が強いシークエンスがおすすめです。ゆったりとした心地よい呼吸ができるようなポーズを中心に組み合わせていくと効果的になります。まずは、安楽座での瞑想を最初におこないましょう。そして、コブラのポーズにうつり、さらにチャイルドポーズをとってリラックスした状態を深めます。そして、らくだのポーズを経て仰向け合わせのポーズをおこないます。最後にシャバーサナをゆっくりおこなえば、レッスンのあとはゆったりと心地いい気分になっているはずです。
ヨガのレッスンをするならシークエンスの組み方をマスターして!
ヨガのレッスンをおこなうためには、シークエンスが必要不可欠だといえます。慣れないうちはシークエンスを組むのが大変に思えますが、基本の流れやポイントをおさえれば、効果的なシークエンスが作れるようになるはずです。ヨガのシークエンス次第でレッスンの効果が左右されるので、シークエンスはしっかりと考えながら組むようにしましょう。しっかりとしたシークエンスを組むことができれば、ヨガの効果をより高めることも可能です。せっかくヨガをするなら、できるだけ高い効果を感じたいですよね。ヨガのシークエンスの組み方をきちんとマスターして、ヨガの高い効果を感じられるようにしていきましょう。
まとめ
今回はヨガのシークエンスの作り方&実例や授する組み立てのポイントについて解説していきました。
ヨガのシークエンスを組み立てる上で最も重要なのは、明確な目的意識と段階的な構成です。初めに、筋力強化や柔軟性向上、リラクゼーションなど、自身や受講者の目的を明確にしましょう。
バランスや左右の対称性、呼吸とのタイミングも意識し、動作の調和を図ります。また、難易度を初級・中級・上級と段階的に上げていくことで、受講者のニーズに合ったシークエンスを提供できます。
ヨガのシークエンス作りのポイントを押さえれば、様々なニーズに合ったプログラムを設計できるはずです。目的、段階、呼吸、バランスを念頭に置いて、創造性を発揮しましょう。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。