デザイナーを目指す人におすすめのデザインに関する資格とは?
記事公開日:2024年6月11日デザイナーという仕事に興味のある人は少なくありません。しかし、一口にデザイナーの仕事といっても、その業界や領域は多種多様のため、活躍するフィールドによって必要なデザインに関する知識やスキルは異なります。
ここでは、デザイナーを目指すなら知っておきたいデザインに関する資格の種類と、初心者でも取得しやすいデザインに関する資格についてご紹介します。
目次
デザイナーとは?
デザイナーとは「デザインをする人」という意味です。では、どのような仕事をする人たちをデザイナーと呼ぶのでしょうか。
世の中のさまざまな物をデザインする人
デザイナーとは、物をデザインし、形にする仕事をする人のことです。対象物には、製品やポスター、本、雑誌、洋服、家具などさまざまで、それぞれデザイナーの種類も異なります。デザインは、見た目の要素だけにとどまらず、機能性やコスト、使われ方など、目的に応じた部分まで考慮して行うことが一般的です。
デザイナーとアーティストの違い
デザイナーと混同されやすい言葉にアーティストがありますが、両者は似ているようでまったく異なります。アーティストは、作品を通して自分自身を表現する人を指し、デザイナーは、あくまでクライアントのニーズに沿ったデザインをすることが目的です。
デザイナーは、自分が良いと思ったものだけを追求するのではなく、「商品を売る」「わかりやすく伝える」「使いやすくする」といった目的のためのデザインが求められます。
デザイナーの種類
デザイナーは、デザインする物や領域によって多くの種類に分けられます。主なデザイナーの種類には、下記のようなものが挙げられます。
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、ポスターやパンフレットのほか、新聞や雑誌の広告、商品パッケージなど、主に印刷物をデザインする仕事です。媒体やターゲット層に合わせて画像や文字などを効果的に使用し、情報やメッセージを伝えるデザインを考えます。
インテリアデザイナー
インテリアデザイナーは、屋内の家具や照明、装飾など、内装全般のデザインを考える仕事です。家や店舗、学校、オフィス、美術館など、幅広い施設のインテリアを担当し、デザインコンセプトに基づいた空間を演出します。
空間デザイナー
空間デザイナーは、室内外を問わずさまざまな空間をデザインする仕事で、「スペースデザイナー」とも呼ばれます。住宅から商業施設、公園など手掛ける範囲は広く、照明やカラーコーディネート、内装品などの配置を工夫して、快適で過ごしやすい空間を作り出すデザイナーです。
ファッションデザイナー
ファッションデザイナーは、服や靴、帽子、バッグなど、ファッションに関するアイテムをデザインする仕事です。ユーザーの趣向や流行の移り変わりを意識しながら、数多くのデザイン案を考える必要があります。ファッションデザイナーには、アパレルメーカーなどに勤める企業内デザイナーと、個別の依頼に応じるオートクチュールデザイナーがいます。
ウェブデザイナー
ウェブサイトのデザインを行うのがウェブデザイナーです。見やすさを重視することはもちろん、ウェブサイトの目的やコンセプトに沿ったものをデザインするスキルが求められます。場合によってはデザインのほかに、企画設計やマーケティングに関わることもあります。
デザインに関する資格とは?
デザイナーとして活動する上で必須の資格ではありませんが、資格があることで専門スキルがあることの証明になります。働きたい分野のデザインに関連する資格を取得すれば、就職の際にも有利に働く可能性もあるのです。ここからは、デザインに関する資格について見ていきましょう。
インテリアデザインに関する資格
インテリアデザインは、部屋の見た目だけでなく暮らしやすさにも影響します。依頼者のニーズに合わせて生活空間をプロデュースするためにも、資格を通したスキルの習得が望ましいでしょう。
- インテリアデザイナー
- インテリアデザイナーは、日本デザインプランナー協会(JDP)の認定資格です。インテリア商品の知識や販売に従事する際の技術のほか、インテリアデザイナーとしての表現力などが幅広く問われる資格です。
- インテリアアドバイザー
- インテリアアドバイザーは、日本デザインプランナー協会(JDP)の認定資格です。家の様式やクライアントのニーズに合わせて、適切な提案をする能力が問われます。インテリアデザインに関する基礎から応用までの知識が求められる資格です。
空間プロデュースに関する資格
美しく快適な空間を演出する空間プロデュースの仕事は、住宅をはじめ商業施設や公共施設などでもニーズがあります。資格を取得することで、インテリアデザイン事務所や住宅メーカー、インテリア製品メーカーなどでの活躍の道が開けるでしょう。
- 空間ディスプレイデザイナー®(1級・2級)
- 空間ディスプレイデザイナー®(1級・2級)は、日本デザインプランナー協会(JDP)の認定資格です。ディスプレイや色彩、照明、売場演出といった項目に対して、実務レベルの知識を持つ人に認定されます。知識レベルに応じて1級と2級があり、有資格者は建設業、アパレル業、プライダル業、各種販売業など、空間演出が求められる幅広い分野で活躍することができます。
建築模型に関する資格
建築模型とは、二次元の図面を基に、建物の外観や内装などを三次元の模型にしたものです。建築物を計画・建設する際に説明や検討がしやすいよう、実物を縮小したり拡大したりしてデザインします。
近年はコンピューターグラフィックで建物内部の様子を見せるケースも増えていますが、建物の詳細を把握しやすい建築模型のニーズは、依然として高いのが現状です。
- 実践建築模型認定試験®(1級・2級)
- 実践建築模型認定試験®(1級・2級)は、日本デザインプランナー協会(JDP)の認定資格です。設計者の意図をわかりやすく伝達する建築模型の製作技術と技能を学べます。建築模型の製作者としてのスキルと、実践の場で通用する技術を有していることが認定される資格です。
- 建築模型技工士インストラクター®
- 建築模型技工士インストラクター®は、日本インストラクター技術協会(JIA)の認定資格です。建築模型・住宅模型の製作技術を、一定以上修めた人に与えられます。木造の住宅模型に関する制作技術と技能のほか、RC造の住宅模型に関する制作技術と技能の証明ができます。
POP広告に関する資格
POP広告とは、主に小売店の店頭に掲示される商品名や価格、セールスポイントなどを記載した広告です。POP広告には特にルールはないため、自由な発想で作ることができ、顧客の購買意欲に大きな影響を与えることから、プロモーション戦略としてもひと役買っています。
- POP広告デザイナー
- POP広告デザイナーは、日本デザインプランナー協会(JDP)の認定資格です。デザインに関する一定以上の知識・センスを持ち合わせ、レイアウト・配色など、状況に合ったデザインができる人が認定されます。広告業界や販売業など、多岐にわたって活躍できます。
- POP広告アーティスト®
- POP広告アーティスト®は、日本インストラクター技術協会(JIA)の認定資格です。デザインの各種技法を広告に応用し、高い訴求効果を目指すPOPデザインを学べます。POPデザインに関する基本的な技術のほか、制作の流れや手法についての知識を身に付けた人が認定されます。
デザイナーに必要なスキルを身に付けるには?
デザイナーには、どのようなジャンルでも共通して必要とされるスキルがあります。デザインの仕事に就きたいと考えるなら、普段から次のようなことを意識するのがおすすめです。
デザインに関する専門知識を学ぶ
プロのデザイナーとして活動する以上、デザインの専門知識は必須です。デザインとは感覚だけで行うものではなく、目的と効果を見定めることが大切です。デザインの理論をはじめとする専門知識を身に付けていなければ、仕事として通用するデザインを行うことは難しいでしょう。
センスを磨く努力をする
デザイナーとして、経験を積んだりいろいろな作品にふれたりして、常にセンスを磨く努力が求められます。デザインはセンスが重要と考える人は多いかもしれません。しかし、生まれ持ったセンスだけでデザインをしているデザイナーは、ほとんどいないものです。また、時代や流行、ジャンルによっても、「良いデザイン」と呼ばれるものは異なります。
コミュニケーション能力を磨く
コンセプトや目的に合ったデザインを完成させるには、クライアントの意向をしっかりとくみ取らなければならないため、周りとのコミュニケーションは必要不可欠といえるでしょう。
情報収集力を高める
デザインの流行は、非常に早いスピードで移り変わっていきます。また、デザインに使用するPCソフトなどもどんどん進歩しています。新しいものを吸収し、自分の中の引き出しを増やすためには、感度を高くアンテナを張る情報収集力が求められるでしょう。
デザインの知識を学ぶ方法は?
初心者でもデザインを勉強したいと思ったら、どのような方法があるのでしょうか。デザインの知識を学ぶには、主に次のような方法があります。
大学や専門学校などで勉強する
美術系の大学や専門学校では、デザイナーになるために必要なデザインの専門知識を学ぶことができます。卒業までにはまとまった期間と学費が必要になるので、きちんと通えるかをよく検討してから入学を決めましょう。グラフィックデザインやウェブデザインなど、分野によって学科やコースが分かれているため、自分が志望するジャンルを明確にしておくことが大切です。
専門の書籍で独学する
デザインに関わる書籍を読んで、独学するのもひとつの方法です。多くのデザインに関連する本が出版されていますので、そのような専門書を活用すれば、デザインの基礎知識を学ぶことができます。ただし、デザインの用語や理論には専門的な内容も多いため、実践レベルのスキルを身に付けるには、独学だけでは限界があるかもしれません。
働きながら知識を身に付けていく
デザイン事務所や制作会社によっては、デザイナーとしての経験がなくてもスタッフとして募集しているところがあります。そのような職場で働けば、実務の中でデザインの知識を身に付けられるでしょう。初めのうちはアシスタント的な業務が中心かもしれませんが、社内で活躍するデザイナーの姿を間近に見ることができるため、多くの学びが得られるはずです。
通信講座で資格を取得する
デザインの知識を体系的に習得するには、資格取得が効果的です。通信講座の中には、デザインに関する資格が取得できるものがあります。通信講座なら自分のペースで無理なくデザインを学ぶことができ、仕事や家事、育児などで忙しい人でも、安心して資格取得を目指せます。
デザインの知識を学ぶなら資格取得が近道
デザインには多くのジャンルがあり、独学で知識を身に付けるには、専門書を探すだけでもたいへんな作業です。
「学校に通う時間はないけれどデザインを勉強したい」「デザインの基礎から実践レベルまで学びたい」という人は、通信講座を活用した資格取得がおすすめです。自分の興味のあるデザイン分野を選び、デザインに関する資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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