インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違いとは?
記事更新日:2024年10月22日インテリアに関する仕事に興味を持ち始めたものの、「インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違いがよくわからない…」「似たような仕事に思えるけれど、実際にはどのような違いがあるのだろうか…」など、どちらの職業が自分に向いているのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
インテリアに関する仕事は、華やかな印象があって憧れますよね。代表的なものとしては、インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターがあります。これらはどういった仕事なのでしょうか。とても似ているので、違いがよく分からないという人も多いでしょう。
インテリアに関わる仕事は大変な部分も多いですが、やりがいのある魅力的な仕事です。今回は、インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違いについて紹介します。
目次
インテリアデザイナーとは
インテリアデザイナーは、建物の内装や家具、インテリア雑貨などを含めた室内空間を総合的に設計する専門家です。クライアントの要望を聞き取り、建築業者とも連携しながら、快適で魅力的な空間を創造することが主な役割です。インテリアデザイナーの仕事は、見た目の美しさだけでなく、機能性や居住性も考慮しながら空間全体をデザインすることが求められます。
インテリアデザイナーの主な仕事内容
インテリアデザイナーの仕事は多岐にわたりますが、主に以下のような業務を行います。まず、クライアントとの打ち合わせを通じて、希望や予算、ライフスタイルなどを詳しくヒアリングします。その情報をもとに、空間のコンセプトを決定し、具体的なデザイン案を作成していきます。デザイン案には、色彩計画、照明計画、家具のレイアウト、素材の選定などが代表的です。 次に、作成したデザイン案をクライアントに提案し、修正や調整を重ねながら最終的なプランを決定します。決定したプランに基づいて、詳細な設計図や施工図を作成し、建築業者や職人と連携しながら実際の施工を進めていきます。施工中も現場に立ち会い、デザインの意図が正しく反映されているかを確認し、必要に応じて指示を出すのも業務内容の1つです。 さらに、インテリアデザイナーの中には、家具や照明器具などのプロダクトデザインも手がける人もいます。空間に最適な家具が見つからない場合には、自らデザインして製作することもあります。このように、インテリアデザイナーは空間全体のデザインから細部のディテールまで、幅広い領域を担当しているのです。
インテリアデザイナーに必要なスキルと資質
インテリアデザイナーとして成功するためには、いくつかの重要なスキルと資質が求められます。まず、優れた美的センスと空間把握能力が不可欠です。色彩や形、素材などを調和させ、魅力的な空間を創造する能力が必要です。また、クライアントの要望を的確に理解し、それを具体的なデザインに落とし込む力も重要です。 次に、コミュニケーション能力も欠かせません。クライアントや建築業者、職人など、さまざまな人々と円滑に意思疎通を図る必要があります。自分のアイデアを分かりやすく説明し、相手の意見も柔軟に取り入れる姿勢が求められます。 さらに、建築や施工に関する基礎知識も重要です。デザインの美しさだけでなく、実現可能性や法規制なども考慮しながら設計を行う必要があります。CADなどの設計ソフトの操作スキルも、現代のインテリアデザイナーには欠かせない能力です。 加えて、常に新しいトレンドや技術に関心を持ち、学び続ける姿勢も大切です。インテリアデザインの世界は日々進化しており、最新の情報やスキルを取り入れることで、より魅力的な提案ができるようになります。
インテリアコーディネーターとは
一方、インテリアコーディネーターは、既存の家具や小物を活用しながら、居心地の良い空間づくりをサポートする専門家です。インテリアデザイナーが空間全体の設計を行うのに対し、インテリアコーディネーターは主に既存の空間や製品を活用して、より快適で魅力的な環境を作り出すことを得意としています。
インテリアコーディネーターの主な仕事内容
インテリアコーディネーターの仕事は、クライアントの要望に合わせて最適なインテリアプランを提案することです。具体的には、まずクライアントとの面談を通じて、好みやライフスタイル、予算などを詳しくヒアリングします。その情報をもとに、既存の家具や小物を活用しながら、新たに購入する商品も含めて、バランスの取れたインテリアプランを作成します。 プランの作成にあたっては、色彩や素材の調和、家具のレイアウト、照明の配置など、さまざまな要素を考慮するのが特徴です。また、クライアントの生活スタイルに合わせて、収納計画や動線計画なども提案します。作成したプランをクライアントに提示し、意見や要望を聞きながら、最終的なプランを決定していきます。 決定したプランに基づいて、必要な商品の選定や購入のサポート、レイアウトの調整などを行うのも仕事内容の1つです。さらに場合によっては、実際に家具の配置や小物の飾り付けなども担当します。また、リフォームやリノベーションの際には、建築業者や職人との連携役として、クライアントの要望を適切に伝える役割も果たします。 さらに、インテリアコーディネーターは、インテリアショップや住宅メーカーなどで接客や販売業務を行うことも多いです。その場合は、商品知識を活かしてお客様に最適な商品を提案したり、インテリアに関するアドバイスを行ったりします。
インテリアコーディネーターに必要なスキルと資質
インテリアコーディネーターとして活躍するためには、いくつかの重要なスキルと資質が求められます。まず、インテリアに関する幅広い知識が不可欠です。家具や小物、照明、カーテンなど、さまざまな商品の特徴や扱い方を熟知している必要があります。また、色彩や素材に関する知識も重要で、それらを効果的に組み合わせて空間を演出する能力が求められます。 次に、クライアントのニーズを的確に把握し、それを具体的なプランに落とし込む力が必要です。クライアントの言葉通りに提案するのではなく、潜在的なニーズや課題も見抜き、最適な解決策を提示できることが重要です。そのためには、優れた洞察力とコミュニケーション能力が欠かせません。 また、予算管理能力も重要なスキルの一つです。限られた予算の中で最大限の効果を出すために、コストパフォーマンスの高い商品選びや、既存の家具の活用方法などを提案できる能力が求められます。 さらに、トレンドや新商品に関する情報収集力も大切です。インテリア業界は常に新しい商品や技術が登場するため、最新の情報を常にキャッチアップしておく必要があります。また、クライアントの好みやライフスタイルに合わせて、適切なスタイルを提案できる柔軟性も求められます。
インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違い
インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターは、どちらもインテリアに関わる専門家ですが、その役割や仕事内容には明確な違いがあります。ここでは、両者の主な違いについて詳しく見ていきましょう。
業務範囲の違い
インテリアデザイナーは、空間全体のデザインを一から手がける傾向があります。建築計画の段階から関わり、内装の設計、家具のデザイン、照明計画など、空間全体のコンセプトづくりから細部の調整まで幅広く担当します。時には、クライアントの要望に合わせて完全オリジナルの家具や照明をデザインすることもあります。 一方、インテリアコーディネーターは、主に既存の空間や製品を活用して、より快適で魅力的な環境を作り出すことに焦点を当てます。既製品の家具や小物を適切に選び、配置することで空間の雰囲気を作り上げていきます。大規模な改修工事よりも、現状の空間を活かしながら効果的な演出を行うことが多いです。
必要なスキルの違い
インテリアデザイナーには、高度な設計能力と創造力が求められます。CADなどの設計ソフトを使いこなし、詳細な図面を作成する能力が必要です。また、建築や構造に関する知識も重要で、法規制や施工技術についても理解していなければなりません。さらに、オリジナルの家具や照明をデザインする能力も求められることがあります。 インテリアコーディネーターには、既存の製品に関する幅広い知識と、それらを効果的に組み合わせる能力が重要です。市場にある多様な家具や小物の特徴を熟知し、クライアントの好みやライフスタイルに合わせて適切な商品を選択する目利き力が求められます。また、限られた予算内で最大限の効果を出すための予算管理能力も重要です。
クライアントとの関わり方の違い
インテリアデザイナーは、クライアントと長期的かつ密接な関係を築くことが多いです。プロジェクトの初期段階から完成まで、継続的にコミュニケーションを取りながら、クライアントの要望を細部まで反映させていきます。また、建築業者や職人とも緊密に連携し、デザインの意図が正確に実現されるよう監督する役割も担います。 インテリアコーディネーターは、比較的短期間でクライアントの要望に応えることが多いです。既存の空間や家具を活用するため、大規模な工事を伴わないケースが多く、比較的迅速にプランを提案し、実行に移すことができます。また、インテリアショップなどで働く場合は、一回限りの接客で終わることも少なくありません。
キャリアパスの違い
インテリアデザイナーは、通常、大学や専門学校でインテリアデザインや建築を学んだ後、設計事務所や住宅メーカーなどに就職してキャリアをスタートさせます。経験を積んだ後、独立して自身の設計事務所を立ち上げる人も少なくありません。また、家具デザイナーや照明デザイナーなど、より専門的な分野にキャリアを絞り込む人もいます。 インテリアコーディネーターは、インテリアショップや住宅メーカーなどでの実務経験を積みながら、資格取得を目指すケースが多いです。インテリアコーディネーター資格を取得後は、フリーランスとして活動したり、ハウスメーカーやリフォーム会社などに所属したりと、さまざまなキャリアパスがあります。また、インテリアスタイリストやカラーコーディネーターなど、関連分野へのキャリアチェンジも比較的容易です。
インテリアデザイナーになるには
インテリアデザイナーになるためには、専門的な教育と実践的な経験の積み重ねが重要です。ここでは、インテリアデザイナーを目指す方のための具体的なステップを紹介します。
教育と資格取得
インテリアデザイナーになるための最も一般的な道筋は、大学や専門学校でインテリアデザインや建築を学ぶことです。多くの大学では、芸術学部や工学部にインテリアデザイン関連の学科やコースが設置されています。これらの教育機関では、デザインの基礎理論や技術、建築や構造に関する知識、CADなどの設計ソフトの使用方法など、幅広い分野を学ぶことができます。 専門学校では、より実践的なカリキュラムが組まれていることが多く、短期間で集中的にスキルを習得することが可能です。また、在学中にインターンシップやプロジェクトベースの学習を通じて、実務経験を積む機会も多く設けられています。 資格に関しては、インテリアデザイナーという職業自体に必須の資格はありませんが、関連する資格を取得することで、知識やスキルの証明になるとともに、就職や独立の際に有利になります。代表的な資格としては、「インテリアプランナー」「インテリアプランナー」や「建築士」などがあります。
実務経験の積み方
インテリアデザイナーとして成功するためには、実務経験を積むことが非常に重要です。多くの場合、新卒でいきなりインテリアデザイナーとして採用されることは稀で、設計事務所や住宅メーカー、インテリア関連企業などで、アシスタントやジュニアデザイナーとしてキャリアをスタートさせるのが一般的です。 初期の段階では、先輩デザイナーのサポート業務や、図面作成、資料収集などの基礎的な仕事を担当することが多いでしょう。この期間は、実際の仕事の流れや、クライアントとのコミュニケーション方法、プロジェクト管理の手法など、学校では学びきれない実践的なスキルを身につける重要な時期です。 経験を積むにつれて、徐々に責任のある仕事を任されるようになり、最終的には独立したプロジェクトを任されるようになります。この過程で、さまざまなタイプのプロジェクトに携わり、多様なクライアントと仕事をすることで、自身のスキルと経験値を高めていくことができます。
ポートフォリオの作成
インテリアデザイナーにとって、ポートフォリオは自身の能力と実績を示す重要なツールです。学生時代の作品や、仕事で手がけたプロジェクトの写真、スケッチ、3Dレンダリングなどを、効果的にまとめたポートフォリオを作成することが大切です。 ポートフォリオには、完成した作品だけでなく、デザインプロセスや問題解決の過程なども含めると良いでしょう。これにより、あなたの思考プロセスや創造性をよりよく伝えることができます。また、デジタルポートフォリオを作成し、常に最新の作品を追加していくことで、自身の成長と実績を効果的にアピールできます。
ネットワーキングとキャリア開発
インテリアデザイン業界でのネットワーク作りも、キャリア発展に重要な要素です。業界イベントや展示会、セミナーなどに積極的に参加し、他のデザイナーや関連業種の専門家との交流を深めることで、新たな機会や情報を得ることができます。 また、SNSやブログなどを活用して、自身の作品や考えを発信することも効果的です。これにより、潜在的なクライアントや協業相手とのつながりを作ることができます。 継続的な学習も重要です。デザインのトレンドや新しい技術、材料などは常に変化しているため、定期的に新しい知識やスキルを習得する努力が必要です。オンラインコースやワークショップへの参加、専門書の読書などを通じて、常に自己研鑽に励むことが大切です。
インテリアコーディネーターになるには
インテリアコーディネーターになるための道筋は、インテリアデザイナーとは少し異なります。ここでは、インテリアコーディネーターを目指す方のための具体的なステップを紹介します。
教育と資格取得
インテリアコーディネーターになるためには、専門的な教育を受けることが望ましいですが、必ずしも大学卒業が必須というわけではありません。多くの専門学校では、1年から2年程度のインテリアコーディネーター養成コースが設けられており、短期間で集中的に必要なスキルを学ぶことができます。 また、通信教育やオンラインスクールなどを活用して、働きながら学ぶこともできます。これらのコースでは、インテリアの基礎知識、色彩学、素材学、家具や照明に関する知識、間取りの考え方など、インテリアコーディネーターに必要な幅広い分野を学ぶことができます。 資格に関しては、「インテリアコーディネーター」資格が最も代表的です。この資格は、公益社団法人インテリア産業協会が認定するもので、インテリアに関する専門知識と技能を証明する資格として広く認知されています。試験は年に1回実施され、学科試験と実技試験があります。 他にも、「カラーコーディネーター」や「整理収納アドバイザー」など、関連する資格を取得することで、より専門性の高いサービスを提供できるようになります。
実務経験の積み方
インテリアコーディネーターとしての実務経験を積むには、いくつかの方法があります。最も一般的なのは、インテリアショップや家具店、ハウスメーカーなどで販売員やアドバイザーとして働くことです。これらの仕事を通じて、実際の商品知識や接客スキル、コーディネートの実践的なテクニックを学ぶことができます。 また、住宅展示場やモデルルームのコーディネートを担当する会社に就職するのも良い方法です。これらの仕事では、実際の空間をコーディネートする経験を積むことができ、さまざまなスタイルや予算に応じたインテリアプランを提案する力を養うことができます。 リフォーム会社やインテリアデザイン事務所でアシスタントとして働くのも、良い経験になります。ここでは、プロのインテリアデザイナーやコーディネーターの仕事を間近で見ることができ、プロジェクトの進め方や顧客とのコミュニケーション方法などを学ぶことができます。
ポートフォリオの作成
インテリアコーディネーターにとって、ポートフォリオは重要なツールです。学校での課題作品や、仕事で手がけたプロジェクトの写真、コーディネートプランなどを効果的にまとめたポートフォリオを作成しましょう。 ポートフォリオには、単に完成した空間の写真だけでなく、ビフォーアフターの比較や、コーディネートの過程、使用した商品のリストなども含めると良いでしょう。これにより、あなたの提案力や問題解決能力をより具体的に示すことができます。 また、SNSを活用して自身のコーディネート作品を発信するのも効果的です。InstagramやPinterestなどのビジュアル重視のSNSを使って、日々の仕事や気になるインテリアのアイデアを発信することで、潜在的なクライアントの目に留まる可能性が高まります。
スキルアップとキャリア開発
インテリアコーディネーターとしてのキャリアを発展させるには、継続的なスキルアップが欠かせません。インテリアトレンドは常に変化しているため、最新の情報やテクニックを常にキャッチアップする必要があります。業界誌の購読や、展示会・セミナーへの参加、オンラインコースの受講など、さまざまな方法で学び続けることが大切です。 また、関連分野のスキルを身につけることで、サービスの幅を広げることができます。例えば、ホームステージングや整理収納、グリーンコーディネートなどの分野にも知識を広げることで、より総合的なサービスを提供できるようになります。 ネットワーキングも重要です。同業者とのつながりを作ることで、仕事の紹介や情報交換などの機会が増えます。また、建築家や工務店、不動産業者などとの関係を築くことで、より多くのプロジェクトに携わる機会を得られます。 最終的には、フリーランスとして独立したり、自身のインテリアコーディネート事務所を立ち上げたりすることも可能です。そのためには、ビジネススキルやマーケティング知識も必要になるので、これらの分野も学んでおくと良いでしょう。
インテリアデザイナーの仕事内容
内装全般の企画や設計に関わる仕事
インテリアデザイナーは、内装の全ての企画や設計に関わる仕事です。クライアントの要望をしっかりと把握してコンセプトを決め、色や質感などの細かいところまで配慮しながら空間を作っていきます。インテリアに関する豊富な知識をもち、しっかりとした判断ができることが求められます。
空間づくりをトータルで監修する
インテリアデザイナーは、住宅やオフィスをはじめとし、ホテルや学校、店舗などさまざまな空間を対象とします。そのため、空間をトータルで監修する立場として活躍することが可能です。それぞれの場所に合わせてオリジナルの空間を提案することが必要です。
インテリアコーディネーターの仕事内容
では、インテリアコーディネーターの仕事内容とは、どんなものなのでしょうか。くわしく見ていきましょう。
インテリアについてアドバイスをする
インテリアコーディネーターとは、インテリアについてアドバイスをおこなう人のことです。それぞれの家具や設備がもつ特徴をしっかりと把握しており、適切なものを提案するのが仕事です。住宅だけでなく、商業施設などのインテリアコーディネートを依頼される場合も少なくありません。
ライフスタイルやニーズに合わせた提案をする
インテリアコーディネートは、それぞれの人のライフスタイルに合わせた提案をおこなう必要があります。そのため、その場所で過ごす人の特徴をしっかりとヒアリングし、それぞれに合わせてインテリアをピックアップします。インテリアについてのほかの資格があればそれも組み合わせて働くことができるので、可能性も幅広い仕事です。
インテリアデザイナーとインテリアコーディネートの違いは?
インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違いはどういったところにあるのでしょうか。どちらも、空間におけるインテリアをクライアントが求めるものに合わせて提案し、作り上げるという点は同様です。それぞれの違いについて確認してみましょう。
基本的な違い
一言でいえば、0から空間をつくり上げるのがインテリアデザイナーであるのに対し、既存の製品から選んで空間デザインをつくるのがインテリアコーディネーターです。インテリアデザイナーは「デザインする人」、インテリアコーディネーターは「コーディネートする人」なので、言葉の意味をそのまま仕事内容として置き換えれば分かりやすいでしょう。
境界線があいまいなことも多々ある
ただし、実際のインテリアデザイナーとインテリアコーディネーターには、明確な違いがないというのが正直なところです。それは、なかには自分で0から家具を作ることができるインテリアコーディネーターもいるからです。もちろん、必ず同じ仕事内容だと言い切れるわけではないので、ケースバイケースだといえるでしょう。そういう意味でいえば、インテリアデザイナーやインテリアコーディネーターという肩書は、どういった仕事を主軸にしているかという目安と考えたほうがよいかもしれません。
どちらにも必要なスキル
インテリアデザイナーはやインテリアコーディネーターには、どちらも共通して必要なスキルがあります。インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターは似ている部分も多いので、どちらの仕事を選ぶか迷っている場合は、共通するスキルから身につけていくとよいでしょう。
美的感覚
インテリアをセンスよく選んで配置するためには、美的感覚が重要です。もちろん、生まれもったセンスはとても重要だといえるでしょう。とはいえ、インテリアに関しては、見本となるインテリアをたくさん目にして学ぶことで感覚を身につけるという過程が非常に重要です。インテリアに対する感覚は、もともとあるセンスだけでは対応しきれない部分があるのです。とくに人にとっての暮らしやすさなどは、単なる美的感覚だけでは網羅することができません。勉強しながらインテリアについての感覚を磨くことが大切です。
新しい発想を生み出す能力
インテリアに関する仕事に就くなら、新しい発想を生み出す能力も必要です。これまでにない素敵な家具を作ったり快適な住空間を提案したりするためには、オリジナルのアイデアをたくさん出せるようでなければ難しいでしょう。新しいアイデアを生むためには、既存のものをよく知っておく必要があります。そのため、過去のインテリアについてよく勉強しなければなりません。
プレゼンテーション能力
インテリアに関わる仕事では、クライアントに自分のアイデアを提案する必要があります。よいアイデアであっても、その魅力をうまく伝えることができなければ、クライアントはその案にのってくれない可能性もあります。インテリアに関わる仕事に就くなら、デザインや美的感覚だけが優れていればよいというわけではありません。それをしっかり相手に伝えられるような高いプレゼンテーション能力が必要です。そういった意味でいえば、社会人として営業職で働いている人などは、仕事上の強みを活かして転職することも十分可能だといえるでしょう。
CAD
建築やインテリアに関する設計図をかくときは、機械を使うのが主流です。それは、CADとよばれるソフトです。大学や専門学校でインテリアについて学べば、カリキュラムの中に必ずといっていいほど組み込まれているはずでしょう。CADを使いこなせるということは、インテリアを仕事にするうえではかなり有利です。マニュアルをしっかり確認しながら使い方を覚えれば、独学でも修得は不可能ではありません。資格などもあるので、インテリアの仕事を目指すなら取得をおすすめします。ただし、単純にインテリアのアドバイスのみをおこなうインテリアコーディネーターになる場合は、CADは使用できなくても問題ないことが多いです。
インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違いを把握しよう
インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターは、とても似ている仕事です。実際は仕事内容が被る部分も多いでしょう。いずれの仕事に就く場合でも、共通して必要なスキルがたくさんあります。一人前のインテリアデザイナーやインテリアコーディネーターとして働くためには、1つ1つのスキルをしっかり身につけることが重要です。インテリアの専門的な知識だけでなく、プレゼンテーション能力など社会人全般にとって必要なスキルも多いので、いろいろな経験が役に立つ仕事であるともいえるでしょう。センスを活かし、しっかり知識を身につけることで、素敵な提案ができるインテリアデザイナーやインテリアコーディネーターを目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ
インテリアデザイナーとインテリアコーディネーター、どちらの道を選ぶにしても、継続的な学習と実践が成功への鍵となります。自身の適性や興味、キャリアゴールをよく考え、じっくりと道を選んでいくことが大切です。インテリアの世界は常に変化し続けており、新しい可能性に満ちています。美しく快適な空間づくりを通じて、人々の生活を豊かにする。そんなやりがいのある仕事に挑戦してみませんか。自分の感性と知識を活かして、理想の空間を作り出す喜びを味わってください。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。