インテリアの基本知識とは?ルールや色・配置を解説!
記事更新日:2024年10月22日部屋のインテリアをおしゃれにして楽しみたいと思いませんか。とはいえ、部屋全体のインテリアを考え始めると、意外と思うようにいかず難しいと感じることも多いです。せっかく素敵なインテリアをそろえたはずなのに、実際に配置してみると何となくまとまりがない印象になってしまったというケースも決して珍しくはありません。
部屋のインテリアをおしゃれに上手に配置するには、どうしたらよいのでしょうか。実はインテリアの配置にはちょっとしたコツがあるのです。今回は、インテリアについての基本的な考え方について紹介します。
目次
インテリアの基本を知ろう
インテリアを考える上で、まず大切なのは自分が望む空間の方向性を知ることです。どんなライフスタイルを送りたいのか、どんな雰囲気の部屋に住みたいのか、自分の好みや生活スタイルをしっかりと把握することが重要です。 部屋で過ごす時間を想像してみましょう。ゆったりとしたソファで音楽を聴くことが好きですか。それとも趣味に没頭する時間を大切にしたいでしょうか。好きな過ごし方をイメージすることで、理想の部屋の姿が見えてきます。例えば、映画鑑賞が趣味なら、リビングルームに大きめのソファとテレビを置き、ソファの近くには飲み物が置けるサイドテーブルを配置したくなるかもしれません。 自分の好みや生活スタイルが明確になったら、次はインテリアのスタイルを決めていきます。予算や暮らし方を考慮しながら、自分に合ったスタイルを選びましょう。
インテリアスタイルの種類
インテリアスタイルには、大きく分けて6つの基本的なタイプがあります。それぞれの特徴を知ることで、自分に合ったスタイルを見つけやすくなります。 ・ナチュラルスタイル まず、ナチュラルスタイルは自然素材の色味や質感を活かし、シンプルで居心地の良い空間を演出します。最近では、ホワイトやグレー、ペールブルーなどの優しい色合いの「北欧ナチュラル」も人気です。 ・カジュアルスタイル カジュアルスタイルは、ポップなデザインやコントラストのはっきりしたカラーをアクセントに使います。明るく楽しい雰囲気の部屋を作りたい方におすすめです。 ・モダンスタイル モダンスタイルは、全体的に色数の少ないシンプルで都会的な印象を与えます。機能的でシャープなラインの家具を使うのが特徴です。 ・クラシックスタイル クラシックスタイルは、伝統的なヨーロピアンスタイルの家具を中心に、重厚で格調高い空間を作り出します。 ・和スタイル 和スタイルは、高さのないシンプルな家具を置き、和の素材を小物に使うことで、静かで落ち着いた空間を演出します。近年では、モダンな空間に畳の一角を設けるなど、和モダンと呼ばれるテイストも人気があります。 ・エレガンススタイル 最後に、エレガンススタイルは、クラシカルな猫脚などの家具を用いた、優雅で女性的な雰囲気を持つスタイルです。白を随所に効かせた華やかな色使いが特徴的です。 これらのスタイルを参考に、自分の好みや生活スタイルに合ったインテリアの方向性を決めていきましょう。スタイルが決まったら、次は色使いについて考えていきます。
インテリアの色使いのルール
インテリアの色使いには、知っておくべき基本的なルールがあります。これらのルールを押さえておくことで、調和の取れた、心地よい空間を作ることができます。
3色ルールを意識しよう
インテリアの色使いで最も重要なのが、「3色ルール」です。1つの部屋で使う色は3色までに抑えるのが基本となります。3色以上を使うと、まとまりのない雑然とした印象になってしまう可能性があります。 3色の内訳は、「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」に分けて考えるのが一般的です。ベースカラーは部屋の70%ほどを占める床や壁、天井の色です。多くの場合、入居時にはすでに決まっていることが多いでしょう。メインカラーはソファやテーブル、収納家具などの大きめの家具の色に使われ、部屋全体の25%くらいがバランスの良い配色となります。アクセントカラーはクッションなどの小物類の色で、部屋全体の5%ほどに抑えるのがポイントです。 この3色の組み合わせを考える際、面積のあるカーテンは壁と同系色にして、その色味に合う2色をイメージすると上手くいきやすいでしょう。
インテリアスタイル別の色の選び方
先ほど紹介した6つのインテリアスタイルごとに、色の選び方のポイントを見ていきましょう。 ナチュラルスタイルでは、やわらかな木目を活かした家具をメインにして、それに合ったベージュ系の色味で全体をまとめます。中間色であるグレーもナチュラルスタイルにマッチする色です。ただし、ぼんやりした雰囲気になりやすいので、クッションなどの小物にアクセントとなる強めの色を使うと良いでしょう。 カジュアルスタイルは、小物や雑貨に自分の好きな色を選んでアクセントにします。強い色を選べばポップな印象に、やわらかな色を使えばキュートな雰囲気になります。家具はシンプルなタイプを選ぶと、小物の色が引き立ちます。 モダンスタイルは、都会的で洗練されたイメージが大切です。めりはりのある色を選びましょう。ただし、暗いイメージにならないように気をつけ、小物でシルバーやホワイト系の色味を加えると良いでしょう。 クラシックスタイルで使われる家具の色は、ほとんどがダークブラウンです。カーテンやベッドカバーなどのファブリックにもダークブラウンや赤褐色、深みのあるグリーンなどを使い、重厚感を出します。 和スタイルは、家具にダークな色を使うと落ち着きのある雰囲気になります。アクセントカラーには藍色や黄土色などの渋い色味を選ぶと、和の雰囲気がより引き立ちます。 エレガンススタイルは、白を基本の色にします。ファブリックにはサテンなどの光沢素材を使い、白色のほかに淡いピンクや水色などのペールトーンを使うことで、華やかで優雅な空間に仕上がります。 これらのポイントを押さえながら、自分の好みに合わせて色を選んでいきましょう。色の組み合わせに迷ったときは、インテリア雑誌や専門店のディスプレイなどを参考にするのも良いアイデアです。
インテリアの家具選びのポイント
色使いを決めたら、次は具体的な家具選びに移ります。家具選びには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
床の色に合わせる
家具を選ぶ際、まず意識すべきは床の色との調和です。床の色に合わせて家具を選ぶのが基本となります。類似色を組み合わせることで、統一感のある空間を作ることができます。例えば、ダイニングテーブルとテレビ台、ローテーブルの色を合わせるなど、家具同士の色も揃えると、さらに統一感が出ます。 ただし、家具と床に類似色ばかり使うと、ぼやけた印象になったり、重苦しく感じたりする場合もあります。そんな時は、補色の小物を置いてみましょう。補色とは、色相環で正反対に位置する色のことで、アクセント効果を得られます。
素材の特徴を活かす
家具選びでは、素材の特徴を活かすことも重要です。木の材質には無垢材、集成材、合板などがあり、それぞれに特徴があります。用途や置く場所に合わせて素材を選びましょう。 布や皮革は、ソファや椅子などの張り地によく使われます。布張りは肌触りが良く、色や柄が豊富です。一方、革張りは高級感があり、耐久性に優れています。 プラスチックは椅子や収納家具など、多くの家具に使われています。発色が良く、軽くて丈夫という特徴があります。 最近では、ヨーロッパ発のおしゃれな紙素材の家具も多く出回っています。軽量で小さく折りたためる、環境に優しいなどの特徴があり、新しい選択肢として注目されています。
自分が求めるスタイルに合った家具を選ぶ
先ほど紹介した6つのインテリアスタイルごとに、適した家具の特徴を見ていきましょう。 ・ナチュラルスタイル ナチュラルスタイルでは、自然の温かみを感じさせる無垢材などの木の家具を選ぶのがポイントです。角に丸みを持たせたものが、よりナチュラルな印象を与えてくれるのでおすすめです。 ・モダンスタイル モダンスタイルは、シンプルでスタイリッシュなダーク系の色味の家具を選びます。ダークカラーで高級感のある小物を使うとシックモダンに、明るい色味でナチュラルな素材を用いるとソフトモダンになります。 ・カジュアルスタイル カジュアルスタイルでは、小物や雑貨を目立たせるために、家具はできるだけシンプルで形や色が主張しすぎないものを選択します。 ・クラシックスタイル クラシックスタイルは、ヨーロピアンスタイルの伝統的で格調高い家具を選ぶのがおすすめです。やわらかい曲線と重量感があるのが特徴で、周囲に広いスペースが取れる部屋に向いています。 ・和スタイル 和スタイルは、基本的に直線的ですっきりとした形状を持つ日本の家具を選びます。床に座ることを前提に、背の低いシンプルな家具がおすすめです。竹や和紙を使った小物をアクセントにすると、和の雰囲気がより引き立ちます。 ・エレガンススタイル エレガンススタイルには、猫脚に代表される伝統的なヨーロピアンスタイルの家具がマッチします。エレガンススタイルの華やかで優雅な雰囲気を演出するのに欠かせないアイテムです。 これらのポイントを参考に、自分の好みや部屋の雰囲気に合った家具を選んでいきましょう。
インテリアの家具配置のルール
家具を選んだら、次は配置を考えます。家具の配置には、知っておくべき基本的なルールがあります。これらのルールを押さえておくことで、快適で居心地の良い空間を作ることができます。
床を広く使う
部屋の床はできるだけ広く使うようにしましょう。モデルルームが素敵に感じられる理由の1つは、ものが少なく生活感があまりないからです。実際の生活では難しい面もありますが、床にはあまりものを置かないように心がけましょう。 また、部屋に合わない大きすぎる家具は避け、ゆとりのある部屋作りを目指すことが大切です。適切なサイズの家具を選び、余白を意識した配置をすることで、空間に開放感が生まれます。
人の動きを考える
日々の暮らしの中で、部屋の中でどのような動きをしているか考えてみましょう。物にぶつかったり、最短距離で目的の場所に行けなかったりしていませんか。思うように部屋の中を行き来できないと、ストレスを感じ、快適な生活を送ることができません。家族がいる場合は、すれ違いが楽にできるだけの幅も必要です。 家族がいる場合は、すれ違いが楽にできるだけの幅も必要です。このような生活動線(人が通れる空間やスペース)を確保するために、家具のレイアウトは非常に重要となります。
インテリアの配色バランス
インテリアの配色バランスを考える際、「70:25:5」の黄金比率を意識すると良いでしょう。これは、部屋全体の70%をベースカラー、25%をメインカラー、5%をアクセントカラーで構成するという考え方です。 ベースカラーは床や壁、天井など、最も広い面積を占める色です。通常、白やベージュなどの明るい色が選ばれます。メインカラーは家具や大きめのファブリックなどに使用され、部屋の雰囲気を決定づける重要な役割を果たします。アクセントカラーは小物や装飾品に使用され、部屋に個性やアクセントを加えます。 この比率は厳密に守る必要はありませんが、おおよその目安として参考にすると、バランスの取れた心地よい空間を作りやすくなります。例えば、白い壁と床のお部屋(ベースカラー)に、ダークブラウンの家具(メインカラー)を配置し、赤や青のクッションや花瓶(アクセントカラー)を少し加えるといった具合です。
視線を誘導するフォーカルポイントを作る
フォーカルポイントとは、部屋の中で視線を集中させる場所のことです。視線を誘導したい場所に、印象的な家具や装飾品を置くことで、部屋に奥行きが生まれ、空間を広く見せる効果があります。また、生活雑貨などから視線をそらす効果も期待できます。 例えば、リビングルームであれば大きな観葉植物や絵画、ソファセットなどがフォーカルポイントになります。寝室ではベッドヘッドや大きな窓、書斎では本棚や作業デスクなどが視線を集める中心となるでしょう。また、テレビを中心にしたい場合は、テレビの周りにアートや植物を配置して、視覚的な重みを持たせることができます フォーカルポイントを決めたら、そこを中心に家具を配置していきます。フォーカルポイントを際立たせるために、周囲の家具や小物は控えめにするのがコツです。
インテリアをグレードアップさせるテクニック
基本的なルールを押さえたら、さらに一歩進んで、インテリアをグレードアップさせるテクニックを学びましょう。ちょっとした工夫で、部屋の印象を大きく変えることができます。
テクスチャーを活用する
色だけでなく、素材の質感や触り心地も重要です。さまざまなテクスチャーを組み合わせることで、空間に奥行きと豊かさが生まれます。例えば、ざっくりとした編み目のニット製クッションと、なめらかな革のソファを組み合わせたり、ふわふわのシャギーラグと光沢のあるガラステーブルを合わせたりするのも効果的です。 テクスチャーを選ぶ際は、部屋全体のバランスを考えましょう。柔らかい素材と硬い素材、マットな質感と光沢のある質感など、対比を意識すると面白い空間になります。
照明を工夫する
照明は部屋の雰囲気を大きく左右します。天井の主照明だけでなく、間接照明やスポット照明を組み合わせることで、空間に奥行きと温かみが生まれます。 例えば、リビングでは主照明を落とし、フロアランプやテーブルランプで柔らかな明かりを作ることで、リラックスできる空間になります。キッチンでは作業台の上にペンダントライトを設置すると、料理がしやすくなるだけでなく、おしゃれな雰囲気も演出できます。 また、LED電球を使用すれば、色温度を変えられます。昼白色の光は作業に適していますが、電球色の光はリラックスした雰囲気を作り出すのに最適です。
グリーンを取り入れる
観葉植物や切り花を取り入れることで、部屋に生命力と自然の息吹を感じさせることができます。グリーンは目に優しく、心を落ち着かせる効果があります。また、空気清浄効果もあるため、健康的な空間づくりにも貢献します。 大きな観葉植物を置く場合は、先ほど説明したフォーカルポイントとして活用するのもよいでしょう。小さな植物なら、棚や窓際に置いて、さりげないアクセントとして使うことも可能です。 植物が苦手な方や手入れが難しい方は、フェイクグリーンを活用するのも一つの方法です。最近は本物そっくりの高品質なフェイクグリーンも多く販売されているので、メンテナンスフリーで緑のある空間を作ることができます。
インテリアの専門知識を深める
インテリアについてより深く学びたい方には、資格取得という選択肢もあります。ここでは、インテリアアドバイザーとインテリアデザイナーの資格について簡単に紹介します。 インテリアアドバイザーの資格取得学びたい方はこちら インテリアについて幅広い知識を身につけたい方には、日本デザインプランナー協会(JDP)が認定するインテリアアドバイザー資格認定試験の受講がおすすめです。この資格は、家具や照明などのインテリアに関する商品知識の他、販売や技術等に関して幅広い基礎知識を問うものです。 受験資格は特になく、誰でもチャレンジすることができます。受験料は10,000円(消費税込み)で、インターネットからの申し込みが可能です。試験は在宅で受験でき、70%以上の評価で合格となります。資格を取得することで、インテリアに関する専門知識を持っていることが認められ、自信を持ってインテリアアドバイスができるようになります。
インテリアデザイナーの資格取得学びたい方はこちら
さらに専門的なスキルを身につけたい方には、同じく日本デザインプランナー協会(JDP)が認定するインテリアデザイナー資格認定試験がおすすめです。こちらの資格は、インテリアデザイナーとして必要な幅広い知識を有していることを認定するものです。 インテリアアドバイザー資格と同様に、受験資格は特になく、受験料は10,000円(消費税込み)です。インターネットからの申し込みが可能で、在宅での受験ができます。合格基準は70%以上の評価です。この資格を取得することで、インテリアデザインに関する専門的な知識と技能を持っていることが認められ、プロフェッショナルとしてのキャリアを築く一助となるでしょう。 これらの資格は、インテリアに関する知識を体系的に学ぶ良い機会となります。単に資格を取得するだけでなく、学習過程で得た知識を実際の空間づくりに活かすことで、より魅力的なインテリアを実現することができるでしょう。
インテリアとカラーの関係とは?
インテリアとカラーにはどういった関係があるのでしょうか。まずはインテリアに関する色の基本的な特徴についてみてみましょう。これを理解しておくとインテリアの色使いについて考えやすくなるはずです。
色の種類
色を特徴ごとに大別すると「寒色」「暖色」「中性色」「無彩色」の4つに分かれます。寒色は青や水色などのことで、冷たさを表したり落ち着いた印象を与えたりする色です。暖色は赤やオレンジなどが当てはまり、温かさや熱さを感じさせたりパワフルな印象をもたせたりする色をいいます。中性色は紫や緑などで、寒色と暖色の中間にある色です。中性色は寒色や暖色とは違い、温度を感じさせないのが特徴です。そして、無彩色は白や黒など色味のない色のことをいいます。
色の心理的効果と視覚的効果
色には心理的効果とともに視覚的効果があります。寒色や暖色のようにその色をみると冷たさや温かさを感じるのが心理的効果です。それに対して、視覚的効果は色の使い方によって見た目の印象を大きく変えます。たとえば、壁や床が白やベージュなど明るい色であれば、部屋が広く見えます。逆に、黒や茶色にすると部屋が狭く見えるでしょう。
明度対比と彩度対比
色には明度と彩度というものもあります。明度は色の明るさのことです。白に近いほど「高い」と表現され、黒に近いほど「低い」といわれます。また、彩度は色の鮮やかさのことをいいます。彩度が高ければその色はくっきりと派手な印象になり、低ければ地味な雰囲気になるのが特徴です。明度と彩度を合わせた色の調子のことを「トーン」と呼びます。同じ色であっても、トーンが違えば与える印象が全く異なります。インテリアについて考えるときは、トーンを意識することもとても重要です。
インテリアの基本的な色の合わせ方
インテリアについて色を合わせるときは、どのような点に気をつけたらよいのでしょうか。ポイントをおさえておきましょう。
類似色で組み合わると統一感がうまれる
インテリアの色を考えるときは、類似色を組み合わせるようにすると統一感がうまれます。類似色というのは、たとえば緑と黄緑色、オレンジと赤といった組み合わせのことです。類似色は分かりやすいので、初めてでも失敗することがないのでおすすめです。
同一トーンでまとまった部屋
部屋全体のまとまりを出すためには、色のトーンをそろえることも重要です。類似色を組み合わせているのに何となく統一感がない印象がある場合は、トーンがバラバラである可能性が高いでしょう。トーンが違うと色がもつイメージは大きく変わるので、注意すべきポイントだといえます。
反対色で個性的な動きのある部屋
個性のある部屋作りたいと思ったら、反対色を合わせるという方法がおすすめです。反対色とは、たとえば黄色と青紫、青とオレンジなどです。反対色については、色を定義している色相環というものをみると分かりやすいです。反対色の組み合わせは難しそうにも見えますが、2色だけの組み合わせにするなら初心者でも割と上手にコーディネートできるはずです。
インテリアを配置するルール
インテリアは色だけでなく、配置にも気を使うことが重要だといえます。配置のしかたが悪いと、見た目の印象のみならず、使い勝手も悪くなってしまうでしょう。ここでは、最低限注意したいことについて紹介します。
動線を考える
インテリアを配置するときは、動線を意識しましょう。動線とは、その部屋における人の動きのことです。たとえば、リビングならソファからドアまでの最短距離が動線となるでしょう。その動線の中に何か家具や物を配置してしまうと、ソファからドアに向かうのが不便になります。頻繁に動く場所なので、動線を妨げない配置を考えたほうがよいです。
視線内に生活感をいれない配置
おしゃれな部屋を目指すなら、目に入る場所に生活感のあるものを置かないようにすることも大切です。たとえば、派手なラベルの付いた洗剤などは見えない場所にしまったほうがよいでしょう。そのためには、収納は扉がついたタイプのものを選ぶべきです。書類やダイレクトメールなども、机や棚の上には置かず、引き出しなどにしまえるように配慮しましょう。
無駄な空間を省く配置
インテリアを配置するなど、無駄なデッドスペースができないように気をつけるべきです。そのためには、壁を意識してインテリアを配置する必要があります。部屋の角に隙間ができたりしないよう、家具の大きさもしっかり測って配置していきましょう。
失敗しないディスプレイの原則とは?
インテリアを配置するうえでは、失敗を避けるために意識すべきことがあります。ディスプレイの原則を知って、素敵な部屋作りに役立てましょう。
テーマを決める
インテリアをおしゃれにするためには、はじめに全体のテーマを決めましょう。テーマが定まっていないと、テイストの違う家具をそろえてしまう恐れもあります。そうなるといくら色の雰囲気が合っていても、何となくちぐはぐな印象を与えるでしょう。また、テーマが定まっていないと、あとから必要な物を追加するときにどんなものを選んだらよいか困ってしまうこともあるはずです。インテリアを配置するときは、なるべく具体的なテーマを用意することが大切です。
素材を統一する
インテリアを配置するときは、それぞれの素材を統一することも重要です。たとえ、同じ色だとしても、プラスチック製の椅子と木製の椅子では、それぞれ与える印象が異なるでしょう。あえて組み合わせるというのももちろん構いませんが、その場合は相性をよく見極めることが大切になります。
インテリアの基本は統一感を大切にすること
インテリアを上手に配置するためには、色や配置についてのコツをおさえることが重要です。それぞれを意識することにより、統一感を出すことができます。部屋をまとまった印象にするためには、この統一感が何より大切なポイントとなります。色をそろえるだけでなく、反対色を活用すればカラフルにしてもバランスのとれた統一感を出すことが可能です。また、動線や壁などを意識すれば、統一感のある配置をすることができるでしょう。すっきりした印象にしたいなら、生活感の出るものを見えない場所にしまえるような家具を用意することも必要です。毎日生活する場所となるとどうしても生活感が出やすくなりますよね。しかし、インテリアを工夫することでそれを最小限におさえられるはずです。コツを全ておさえるのは難しく感じられるかもしれませんが、慣れてくれば自然とそれを取り入れた配置ができるようになるでしょう。インテリアの基本をおさえて、素敵な部屋作りをしてみませんか。
インテリアの基本配置
インテリアには、基本となる配置があります。居心地のよい空間を作るためには、必ず意識したい部分です。基本をおさえて、インテリアを楽しみましょう。
スムーズに動けるように動線を考える
インテリアを配置するときは、歩きやすい動線を意識しましょう。椅子から立ち上がってドアのほうへ行くときに、いくつも障害物があるようではスムーズに動くことができません。なるべく最短距離で移動できるようにして、家の中で移動する際のストレスを減らすようにすべきです。そのためにも、家具や小物は必要以上に1つの部屋に詰め込まないようにするというのも大きなポイントとなります。
立ったり座ったりの動作が楽にできる
インテリアの配置を考えるときは、立ったり座ったりの動作が楽にできるという点を考慮する必要があります。立ち上がるときに椅子が壁にぶつかったり、座っているときに脚をほとんど伸ばせなかったりする配置はNGです。家の中では何かと小刻みに動き回ることが多いですよね。そのため、動きやすさを確保しておかなければなりません。
部屋を広く見せるインテリアの位置
インテリアを配置するときは、部屋を広く見せることをしっかり意識しましょう。プライベートな空間は、ついいろいろなものを詰め込み過ぎる人が多いので、何となくごちゃごちゃした印象になりやすいです。そうならないよう、部屋を広くゆったりとした空間に見せるための工夫を取り入れましょう。
壁際にまとめて配置する
家具は壁際にまとめて配置すると、部屋を広く見せることができます。棚が複数必要な場合はできるだけ高さをそろえたものを用意し、一か所にまとめておくようにしましょう。バラバラに置いてしまうと、煩雑な印象になります。
視線の妨げにならないように配置する
広々とした印象にするためには、窓の前を広く開けることが大切です。部屋によっては、大きな窓の前にソファーを横切らせるようなかたちで配置したくなることもありますよね。しかし、そうなると部屋からの見通しが悪くなってしまい、何となく狭い印象が出てしまいます。視線の妨げになるような配置を避け、空間が広がるように意識しましょう。
リラックスできるインテリアの配置
インテリアの配置を考えるためには、リラックスできる環境を意識することも大切です。自宅でゆっくりくつろぐためには、家具の配置が重要なカギを握ることも多いものです。
ソファーは真ん中
ソファーの置き方については、キッチンやダイニングなどに背を向けるかたちで真ん中に配置するようにするという方法もあります。そうすれば、キッチンやダイニングなどでほかの家族が慌ただしく動き回っている様子を目にしなくて済みます。ソファーは寛ぐ場所ですから、座る人にとって快適な場所になるような配置をするのが大切だといえるでしょう。
低めの家具を配置する
家具を配置するなら、なるべく高さが低いタイプのものを選ぶのがおすすめです。背の高い家具は、空間に圧迫感を与えるので、リラックスした空間を阻害する恐れがあります。色は壁の色に近いもの選ぶとより馴染みやすいでしょう。とくにソファーや本棚など、部屋の中で目立つ大きなものについては、背が低めのものを選ぶのが効果的です。
生活感のないおしゃれな部屋にするインテリアの配置
おしゃれな部屋を目指すなら、生活感はなるべく隠すような部屋作りをするのがおすすめです。とはいえ、毎日生活する場ですから生活している様子を隠すのは簡単ではありません。ここでは、簡単にできる生活感を隠すインテリアの配置について紹介していきます。
衝立や棚で仕切るように配置する
どうしても生活感が出やすい部分については、衝立や棚を置いて仕切りを作るようにするとよいでしょう。衝立にはいろいろな種類があるので、部屋のテイストに合わせたおしゃれなデザインのものを選ぶとよいです。木製で重いタイプもあれば、薄い布が付いている軽いタイプまでさまざまです。また、棚の中には壁に沿って置く以外にも、部屋の真ん中に仕切りとして置くことを想定して作られたものもあります。そういったものを活用すれば、おしゃれな雰囲気を出しつつ、生活感を上手に隠すことが可能です。部屋に馴染ませることを意識しながら生活感を隠すことをイメージしましょう。
カーテンをつけて目隠しをする
生活感を隠す方法としては、カーテンをつけて目隠しをするというのも効果的です。場所にもよりますが、よりしっかりと空間を仕切りたいというときにおすすめです。壁と同じような色のカーテンを選べば違和感がありません。反対に、おしゃれなカーテンにしてアクセントにしたいというときは、あえて目立つ色や柄のものを選んでもよいでしょう。なお、カーテンを選ぶときは生地が透けない確認することも重要です。電気をつけたときに光で透けて見えてしまうようであれば、カーテンをつける意味があまりないですよね。きちんとチェックして効果的に目隠しとして活用してみてください。
グリーンでキッチンなどを仕切る
空間を仕切る方法としては、グリーンを活用するという方法もおすすめです。観葉植物などであれば、仕切りっぽさを感じさせずにさりげなく空間を仕切ることができます。キッチンの近くに配置すれば、上手に生活感を隠してくれるはずです。ただし、カーテンなどとは違って全てを覆い隠せるというわけではないので、目隠しの効果はある程度だけだということを理解しておきましょう。なお、植物の手入れが面倒だという場合は、フェイクグリーンを活用することでその手間を省くことができます。フェイクグリーンは造花の一種です。本物そっくりに作られたものが多数あるので、上手に利用してみましょう。
インテリアの配置にはコツがある!
インテリアを上手に配置するには、コツをしっかりと覚えることが必要不可欠です。「どうしてそういった配置にするのか」ということを常に考えながら配置していくのが重要です。インテリア雑誌を見るときは、配置の方法についてよく観察することをおすすめします。実際に自分で考えながらいろいろなインテリアを見ていると、いろいろな法則が見えてくるはずです。インテリアの配置については、感覚で覚えていくことも重要だといえます。
インテリアの効果的な配置の仕方に則って実践していくと、驚くほどに部屋の雰囲気が変わるはずです。自分でおこなった配置が上手くいけば、部屋の模様替えもとても楽しくなりますね。インテリアの配置については、実際に試しながら素敵な配置の仕方を覚えていきましょう。そうすれば、より自分の部屋に合った配置方法を見つけられるようになるはずです。
まとめ
インテリアの基本知識を身につけることで、自分らしい素敵な空間づくりが可能になります。部屋の印象は色使いや家具の配置で大きく変わるため、基本的なルールを押さえておくことが重要です。3色ルールを意識し、70:25:5の黄金比率を参考にしながら、自分の好みやライフスタイルに合わせたインテリアスタイルを選びましょう。家具選びやレイアウトの際は、生活動線を考慮し、フォーカルポイントを作ることで、機能的で魅力的な空間を作り出すことができます。さらに深く学びたい方は、インテリアアドバイザーやインテリアデザイナーの資格取得にチャレンジしてみるのも良いでしょう。これらの知識を活かして、自分だけの居心地の良い空間づくりを楽しんでください。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。