実用ボールペン字資格には、文部科学省後援の検定試験である、日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」があります。
「履歴書に書きたい」「書道教室を開きたい」方は、取得すべき資格です。
ですが、「普段の生活でキレイな字を書きたい」方は、実用ボールペン字講座の受講をおすすめします。
履歴書に「硬筆書写技能検定〇級」と書くのも良いですが、資格がなくてもキレイな字で履歴書が書いてあると好感が持てます。
ここでは、実用ボールペン字資格を目指している方へはその概要を、美文字を目指している方へはボールペン字講座を、それぞれご紹介していきます。
実用ボールペン字講座を受講し、資格を取得したいタイミングで、日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」を受ける方法もありますので、字がキレイになりたい方はぜひご覧くださいね。
実用ボールペン字資格を取得することで、履歴書に明記できるため、就職活動等でアピール材料の一つになります。
また、仕事や趣味として「書道教室を開きたい」場合も、資格が必要です。
一方で、資格には直結しないけれど、普段の生活の中で「キレイな字が書きたい」方もいます。
どちらを目指すかで、勉強の仕方が変わってきます。
「キレイな字を書きたい」方は、資格を考える必要はありません。
履歴書以外にも祝儀袋や香典袋の表書き・のし・手書き書類など、普段の生活でも「字を書かなければならない」状況は多数あります。
特に「名前や住所をきれいに書けるようになりたい」場合は、資格取得を目指さなくても、「実用ボールペン字講座」を受講すると良いでしょう。
独学では続かない方でもボールペン字講座であれば、リポート提出や講師直筆の美しい文字による適切なアドバイスで、「やる気」が出ます。
ボールペン字講座については、「4.ボールペン字講座で美文字を目指す」にて、詳しくご紹介しています。
資格取得を目指すなら、日本書道協会の「技能認定制度」や、文部科学省後援の日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」があります。
ある書団体から段級位の認定を得ている経験者でも、他の書団体へ移るときには最下位級からの受験になるため、どの書団体で資格取得を狙うのか、最初にじっくり考えましょう。
日本書道協会「技能認定制度」の「硬筆」部門には、実用ボールペン字・筆ペン・ボールペン字があり、それぞれ段・級位が設定されています。
技能認定制度 | 部門 |
---|---|
硬筆 | 実用ボールペン字(5級~9段)・筆ペン(5級~9段)・ボールペン字 |
日本書道協会のウェブサイトより、実用ボールペン字部門・筆ペン部門における最初の級の認定課題がダウンロードできるため、試しに挑戦してみるのも良いでしょう。
特に締め切りはないため、自分のペースで練習し納得したところで、清書して提出する(日本書道協会・技能認定事務局宛て)流れです。
認定の結果、合格した場合は認定証が送付されます。
認定証を受け取ったら、同封されている振込用紙で、最初の級の免許料3,000円(税込)を振り込みます。
事務局に免許料が到着次第、次の級の課題が郵送されます。
続けていくことで、どんどん級があがっていきます。
認定の結果が不合格の場合は、再チャレンジ用の課題と申請用紙が郵送されます。
その場合は費用がかからないため、安心して合格するまでチャレンジできます。
日本書写技能検定協会が行う「硬筆書写技能検定」は、文部科学省後援の検定試験です。
履歴書の資格欄には「〇年第〇回文部科学省後援 硬筆書写技能検定〇級合格」と記入でき、優遇制度などの特典も多数あります。
詳しく見ていきましょう。
日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」の級は6級~1級まであり、小学校1年生の漢字から始まります。
5級からは理論問題もあり5級・4級では筆順、3級では漢字の部分の名称・草書・漢字の字体など、1級では旧字体・書写体・古典・書道史・歴史的仮名遣いなど、高度な専門知識も必要になってきます。
級が進むにつれて難しくなっていくため、合格率は硬筆書写技能検定6級では98.1%でも、1級では10.3%です。
(令和元年度第1回日本書写技能検定協会 硬筆書写技能検定 受験者状況表より)
高校生・大学生・一般社会人程度となる2級では、合格率62.3%となっています。
準1級から合格率が20%前後となりますので、初めてチャレンジするのであれば、2級~3級(中学生・高校生程度)がおすすめです。
「独学だと検定に落ちそうで不安…」という方は、日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」に対応している通信講座を、受講してみてはいかがでしょうか。
通信講座には、美文字を目指す講座と、資格に対応する講座があります。
日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」に対応する講座を選ぶことがポイントです。
日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」は、文部科学省後援とあり、学生には嬉しい優遇制度もあります。
中学生であれば高校進学時の内申書(調査書)に記入できたり、高校では硬筆書写技能検定2級で、「書道Ⅰ」に1単位増加単位として認定しています。
日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」の特典としては、履歴書に明記できることや、資格取得で指導者となりペン字教室や書道塾が開ける等があります。
また、毎年表彰式を実施し、成績優秀者には「文部科学大臣賞」「協会賞」等の授与があります。
日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」に申し込む場合、ホームページ・受験願書の郵送・協会へ直接持参・特約書店へ申し込む方法があります。
日本書写技能検定協会「硬筆書写技能検定」は、年3回全国的な規模で行われます。
令和3年度 | 申込み期間 | 試験日 |
---|---|---|
第1回 | 令和3年4月13日~令和3年5月21日 | 令和3年6月20日(日) |
第2回 | 令和3年9月7日~令和3年10月15日 | 令和3年11月14日(日) |
第3回 | 未定 | 未定 |
令和3年1月16日時点では、令和3年度第3回の申込み期間・試験日は未定ですが、令和2年度第3回の試験日は令和3年1月31日(日)です。
そのため、令和3年度第3回も令和4年1月下旬~2月になる可能性があります。
検定料金は、級によって異なります。
検定料金 | 6級 | 5級 | 4級 | 3級 | 準2級 | 2級 | 準1級 | 1級 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
硬筆 | 900円 | 1,200円 | 1,500円 | 2,500円 | 3,000円 | 3,500円 | 5,000円 | 6,500円 |
受験資格は問わないため、学歴・年齢・性別関係なく、どなたでも申し込むことができます。
「資格の取得は考えていない」「きれいな字が書きたいだけ」という方は、通信講座等のボールペン字講座で、美文字を目指しましょう。
ボールペン字講座は受講先によって、1日20分程度のカリキュラムだったり1日2ページのなぞり書きだったり、内容は異なります。
そこで、ボールペン字講座を選ぶポイントを、整理してみましょう。
受講期間は、早く上手になりたい方は短い方が良いですし、じっくり時間をかけて練習していきたい方は長いほうが良いです。
自分の目的に合った受講期間を選びましょう。
「指導者の何を見たら良いのか分からない」方も多いですが、要するに、見本の字が「自分のなりたい字」であるかがポイントです。
自分のなりたい字をお手本にすることで、理想の字に近づくことができます。
既にご紹介した通り、ボールペン字講座の場合は、資格に対応するものと対応しないものがあります。
資格に対応する場合も、自分が目指す資格かを確認してから選びましょう。
キレイな字を目指すときには、自分のくせを発見し、指導してもらう必要があります。
そのため、添削回数は多いほうが、間違いやくせを直すことができます。
通信講座を選ぶときには、受講費用は重要です。
合計金額だけチェックするのではなく、添削回数や受講期間・DVDの有無など、様々なポイントも考慮して受講費をチェックしましょう。
キレイな字で日々の生活に役立てたいなら、「SARAスクールジャパン」の通信講座もおすすめです。
「字が上手くなりたい」「キレイな字が書きたい」と思っている方は、珍しくありません。
そんな時に役立つのが、実用ボールペン字講座です。
ですが、ここで見てきた通り、キレイな字を書くことだけが目的ならば資格を取る必要はありません。
「自分のなりたい字」に近づける指導員のいる、通信講座を選ぶと良いのです。
一方で、履歴書に書いたり、教室を開いたりしたい場合は、資格が必要です。
その場合は、日本書道協会の「技能認定制度」や、日本書写技能検定協会が行う「硬筆書写技能検定」に対応する通信講座を選びましょう。
通信講座選びに迷ったら、「SARAスクールジャパン」の選択肢もあります。
あなたにピッタリの講座を発見できる「適性講座診断」もありますので、気になる方はぜひお試しくださいね。