家族カウンセリングとは?基礎知識をおさえておこう
記事更新日:2024年6月11日家族の中に問題が起きた場合の対処法は、家族カウンセリングをおこなって改善する方法があります。家族が一緒にカウンセリングを受けることで、家族の根本的な問題を解決することにつながります。家族の問題は複雑なため、当事者間で話し合ってもなかなか改善の糸口が見えないことも多いです。専門家の意見も聞くことができるので、安心して相談することができます。
今回は、家族カウンセリングがどのようなものなのかについて紹介します。家族の問題を解決したいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
目次
家族カウンセリングとは?
家族カウンセリングとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。何となくイメージできるという人でも、具体的に説明するのは難しいと感じることも多いでしょう。まずは、家族カウンセリングの概要について説明します。
家族を対象としたカウンセリング
家族カウンセリングはその名のとおり、家族を対象としたカウンセリングを指しています。対象となるのは、家族全員です。一般的なカウンセリングといえば個人でおこなう場合が多いですが、家族の問題を解決するという目的があるため家族全員にカウンセリングを実施します。
家族の中にある問題を改善する心理療法
心理カウンセリングは何のためにおこなうのかというと、家族の中にある問題を改善するためです。個人の問題と思えるようなことでも、実は家族関係が根本的な原因となっていることもあります。そのため、家族カウンセリングをおこなうことで、そういった問題を根っこから掘り起こすことが期待できます。心理的な側面からアプローチすることで、根本的なところから問題を解決することを目指します。
個人カウンセリングとの違い
カウンセリングといえば、個人でおこなうというイメージを強くもっている人も多いのではないでしょうか。家族みんなでおこなう家族カウンセリングは、個人カウンセリングとどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、個人カウンセリングと家族カウンセリングの違いについておさえておきましょう。
家族ぐるみで適切な対処法を工夫する
家族カウンセリングでは、家族ぐるみでカウンセリングを受けることにより問題をしっかりと把握して適切な対処法をとれるようにしています。家族全員から話を聞いたほうが、カウンセラーも問題を把握しやすいです。
個人で相談する場合もあれば複数人でおこなう場合もある
家族カウンセリングとはいえ、実際には個人で相談する場合もあります。最初に個人で相談し、その後で家族を呼んでカウンセリングをするというケースもあるでしょう。家族のかたちはそれぞれ違うため、それぞれに合ったカウンセリングをおこないます。
家族カウンセリングを受けるメリット
家族カウンセリングを受ける場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。単に家族カウンセリングといわれても、本当にこうかがあるのか不安だと感じる人もいるはずです。ここでは、家族カウンセリングを受けると何がいいのかについて説明します。
専門性の高い提案をしてもらえる
家族カウンセリングをおこなうのは、専門的な知識をもったカウンセラーです。さまざまな家族の在り方について知っており、問題が起きやすい部分も把握しています。そういった専門家に相談をおこなえば、家族の問題を解決するのに役立つ質の高い提案を受けることが可能です。
第三者視点が入ることで冷静になれる
家族の中に何かのトラブルが起きていると、どうしても頭に血が上って冷静な判断ができなくなっています。そのような場合に第三者に話を聞いてもらえば、客観的な立場から物事を判断してもらうことが可能です。客観的な意見を聞くことで自分自身も冷静に慣れるため、よりよい結果に結びつく可能性が高くなります。
問題を改善して家族感の理解を深める
専門家による正しい導きによって問題を改善することができれば、家族間の理解もより深まります。面と向かっては言えなかった気持ちをお互いに伝えるよいきっかけとなるでしょう。また、問題が起きてしまった根本的な原因も分かるため、再発防止にもつながります。
家族カウンセリングの治療内容
家族カウンセリングでは、具体的にどのような治療をおこなっているのでしょうか。カウンセリングといわれると、どうしても構えてしまいがちです。少しでも治療内容を把握しておけば、安心してカウンセリングに行くことができるでしょう。ここでは、家族カウンセリングの治療内容について紹介します。
家族を一つの集団として考える
家族カウンセリングでは、基本的に家族を1つの集団としてとらえます。集団の中の人間関係をみることで、家族の問題に向き合います。
システム論を基にしている
家族カウンセリングのもととなっているのは、システム論です。システム論とは、複数集まった集団を1つのシステムと捉える考え方のことをいいます。このように考えることにより、家族のそれぞれがどのような役割を負っているのか知ることができます。
家族カウンセリングの相談対象
カウンセリングは具体的にどのような場面でおこなわれているのでしょうか。ここでは、家族カウンセリングをおこなうことにより問題が解決する可能性のある相談対象について紹介します。
不登校
子どもが不登校になっている場合は、家族カウンセリングをおこなうことで状況の改善が期待できます。不登校は子ども自身の問題として考えられがちですが、子どもを取り巻く家族の状況をしっかりと見直すことも非常に大きな意味をもちます。
児童虐待
家庭内で児童虐待が起きている場合、家族カウンセリングはとても重要なものになります。両親自身がどのような問題を抱えているのかひも解き、子どもとの向き合い方を考える機会となります。
家族カウンセリングとは問題を解決するための手段
家族カウンセリングをおこなえば、家族が抱える問題を解決するのに役立ちます。家族の問題は複雑なので簡単には解決できません。実際、自分たちで話し合おうとすると、余計に話がこじれてややこしくなることも少なくはないでしょう。家族カウンセリングをおこなうとなると、第三者が介入するため客観的な目線で問題を見てもらえます。第三者に家族の問題を話すのは気が進まないと感じる人もいるかもしれませんが、カウンセリングをおこなうのは家族の問題をよく知った専門家です。そのため、普段からさまざまな家族の問題を見聞きしています。カウンセラーは興味本位でプライベートなことを聞くわけではなく、あくまでも家族の問題を解決するための判断材料として家族の話を聞くのです。こういった点から考えれば、家族カウンセリングを通して家族の問題を解決するというのは、とても有効な方法だといえるでしょう。
長く一緒に暮らしている家族には、どうしても自分の本当の気持ちを伝えられないこともあります。そういったことの積み重ねが問題を生む原因となっているかもしれません。家族カウンセリングを通してしっかりと家族内の問題を洗い出せば、状況を一気に改善することも可能です。専門家の力を借りると、自分たちだけでは難しかったことも意外とすんなりいくケースが多いです。何か問題を抱えているなら、一度家族カウンセリングを受けてみて問題解決を目指してはいかがでしょうか。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。