産業カウンセラーの仕事とは?資格の取り方や生かし方を解説
記事更新日:2024年7月9日仕事をする上で、業務内容や職場の人間関係といった悩み・ストレスを抱えている人は少なくありません。産業カウンセラーは、このような悩みを抱えている働く人の相談にのり、問題の解決に向けてサポートする存在です。
ここでは、現代社会で産業カウンセラーが求められている背景と具体的な仕事内容のほか、産業カウンセラーになるための方法や資格について解説します。
目次
産業カウンセラーとは
産業カウンセラーは、企業や組織で働く人の悩みやキャリアについての相談を受け、心理学の知識を用いて問題にアプローチし、職場環境や人間関係を改善するよう働きかけます。
産業カウンセラーはさまざまな民間企業や組織、団体、学校などにおいて活躍する専門家です。
産業カウンセラーとは
産業カウンセラーは、心理学の分野のひとつである「産業心理学」をベースにした知識を応用し、働く人と組織を支えます。
産業心理学は、産業における人間の行動や心理を研究し、生産性を高め、その組織で起きる問題を解決に導く知識や方法を提案する心理学です。
産業カウンセラーの仕事は、働く人々の悩みや困りごとについてのカウンセリングだけではありません。
一人ひとりが産業の中でどのように生きていくのかを設計したり、企業や組織、あるいは社会全体が変化していく中で、あらゆる面で対応できる能力を開発する手助けするカウンセリングをしたりします。
また、メンタルヘルスへの意識を高め、組織全体の環境を整えるのも産業カウンセラーの大切な役割です。
産業カウンセラーと名乗って活動するには「一般社団法人
日本産業カウンセラー協会」(JAICO)が行う「産業カウンセラー試験」に合格し、産業カウンセラー資格を取得する必要があります。
産業カウンセラーの3つの役割
産業カウンセラーの役割は「メンタルヘルス対策」「キャリア開発のサポート」「職場の環境づくり」の大きく3つに分類されます。
この3つは組織で働く人すべてが個々の能力を十分に発揮し、組織および社会全体の生産性を上げるために重要です。
メンタルヘルス対策
産業カウンセラーの重要な役割であるメンタルヘルス対策は、働く人のさまざまな問題について耳を傾け、安心して働き、生活できるようにカウンセリングし、問題解決の糸口が見つかるようにサポートすることです。
産業カウンセラーはメンタルの不調を訴える従業員のサポートや、ストレスチェックの結果、高ストレスの判定が出た従業員のフォローなどを行い、従業員に自身のストレスに気づかせ、対処するよう促します。
キャリアの形成・開発のサポート
産業構造が変化し、働き方が多様化する中、自分に合った働き方や仕事内容がわからないという労働者は少なくありません。
産業カウンセラーは職業に関することだけではなく、生き方そのものの設計と、その生き方を実現するうえで必要な能力を開発するためにカウンセリングを行い、各個人に合った適切な助言や提案を行います。
職場環境づくりのサポート
職場の人間関係育成の支援や職場環境の整備も産業カウンセラーの業務範囲です。
例えば、職場に産業カウンセラーによるメンタルヘルスの相談窓口があれば従業員は相談しやすいでしょう。
問題が起きたらその都度対処するのではなく、あらかじめ対策を取り、従業員が働きやすい快適な労働環境づくりに積極的に取り組むのも、産業カウンセラーの仕事のひとつです。
そのほか、研修の実施や各個人へのアドバイス、従業員のストレスとなっている原因の特定など、対策を提案しつつ職場環境をよくするための施策をサポートする役割もあります。
産業カウンセラーとほかの資格との違い
産業カウンセラーに近い資格には「キャリアコンサルタント」や「臨床心理士」などがあり、それぞれが心理学をベースにして働く人をサポートする資格です。
ここでは、代表的な資格の概要と、産業カウンセラーとの違いを解説します。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、職業の選び方やキャリアの将来像などに悩む相談者に対し、適性や経験などをもとに相談者自身が職業選択や能力開発を効果的に行えるように支援する国家資格です。
産業カウンセラーが解決策を提案し、自発的な解決を目指す「サポート役」であるのに対し、キャリアコンサルタントは相談者を引っ張っていく存在として話し合いを進めていく点が異なります。
悩みや目標について相談に応じる点は共通していますが、キャリアコンサルタントは状況を分析して、明確に答え(最善策)を提供する必要があります。
臨床心理士
臨床心理士は民間資格で、臨床心理学をベースにカウンセリングを行い、さまざまな方法で心の問題の解決を目指す専門家です。
産業カウンセラーが活躍する場所は企業などの「産業」にかかわる環境で、人間関係やキャリア開発に対処するのに対し、臨床心理士は教育現場でのいじめや、高齢者のケアまで対象が幅広いという特徴があります。
公認心理師
公認心理師は「公認心理師法」によって定められた、日本初の心理に関する国家資格です。
相談者の心理的な問題に関して、心理学の知識に基づいたアドバイスを行い、カウンセリングにおける助言や指導で問題の解決を図り、メンタルヘルスについての啓蒙活動を行います。
公認心理師は医療現場や福祉施設、教育施設、司法施設などが主な活躍の場となっているのが特徴です。
精神保健福祉士
産業医は、労働者の健康について指導や助言を行う医師です。
労働者の安全や健康の確保を目的とした法律「労働安全衛生法」で、従業員50人以上の事業所において産業医の選任が義務づけられています。
産業カウンセラーがメンタルの不調を訴える従業員と面談し相談を受け、従業員を支援するのに対し、産業医は、おもに長時間労働をする労働者との面談やストレスチェックを担当し、健康面を管理します。
産業カウンセラーの資格
産業カウンセラーと名乗って活動するには、年に2回ある日本産業カウンセラー協会の試験に合格し、認定される必要があります。この章では、産業カウンセラーの資格および資格の取得方法について解説します。
受験資格
産業カウンセラー試験の受験資格は、テキストなどで独学するだけでは取得できません。
以下の3つの内、いずれかを満たす必要があります。
1.20歳以上で、日本産業カウンセラー協会開催の講座を修了
2.大学院で心理学または心理学に近い分野(人間科学など)を修了
3.大学で「公認心理師」になるための科目を履修
また、職業経験が3年以上あると必要単位が免除されるなど、さまざまなルールがあります。詳しくは日本産業カウンセラー協会のホームページをチェックしてください。
養成講座の内容
一般社団法人日本産業カウンセラー協会が主催する「産業カウンセラー養成講座」では、カウンセリングの基本を学びます。
講座の期間は6か月と10か月のコースがあり、受講の形式も通学、通学+オンライン、100%オンラインの中から選択が可能です。
産業カウンセラー養成講座では、理論や知識だけでなく、実際に相談を受けたときに役に立つ能力を身につけることを重視しています。
傾聴力の習得
カウンセリングに欠かせない「傾聴力」の習得を目指します。
傾聴とは相手の話をただ耳で聞くだけではなく、共感し、自分のことのように深く理解するための技術です。
傾聴は主にカウンセリングの分野で使われてきたテクニックですが、営業など日ごろの一般的なコミュニケーションにおいても役立つでしょう。
傾聴力を身につけると、相手が心を開き、信頼関係を築きやすくなり、本音を引き出せる可能性が高まります。
専門知識の習得
講座ではeラーニングのシステムを利用し、カウンセリングに必要な心理学の基本や労働に関する法律、労務の知識などを学びます。
eラーニング学習は場所や時間を選ばずに利用できるため、空いた時間を利用して学習できるほか、試験対策時や就職後も復習できます。
調整力の習得
面接の体験学習においては、複数の受講生とグループになってお互いに相談者の役を務めるグループワークや事例検討をします。
このトレーニングでは、職場での意思疎通や良好な友人関係を保つために欠かせない「調整力」を学びます。
産業カウンセラーが求められる理由
近年、職場における従業員のメンタルケアが重視されるようになっています。それに伴い、多くの企業で産業カウンセラーのニーズが高まっています。その理由には、おもに下記のようなものが挙げられます。
仕事や人間関係にストレスを感じる人が急増している
仕事の量や責任、職場における人間関係など、多くの人が仕事でなんらかのストレスを感じている現状があります。
厚生労働省による「労働安全衛生調査」(2018年)でも、仕事や職業生活に関することで強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は、58.0%となっています。ストレスは、仕事の質を低下させたり心身の健康に影響を及ぼしたりするほか、放置しているとうつなどの重大な問題にもつながる可能性が高まります。
職場環境や働き方の多様化
現代社会では、企業の在り方や雇用状況が大きく変化し、働く人が自分だけでは解消できないストレスを抱えてしまうケースも増えています。また、非正規雇用やテレワークといったさまざまな働き方や労働環境の中で、働く人の悩みも多様化しています。
このような問題を解決に導くには、メンタルの専門家の存在が不可欠といえるでしょう。
従業員のメンタルヘルスケアは企業の務めである
近年、「従業員のメンタルヘルスケアは企業としての務め」という考え方も一般的になってきました。特に、性的な言動によって、労働者が不利益や不快感を受けるセクハラ(セクシャルハラスメント)や、組織・上司が職務権限を使って、部下に対して適正な範囲を超えて圧力を与えるパワハラ(パワーハラスメント)で従業員がメンタルに不調をきたすようなケースも増えています。
これらが原因となる場合、組織としての責任を問われてもおかしくありません。普段からカウンセリングの場を設け、従業員のメンタルヘルス対策を行うことは、経営者や責任者にとっても重要な任務のひとつとなっています。
産業カウンセラー資格の生かし方
産業カウンセラーの資格の生かし方は多岐に渡ります。
産業カウンセラーとして企業に就職・転職するほかにも、現在の職場を働きやすい環境に変えるという生かし方や、講師として指導する、独立するといった方法もあります。
現職でのスキルアップや就職・転職へ生かす
産業カウンセラーの講座では、さまざまなコミュニケーション技法を学びます。
そのため、日常的な人とのかかわりの中で活用するほか、転職、就職に生かすことも可能です。
高度なコミュニケーション力を発揮する
産業カウンセラーの資格を取得することにより、周囲とのコミュニケーションがうまくできるようになります。
例えば、相手が何を言いたいのかをすばやく理解できるため、人間関係の改善に役立つでしょう。
さらに他人の意見や存在を尊重でき、ものごとをさまざまな面から捉えられるなど、周囲との調和を図れるようになる効果も期待できます。
社員・職員のメンタルや働き方の問題を解決する
資格試験に合格後は、現在の職場で従業員の相談に乗ったり、職場全体を働きやすい環境へと整えていったりすることが可能です。
また、一般企業や医療機関、自治体や教育機関などに就職、転職して資格を生かすこともできます。
産業カウンセラーとして活動する
企業など特定の組織に属するのではなく、産業カウンセラーとして独立して業務を行うこともできます。
カウンセラーとして活動していくためには、当然ながら資格を取るのがゴールではなく、経営者として行動しなければなりません。
講師として活動する
日本産業カウンセラー協会では、認定講師を募集していることがあります。
産業カウンセラーの資格を取得し日本産業カウンセラー協会に登録している人が対象で、企業等でカウンセラーとして働いた実績、経験が応募条件です。
各支部で募集していることがあるため、ホームページをチェックしてみましょう。
カウンセラーやコンサルタントとして活動する
産業カウンセラーの資格と合わせて、それ以外の関連資格も取得し、フリーランスの産業カウンセラーとして開業することも可能です。
ただし、独立すれば集客から宣伝、SNSの更新業務、税金の支払いなどをすべて一人でこなさなければなりません。
独立には相当の覚悟が必要といえるでしょう。
産業カウンセラーのおもな仕事内容とは?
産業カウンセラーの活動領域は、おもに「メンタルヘルス対策」「キャリア開発」「人間関係開発」の3つとされています。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
メンタルヘルス対策
産業カウンセラーは、カウンセリングで従業員の心の問題に寄り添い、すこやかな社会生活へ導くという役割を担います。企業で働く人々は、雇用の不安定化や成果主義の導入などによって、非常に大きなストレスを抱えていることも少なくありません。ストレスが溜まると仕事の効率や集中力が低下するばかりか、些細なミスから大事故につながったり、うつ病を発症して長期休職せざるをえなくなったりするケースも考えられるのです。このような事態にならないよう、メンタルヘルスの維持や改善をサポートします。
キャリア開発
キャリア開発の支援を行うことも、産業カウンセラーの役割です。業務のデジタル化や就業形態の多様化などに伴い、キャリアアップや能力開発に不安を感じる人も増えています。
カウンセリングでは、キャリアに関する希望や悩みの相談にのり、その人らしい生き方の実現へ向けて、サポートを行います。
人間関係開発
産業カウンセラーは、働く人が成長できるような人間関係を形成するためのアプローチを行うこともあります。
具体的には、職場における上司と部下の関係性や、経営への参加意識を高める組織づくりの提案、コミュニケーションスキルの向上を図る研修の実施などが挙げられます。
産業カウンセラーが活躍できる場所とは?
産業カウンセラーがカウンセリングを行うのは、どのような場所があるのでしょうか。続いては、産業カウンセラーが活躍するフィールドについてご紹介します。
一般企業
最近は、従業員のメンタルケアのために、専用の相談室やカウンセリングルームなどを設ける企業も増えています。産業カウンセラーは相談室などに常駐し、従業員のカウンセリングを行ったりメンタルヘルスに関する研修を開催したりします。
なお、企業によっては、人事部や総務部、管理職の社員などが産業カウンセラーの資格を取得し、従業員のストレスチェックやメンタルヘルス対策にあたるケースもあります。その場合は、カウンセリングだけを専門に行うのではなく、所属する部署の業務も並行して担当します。
学校や役所などの公的機関
産業カウンセラーは、学校の教職員や役所などの公務員を対象に、心の問題に関するカウンセリングを行うこともあります。学校に勤務する場合は、児童・生徒や保護者からの相談に対応するスクールカウンセラーを兼ねるケースが多いようです。
独立・開業
産業カウンセラーとして独立・開業する人もいます。自分のカウンセリングルームを開けば、多種多様な業種・職種の人のカウンセリングを行うことができるでしょう。
さらに、講演や研修を行ったり、産業カウンセラーとして独立したい人の養成講座を開いたりすることもできます。
産業カウンセラーになるための方法
ストレス社会ともいわれる現代において、産業カウンセラーの存在価値はますます高まっています。では、産業カウンセラーになるためには、何をすればいいのでしょうか。
心理学の知識と傾聴スキルを身に付ける
産業カウンセラーとして働くなら、心理学の専門知識は必須です。また、カウンセリングの基本は傾聴と対話ですので、これらのスキルを身に付ける必要があります。
傾聴とは、相手の話に深く丁寧に耳を傾け、その心に寄り添うこと。傾聴によって信頼関係を構築すると同時に、相談者が自分だけではわからなかった問題解決への気付きを促します。
産業カウンセラーの資格を取得する
産業カウンセラーとして仕事をするには、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する産業カウンセラーの資格取得が必須です。資格試験を受けるには、所定の養成講座を受講するか、大学や大学院で所定の科目の単位を取得するといった条件があります。試験に合格後、日本産業カウンセラー協会に登録を行うことで、産業カウンセラーの呼称を使用して活動することができます。
心理カウンセラーの資格を取って企業内カウンセラーとして働く
産業カウンセラーの呼称を用いずに、企業内カウンセラーとして働く場合は、必須となる資格はありません。とはいえ、従業員のメンタルケアを行うには専門知識の習得は不可欠であり、スキルの証明のためにも、なんらかの資格の取得が望ましいでしょう。
心理カウンセラーの資格を取得して企業内カウンセラーとして勤務し、カウンセリング経験を積みながらスキルアップを目指すのもおすすめです。
産業カウンセラーの知識の土台にもなる!初心者におすすめの資格4選
産業カウンセラー以外にも、心理学をベースにしたメンタルのケアに役立つ資格があります。
産業カウンセラーの資格は学習期間が半年以上になるなど、心理学に少し興味があるという方にとってはハードルが高めであるため、ここではもう少し手軽に学べる、おすすめの資格をご紹介します。
メンタル士心理カウンセラー®
メンタル士心理カウンセラー資格とは、心理学の基礎知識、ストレスが原因で起きる症状や治療方法を理解している方が認定される資格です。
メンタル士心理カウンセラーは、悩んでいる方にカウンセリングと心理学の知識やテクニックで問題を解決します。
そのため、ヒアリングだけでなく起きている問題に対しての分析力も問われます。
メンタル心理インストラクター®
メンタル心理インストラクターは、カウンセリングにより相談者の悩みや問題を解決に導くよう、手助けします。
原因はそれぞれ異なるため、カウンセラーは相談者と信頼関係を築き、心を開いてもらうことが重要です。
相談者の悩みや問題を把握し、相談者が最終的にどうなりたいのかを理解し、適切なアドバイスをします。
カウンセラーの仕事で大切なのは、問題を客観的に捉え、多角的に見ることです。
また相談者の悩みや相談に対しては、相談者の立場や気持ちになって、自分の考えを押しつけず、解決にはどういった方法がよいのかを助言する必要があります。
講座ではこうしたカウンセリング上のテクニックや注意点も学びます。
福祉心理カウンセラー
福祉心理カウンセラーは心理学の知識に加え、福祉に関する知識も習得します。
さらにストレスから出る症状などを理解し、話を聞いて悩みや不安を共有するほか、改善できるように導きます。
とくに家族がいない、または家族が遠くにいる高齢者には福祉心理カウンセラーのようなサポートをしてくれる人が必要です。
福祉心理カウンセラーが活躍する場所は、医療や福祉、教育の現場などです。医療機関では、カウンセラーは医師と患者の間に入り、医師だけではケアできない患者の心理的なケアを行います。
高齢化が進んでいるにもかかわらず介護・福祉業界は人手不足が続き、福祉に携わる方のストレスが大きくなる中、福祉心理カウンセラーのニーズが高まるでしょう。
福祉心理アドバイザー
福祉心理アドバイザーは、体が不自由な方やお年寄り、悩みを抱えている方の相談に乗り、適切な助言をする仕事です。
福祉の現場において適切なカウンセリングをするための知識が身についているのはもちろん、福祉や心理に関しての指導者、教育者として活躍できます。
そのためカウンセリング能力に加え、人に教える指導力も必要とされる資格です。
ストレス社会においてニーズが高まる産業カウンセラー
長時間労働、きびしい成果主義、労働形態の変化など、働く人々のストレス要因は多様化しています。同時に、ストレスによる心身の健康への悪影響も社会的な課題となっているのが現状です。
そのため、働く人の心の問題を改善・予防するという大きな役割を持つ、産業カウンセラーの需要はますます高まっていくといえるでしょう。
まとめ
産業カウンセラーは、働く人や企業、組織からの相談に耳を傾け、産業心理学を基本に悩みや問題点を自ら解決できるように導く、日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格です。
産業カウンセラーには、メンタルヘルス対策、キャリア形成・開発の支援、職場環境づくりの3つがあります。
最適なアドバイスのために、相談者から話を聞き出すことが大切です。
産業カウンセラーの養成講座では、「傾聴力」を身につける訓練に多くの時間を割き、言葉から感じ取れるものだけではなく、目の表情や姿勢などから本音を読み取る練習が行われます。
産業カウンセラーの資格の生かし方は、転職・就職のほかにも、現在の職場でコミュニケーション力を発揮する、産業カウンセラーとして独立・開業するなどの道もあります。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。