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カウンセラーとセラピストは何が違う?仕事内容や資格を解説

人を癒す仕事として人気のある「カウンセラー」と「セラピスト」。
カウンセラーとセラピストは、一般的には似たものとして認識されがちですが、仕事の内容や対応範囲などが異なります。

本記事では、カウンセラーとセラピストは何が違うのかについて、わかりやすく解説します。
将来の職業や学ぶスキル・知識などを明確にするためにも、カウンセラーとセラピストの違いを明確にしておきましょう。

カウンセラーとセラピストは何が違う?5つの項目で比較

カウンセラーとセラピストの違いを明確にするためには、項目別の比較が効果的です。
この章では、違いを明確にするために5つの項目に分類して解説しています。

仕事内容の違い

カウンセラーとセラピストは、どちらも相談者の精神面に対してフォローやケアをおこなう仕事ですが、仕事内容にも違いがあります。
カウンセラーとセラピストのそれぞれの仕事内容から違いを確認しておきましょう。

カウンセラーの仕事内容

カウンセラーの仕事内容とは、心に悩みを抱えている相談者が悩みや不安を解消できるようにサポートする仕事です。
相談者の話を聞き、カウンセリングを施したり、心理テストを実践したりして、原因を探ったり、効果的な対処法を探したりします。
カウンセリングの際には、心理学に関連する幅広い知識と相談者の状況を正確に把握する洞察力が必要です。
対話を通じてカウンセリングしますが、施術などの医療行為はおこないません。

セラピストの仕事内容

セラピストがおこなう主な仕事内容は、精神的に悩みや不安を感じている方の治療です。
カウンセラーが対話で心のケアをするのに対し、セラピストは施術をおこないます。
具体的な療法としてはは、アロマを使ったアロマテラピー・マッサージによるリフレクソロジストエスティシャン・音楽を用いた音楽療法士などがあげられます。

クライエント(相談者・患者)の違い

カウンセラーとセラピストは、クライエント(相談者・患者)も異なります。
それぞれのケースについて具体的にご紹介します。

カウンセラーのクライエント

カウンセラーは、主に精神的に不調を感じている方に対して、カウンセリングを施します。
主な具体例は以下のとおりです。
・職場でストレスがある方
・トラウマを抱えている方
・人間関係に悩む方
・不安が拭えない方
・うつを感じている方

セラピストのクライエント

セラピストの場合は、精神的な不調から身体や生活に支障が生じている方に対してケアをおこないます。
・よく眠れない方
・精神的な疲れや不安から痛みや体の不調を感じている方
・精神的な不安から怒りやイライラが抑えられない方
・将来について希望を抱けない方

必要資格の違い

基本的にカウンセラー・セラピストともに、一部を除いて資格がなくても仕事に就くことは可能です。
ただし、それぞれ資格が必須な職業もあります。

カウンセラーに関連する資格

カウンセラーの場合、国家資格である公認心理師になるには資格が必要です。
公認心理師資格を取得するには受験要件が設定されており、指定のカリキュラムを2年間学んだ後に、2年以上の実務経験を積むか、大学院へ進学しなくてはなりません。
そのほかのカウンセラーの仕事は資格や学歴を必要としません。
ただし、カウンセラーの求人は人気が高いため、資格を要していない方は、豊富な経験もしくは高い技能がないと採用に至らないケースが多いです。

セラピストに関連する資格

セラピスト関連においても、一部の職種においては国家資格の取得が必要です。
大きく分類すると、リハビリ系・医療系・心理系の資格に分かれます。
・リハビリ系:理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
・医療系:柔道整復師・鍼灸師・あん摩
・心理系:公認心理師
公認心理師は、カウンセラーとも重複していますが、セラピストは直接施術することが多いため、さまざまな関連資格があります。
いずれもセラピストに特化した資格というよりは、セラピストの業務に一部関連する資格との位置づけです。
セラピストに関しても、そのほか多数の民間資格があります。

適性の違い

カウンセラーとセラピストでは、次のような適性の違いがあります。
どちらがご自身に向いているのか参考にしてください。

カウンセラーに向いている方

カウンセラーは、クライエントの話をじっくり聴くことが基本になるため、次のような方がカウンセラーに向いています。
・根気よくクライエントの話を傾聴できる方
・人の心理に興味がある方
・相手をありのままに受容できる包容力がある方
・客観的に見て冷静にアドバイスできる方
・よく周りから相談を受ける方
・ご自身にも辛い経験があった方

セラピストに向いている方

セラピストは相手の状態をすぐに理解し、クライエントに適した施術をする能力が必要です。
次のような方がセラピストに向いているでしょう。
・能動的に人と関わりたい方
・人とコミュニケーションを取るのが好きな方
・人を癒すのが好きな方
・体を使う資格であれば、体を動かすのが好きな方

勤務先の違い

カウンセラーとセラピストは勤務先も異なる場合が亜多いです。

カウンセラーの勤務先

カウンセラーの主な勤務先と仕事内容は以下のとおりです。
・小学校や中学校などの教育機関:スクールカウンセラーとして子どもや保護者のケアをする
・精神科や心療内科などの医療機関:医療機関内のカウンセリングルームでカウンセラーとして患者の悩みや不安を聞いて、医師をサポートする
・福祉:児童福祉施設や高齢者施設で入居者や利用者のメンタルケアをサポートする
・一般企業:総務やカウンセリングルームにて、社員の精神的な問題をサポートする。特にセクハラ・モラハラに代表されるハラスメントや職場での人間関係をサポート
・少年院や刑務所などの更生機関:受刑者の心のケアと社会復帰をサポート

セラピストの勤務先

セラピストの主な勤務先と仕事内容は以下のとおりです。
・病院やリハビリテーションなどの医療機関:医師や看護師などの医療従事者と連携して患者の治療やリハビリをサポート
・児童福祉施設や高齢者施設などの施設:入居者や利用者の不調の改善をサポート
・リラクゼーション関連の施設:身体機能のトラブル・不調のケアや改善をサポート
セラピストはカウンセラーと比較すると、より医療に近いところでの勤務する傾向があります。

カウンセラーとセラピストに役立つ資格5選

カウンセラーやセラピストは、一部を除けば資格がなくても就ける仕事ですが、民間資格を取得した方が就職には有利です。
特に初心者や未経験者の場合は、資格で対外的にスキルをアピールすることは非常に重要です。
この章では、カウンセラーとセラピストに役立つ5つの資格をご紹介します。

メンタル士心理カウンセラー®資格

メンタル士心理カウンセラー®資格は、心の問題を扱うため、さまざまな心理状態の方に対応できるように専門的な知識を学ぶ資格です。
心理学の基礎知識を学び、ストレスによる症状や、ストレスの原因、症状別の治療方法を理解したうえで、資格取得が可能。
クライエントの話をしっかりと聴き、問題解決の方向性を示すスキルが身につきます。
資格取得後は、プロのカウンセラーとして活動できます。
メンタル士心理カウンセラー®資格

チャイルド心理カウンセラー®資格

チャイルド心理カウンセラー®資格とは、胎児期を始め、思春期までの子どもの発達や心理に深い理解を持ち、悩みや問題に対処するためのカウンセリングスキルと知識を証明する資格です。
小さな子どもは言葉で表現するのが苦手ですが、そういった子どもの心理も読み取ることができるのが魅力。
また、ギャングエイジや反抗期の接し方も学ぶことができます。
子どもの発達段階に応じてカウンセリングできる専門家となり、子どもをサポートできる資格です。
資格取得後は、チャイルド心理カウンセラー®として活動できます。
チャイルド心理カウンセラー®資格

行動心理カウンセラー®資格

行動心理学とは、人間の行動を科学的に研究し、その背後にある心理的なプロセスを理解する学問です。
行動心理カウンセラー®資格は、行動心理学において、人の行動から相手の感情を解釈するための基本的な知識を備えていることが証明される資格です。
「吊り橋効果」や「プラシーボ効果」のように名前のついたものから、手や目の動きからどんな心理かを理解する等、多岐にわたる行動の特徴と意味を理解していることが示されます。
資格取得後は、行動心理カウンセラー®として施設や企業でアドバイザーとして活動できます。
行動心理カウンセラー®資格

マインドフルネスセラピスト資格

マインドフルネスとは、過去や未来でもなく「今、ここ」に意識を集中し、マインドフル=満たされる状態を目指すことです。
瞑想を通してマインドフルネスを目指し、モチベーション向上や、集中力の向上、ストレス軽減等の効果があります。
マインドフルネスは、個人だけでなく、さまざまな企業でも注目されている手法。
マインドフルネスセラピスト資格は、マインドフルネス瞑想の知識と理解を証明するものであり、資格取得後は、マインドフルネスセラピストとして活動できます。
マインドフルネスセラピスト資格

メンタル心理ミュージックアドバイザー®資格

メンタル心理ミュージックアドバイザー®資格は、音楽が人の心と身体に与える影響や、心身への音楽の効果を理解する資格です。
音楽の効果的な利用法を学び、音楽を意図的に利用して、クライエントの心身の健康を目指します。
資格取得後は、自宅やカルチャースクール等でメンタル心理ミュージックアドバイザー®として活動できます。
メンタル心理ミュージックアドバイザー®

カウンセラーとセラピストの違いを理解するためのQ&A

カウンセラーとセラピストの違いを理解するために、よくあるご質問に対して回答いたします。

Qカウンセラーやセラピストは心が強くないとなれない?

カウンセラーやセラピスト自身が必ずしも心が強いとはかぎりません。
むしろ、人の弱い部分や辛い気持ちに理解を示すことがカウンセラーやセラピストに求められる要素です。
親身になるためには、カウンセラーやセラピスト自身が弱い部分を自覚することも重要です。
ただ、カウンセリングやセラピーの最中に感情移入しないように注意しなくてはなりません。
感情を入れすぎると冷静な判断ができなくなり、顧客の問題をサポートできないためです。

Qプロとして働くにはどうすればいい?

カウンセラーとセラピストのプロとして働くには、資格が必要でない職種もあります。
しかしながら、なりたい職種の資格取得をした方が、就職に有利ですし、クライエントの役にいっそう立てるでしょう。
また、カウンセラーとセラピストは、職種柄、知識だけでは役に立たず、実務経験が必須です。
実務経験は、他者に技術を体験してもらい、アドバイスをもらうのもいいですし、先輩のカウンセリングや、セラピーを見学させてもらうのもいいでしょう。
実務経験を積みながら、スキルを磨き続ける向上心が大切です。

Qカウンセリングやセラピーとコーチングとの違いは?

カウンセリングやセラピーを受ける方は、悩みがあったり、体がだるかったりとすでに症状が出ている方です。
つまり、カウンセリングやセラピーとは、マイナスの状態から、通常のゼロの状態に持っていく問題解決の技術です。
しかしながら、コーチングは、ゼロに近い状態の方を、はるかにプラスへ持っていき、理想の未来へ近づけるという技術という違いがあります。
コーチングは人を癒すというよりは、ポジティブな成長や、目標達成、パフォーマンスの向上が主な目的です。
マイナス状態のクライエントを癒したいという方は、カウンセラーやセラピストが向いているでしょう。

まとめ

カウンセラーとセラピストは、仕事内容・クライエント・必要資格・勤務先などが異なります。
また、カウンセラーやセラピストなどの職業を目指す場合も、両者の違いによって適性や得られるやりがいが異なるため、知識やスキルを学ぶ前に違いを知ることは非常に重要です。
カウンセラー・セラピストともに、未経験からの就職を目指す場合には、まず初心者向けの資格取得を目指されてみてはいかがでしょうか?
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