犬種標準やスタンダードとは?基礎知識を解説!
記事更新日:2024年9月4日犬種標準やスタンダードとは、各犬種の理想的な外見や体型、行動特性などを定めた基準のことです。
これらは、犬の健康と魅力的な外観を維持するために、犬の愛好家団体によって定められており犬種標準は、犬の展覧会やコンテストでの審査において最も重要な基準となります。
審査員は、出品された犬がその犬種の標準に沿っているかどうかを評価し、優秀な個体を選別します。
これにより、その犬種の特徴が保たれ、良質な個体の育成が始まるのです。
犬種標準には、体型、毛質、色彩、サイズ、比率などの詳細な規定が設けられており、その犬種の理想的な姿を示しています。
犬には犬種標準やスタンダードと呼ばれる分類方法があります。これがあることによって、犬の種類が明確になっています。犬種について知りたいなら、まずは犬種標準をおさえることが重要です。ただし、これらの基準には問題点もあるといわれており、慎重に考える必要があります。
犬種標準やスタンダートとは具体的にはどのようなものなのでしょうか。犬種によって基準はまったく異なっています。基本的なポイントについて、具体的に例を交えてみていきましょう。
目次
『犬種標準』とは?
犬種標準は以下の通りです。 ● 定義: 犬種の理想的な外見や特徴を定めた基準 ● 目的: 純血種の品質を評価するための基準 こちらを順に解説していきます。
定義: 犬種の理想的な外見や特徴を定めた基準
「犬種標準」とは、各犬種の理想的な外見や体型、行動特性などを定めた基準のことです。これらの基準は、犬の愛好家団体によって定められています。 犬種標準は、その犬種の健康と美的魅力を維持するために設けられており標準には、犬の体型、毛質、色彩、サイズ、比率などさまざまな項目について詳細な仕様が定められているのです。 この犬種標準は、犬の展覧会や審査において最も重要な評価基準となり審査員は、出品された犬がその犬種の標準に忠実であるかどうかを慎重に判断し、優秀な個体を選抜します。 これにより、その犬種の特徴が保たれ、健康で魅力的な個体の育成が促されるのです。 犬種標準は、育種や日々のケアにおいても重要な指標となっています。 適切な基準に沿った管理を行うことで、犬の健康と魅力を最大限に引き出すことができるでしょう。
目的: 純血種の品質を評価するための基準
「犬種標準」は、各犬種の理想的な外見や特性を定めた基準であり、その主な目的は、純血種の品質を評価するためのものです。 各犬種の愛好家団体が、その犬種の健康と美的魅力を維持するために定めた標準には、体型、サイズ、比率など、さまざまな詳細な仕様が記されてます。 同じ犬種から生まれた子供を純血種と呼び、成長した後の姿が見込まれるのが特徴てきですが、性格などは育て方によって異なることがおおいです。 また、育種や日々のケアにおいても、適切な犬種標準に沿った管理を行うことで、その犬種本来の姿を維持し、品質の高い個体を生み出すことができるでしょう。
犬種標準の意味
犬種標準とは、それぞれの犬種ごとの標準的な見た目を定めた基準のことです。「スタンダード」と呼ばれることもあります。犬種標準があることによって、犬種ごとの特徴を細かく分類して規定することができています。たとえば、ドーベルマンやダックスフント、ダルメシアンといった種類の特定を行うことができるのは、それぞれの特徴が明確に規定されているためです。この犬種標準がなければ、犬を正確に分類する方法がないということになってしまうでしょう。そうなると、ある特定の犬について話したいときでも、どの犬のことについて語っているのか分からなくなってしまいます。犬種標準は犬について特定を行うために必要不可欠な基準とされています。
犬種標準は純血種の理想的な姿のこと
犬種標準は、純血種の理想的な姿を示しているとされています。犬種標準には、純血種をスタンダードとして定めることによって、純血種を守るという目的もあります。犬種標準は同じ犬種であっても、国や団体によっても基準が微妙に異なることがあるので注意が必要です。
犬種標準の問題点
犬種標準は理想的な姿を示したものではありますが、問題点もあるという指摘があります。犬種標準では、尻尾や耳を切除して短くすることが理想的な姿だとされていることもあります。切除する理由は、犬の衛生や健康に配慮するためであることもあり、一概に悪いことだとはいえません。しかし、なかには見た目の美しさを求めたり古くからの慣習によって行っていたりする場合もあります。もともとの姿を必要以上に変え過ぎなのではないかという指摘もあり、犬種標準には疑問の声が上がることもあります。犬種標準は見た目に関する理想の基準ですが、「理想」については人間の勝手な好みで判断が下されているというのが実際のところです。犬の分類を行うためには犬種標準という規定が重要ですが、その捉え方については賛否両論あるということを頭の片隅に入れておいたほうがよいでしょう。
犬種標準の概要
犬種標準の概要は以下の通りです。 ● 歴史: 初期の標準制定から国際的な標準化の取り組み ● 主な要素: 体型、毛色、毛質、頭部、尻尾、足、その他の特徴 こちらを順に解説していきます。
歴史: 初期の標準制定から国際的な標準化の取り組み
犬種標準の歴史は古く、愛好家団体による標準制定の取り組みが始まりました。 当初は各地域で独自の標準が定められていましたが、次第に国際的な標準化の動きが高まっていきます。 英国ケネルクラブが創設され、各犬種の標準を策定し始めました。 これを皮切りに、全世界規模での犬種標準化の取り組みが進められるようになり、国際愛犬連盟が設立され、各国の愛好家団体が協力して標準の統一化を図るようになります。 現在では、FICIを中心に国際的な標準化が進み、ほとんどすべての犬種について共通の評価基準が定められ、一方で、地域性や伝統を重視する立場もあり、一部の国では独自の標準を併用するなど、標準をめぐる議論は続いています。 犬種標準の歴史は、愛好家たちの絶え間ない努力の歴史とも言えるのです。
主な要素: 体型、毛色、毛質、頭部、尻尾、足、その他の特徴
犬種標準には、その犬種の理想的な外見を細かく規定した項目が設けられています。 体型:では、体高、体重、胴体の長さ、筋肉の発達度合いなどが基準化されています。 毛色と毛質は、毛の色彩、長さ、硬さ、つやなどが詳細に定められているでしょう。 頭部と尻尾は、 頭蓋の形状、耳の形と位置、目の大きさや色などや自然の長さや適正な高さでの保持、カールの有無など、尻尾に関する基準もあり、足では、足の形状、爪の色、パッドの状態などが基準となるそうです。 その他の特徴としては鼻、歯列、体温などの生理的特徴、さらには性格や行動特性なども評価の対象となっています。 これらの基準に従って、審査では各部位の適合度が厳密に評価されるのです。
犬種標準の活用
犬種標準の活用は以下の通りです。 ● 繁殖での活用 ● 展覧会での審査基準 ● 飼い主の理解促進 こちらを順に解説していきます。
繁殖での活用
犬種標準は、優良な犬の育種における重要な指標として活用されています。 犬の繁殖を行う際、まず犬種標準に定められた理想的な形質を念頭に置き体型や毛色、性格など、その犬種の優れた特徴を備えた親犬を選抜します。 そして、これらの特徴が子犬に遺伝するよう、計画的な交配を行うのです。 このように、標準に忠実な犬を選抜し、計画的に交配することで、その犬種本来の特徴を維持・強化するには、優良な血統を保護し、健康で魅力的な犬を生み出すのに犬種標準は欠かせません。 さらに、標準に基づいて子犬の発育状況を管理することで、理想的な形質を持つ個体を効率的に生産できるのです。 繁殖の現場では、犬種標準がまさに指針として機能しているのです。
展覧会での審査基準
犬種展覧会では、犬種標準が審査の中心的な基準となっています。 展覧会では、出品された犬が犬種標準にどの程度忠実に従っているかが厳密に評価され審査員は、体型、毛色、毛質、頭部、尻尾、足など、あらゆる部位について標準に照らし合わせて採点します。 標準に最も忠実な個体が最高の評価を得ることになるでしょう。 また、性格や行動特性などの基準も評価の対象になるので審査は単に外見だけでなく、その犬種本来の特性全般にわたって行われるのです。 この厳密な審査プロセスを経て、最も優れた個体が選抜されます。
飼い主の理解促進
犬種標準は、犬を飼う一般の人々にとっても大切な役割を果たしています。 犬の飼育には、その犬種の特性を理解し、適切な飼養環境を整えることが不可欠なので犬種標準には、体型や生理的特徴、性格や行動特性など、その犬種の本来の姿が詳細に記述されています。 飼い主がこの標準を知ることで、自分の飼っている犬種について正しく理解できるでしょう。 例えば、ドーベルマン・ピンシャーは非常に活発な性格であり、大きな運動量が必要だというようなことが標準から学べるのです。 さらに、標準に照らし合わせて自分の犬を観察することで、その犬の長所や短所を客観的に把握できたりその情報に基づき、適切な飼養管理を行うことができるのです。 このように、犬種標準は飼い主の犬への理解を深める上で欠かせない指針となっています。飼育の質を高め、より良い犬との暮らしを実現するのに大きな役割を果たしているのです。
犬種標準の課題
犬種標準の課題は以下の通りです。 ● 標準の拘束性と柔軟性のバランス ● 遺伝的多様性の確保 ● 健康面での配慮 こちらを順に解説していきます。
標準の拘束性と柔軟性のバランス
犬種標準には、その犬種の理想的な特徴を厳密に規定するという側面がある一方で、過度に拘束的にならないよう配慮することも重要です。 標準が極端に拘束的であると、犬の多様性が失われてしまう可能性があるので、個体差や遺伝的多様性を尊重し、標準から若干逸脱した特徴も許容する柔軟性が必要です。 一方で、標準が曖昧すぎると、品質管理やブリーディングの指針としての役割を果たすことができません。 優良な個体を選別し、その特徴を後世に継承していくには、一定の基準が不可欠です。 このように、標準の拘束性と柔軟性のバランスを適切に保つことが課題となっています。 犬種の特性を最大限に発揮しつつ、遺伝的多様性を損なわない最適な標準設定が求められるのです。 このバランスを見出すことで、犬種の魅力を損なわずに、優良な個体を安定的に生み出すことができるでしょう。
遺伝的多様性の確保
犬種標準の維持と遺伝的多様性の確保は大きな課題の1つです。 犬種標準に沿って極端に淘汰が行われると、遺伝子プールが極端に狭まってしまう可能性があるので、遺伝性疾患のリスクが高まったり、適応能力の低下につながる可能性があります。 そのため、ブリーディングを行う際には、標準に最も忠実な個体のみを選別するのではなく、一定の遺伝的多様性を確保することが重要です。 このようなバランス感覚を持ちながら、標準を踏まえつつも新たな遺伝的変異を生み出していくことが、犬種の健全な発展につながるでしょう。 遺伝的な多様性を確保しつつ、標準に合致した個体を生み出すという、両立が求められる難しい課題となっています。
健康面での配慮
犬種標準の設定においては、犬の健康面への配慮が大きな課題となっています。 標準には、外見的な特徴だけでなく、性格や行動特性、生理的特徴なども詳細に規定されていますが、中には健康に悪影響を及ぼすものもあります。 このため、標準の設定にあたっては、美的な要素だけでなく、科学的根拠に基づいた健康面の評価が不可欠です。 また、既存の標準を見直し、必要に応じて改定を行うことで、より健康的な犬種の育成につなげていくことが重要になるでしょう。 犬種の理想像と実際の健康状態のバランスを保ち、究極的には犬の幸せを第一に考えた標準の設定が求められます。
具体的な犬種の標準
具体的な犬種の標準は以下の通りです。 ● プードル ● チワワ ● ブルドッグ こちらを順に解説していきます。
プードル
プードルは可愛くみんなに愛される犬種です。 毛量が多く、細かな波状のカールがプードルの魅力的な外観を形作ります。 性格は飼い主に忠実で、学習能力も高いため、しつけや訓練が容易です。 活発な運動欲求があるため、十分な運動量が必要です。 グルーミングも頻繁に行う必要があり、犬の健康と外観を維持するための大切な工夫が求められます。 以下で詳しく解説していきます。
プードルとは
プードルは、知的で活発な性格と特徴的な外観が人気の犬種です。 毛量が多く、細かなカールがトイプードルの可愛さの一つです。 ただし、グルーミングも頻繁に行う必要があり、犬の健康と美しい外観を維持するための大切な取り組みが求められます。 プードルは知性と愛らしさを兼ね備えた人気の犬種で、飼育にはある程度の手間とコストがかかりますが、飼い主との絆を深めることができる魅力的な犬種といえるでしょう。
プードルの特徴
中型サイズで、全体的に丸みのある体型が特徴的です。 毛色は白、クリーム、黒、灰、茶などと幅広く、長くて柔らかい毛質が重要な特徴となっています。 プードルの特に目を惹く外観的特徴は、毛量の多さと細かなカールです。 この独特のカールは、飼育に手間がかかるものの、プードルの美しさと愛らしさを生み出しています。 適切なケアを怠ると、毛が絡まるなどの問題が生じるため、飼育には相応の時間と労力が必要です。
プードルの性格
プードルは飼い主に非常に忠実で、強い愛着を持つことが知られています。 飼い主との絆を大切にし、コミュニケーションを取ることが好きな性格です。 また、プードルは学習能力が高く、訓練も比較的頭がいいので、すぐに理解力を発揮するため、しつけやしつけにも優れた能力を発揮します。 さらに、プードルは活発な運動欲求があり、運動量が多いので体を動かすことが好きで、散歩やジョギング、トレーニングなどに積極的に取り組みます。 一方で、プードルは感情的で神経質な一面もあり、ストレスに弱いといった特徴もあります。 総合的に見ると、プードルは飼い主との深い絆を育み、訓練を通じて優秀な伴侶犬となる可能性を秘めた、魅力的な犬種と言えるでしょう。
チワワ
チワワは小型犬の代表格で、体重もとても軽いです。 賢く飼い慣れていれば従順になりますが、不慣れな人間には警戒的な一面もあります。 チワワは室内で飼育可能な小型犬ですが、病弱な個体もいるため、飼育には細心の注意が必要です。 適切なケアと愛情を持って接すれば、チャーミングな伴侶犬となります。 以下で詳しく解説していきます。
チワワとは
チワワは、小さな犬種の一つとされる小型犬です。 毛色は白、クリーム、ブラック、ブルー、フォーン、チョコレートなど多様で、長毛種と短毛種の2タイプに分類されます。 長毛種はシルキーで優雅な被毛が魅力的ですが、短毛種も艶やかな光沢のある皮膚が美しい犬種です。 チワワは室内で飼育可能な小型犬ですが、体が弱い個体もいるため、飼育にはより一層の細心の注意が必要です。 適切なケアと愛情を持って接すれば、チャーミングな伴侶犬となることができます。
チワワの特徴
チワワは、世界最小の犬種の1つと呼ばれる非常に小型の犬種です。 また、体は小柄でも胴体と頭蓋骨ががっちりしており、立ち耳がとても特徴的です。 毛色は多様で、長毛種と短毛種の2種類に大別されます。 長毛種はシルキーな被毛が特徴的ですが、短毛種も艶やかな光沢のある皮膚が魅力です。 賢さと愛情深さ、そしてパッションある性格も特徴的な犬種です。
チワワの性格
チワワは、小柄な体に似合わずパッションが強い個性的な性格が特徴の犬種です。 まず、チワワは警戒心が強く、知らない人間に対して警戒的な傾向がありますが、飼い主との絆が深まると非常に従順で愛情深い一面を見せます。 さらに、チワワは活発で遊び好きな性格を持っており、小柄な体と好奇心旺盛な性格から、ときには攻撃的な行動を取ることもあるでしょう。 しかし、飼い主との信頼関係が深まれば、非常に従順に付き従うようになります。 一方で、チワワは神経質で繊細な一面もあります。ストレスに弱く、環境の変化にも敏感に反応する傾向があります。 総合的に見て、チワワは個性的で魅力的な性格を持つ小型犬といえるでしょう。
ブルドッグ
ブルドッグは、がっしりとした体格と特徴的な顔立ちが特徴的な犬種です。 皮膚は皺が多く、毛はショートで滑らかな質感です。 ブルドッグはしつけにも従順で、子供とも仲良く遊ぶことができるでしょう。 しかし、運動や暑さに弱く、呼吸器系の健康管理が重要です。 ブルドッグはその独特の容姿と愛らしい性格から、多くのペットオーナーに親しまれている犬種です。 以下で詳しく解説していきます。
ブルドッグとは
皮膚は多数の皺が特徴的で、毛はショートで滑らかな質感です。 しつけにも従順で、オーナーとの絆も深めやすい犬種といえます。 ブルドッグは、その独特の容姿から、多くのペットオーナーに親しまれている人気の犬種です。 適切な飼育管理と健康管理を行えば、良い伴侶犬として楽しめるでしょう。
ブルドッグの特徴
ブルドッグは、非常に特徴的な容姿をもつ中型犬の品種です。 最も特徴的なのは、ブルドッグの顔立ちが平たく押し潰されたような形の頭部に、短い鼻と大きな下顎が特徴的です。 性格は温厚で親しみやすく、子供とも仲良く遊ぶことができ、訓練にも比較的従順な傾向があります。 ブルドッグの独特の容姿と愛らしい性格から、多くのペットオーナーに慈しまれています。適切な飼育管理と健康管理を行えば、魅力的な伴侶犬として楽しめるでしょう。 また、飼育に際しては、その特性を理解し、適切なケアを行うことが大切といえます。
ブルドッグの性格
ブルドッグは、とてもフレンドリーで温厚な性格が特徴の犬種です。 ブルドッグは、家族の一員として非常に人懐っこく穏やかな性格から、初心者のオーナーにも飼いやすい犬種といえるでしょう。 一方で、ブルドッグは非常に活発ではなく、運動量も少ない傾向があり太りやすく、暑さにも弱いため、適度な運動と環境管理が重要になります。 総合的に見て、ブルドッグは愛らしい見た目と温厚な性格から、多くのペットオーナーに人気の犬種です。
具体的に定められている内容
犬種標準には、その犬の種類の基準についてさまざまなことが定められています。とくに見た目については細かい規定があり、たとえば頭や目のかたち、体のカーブの具合、尻尾の長さなど全ての部分に決まりがあるといっても過言ではありません。体重や体長についても明確な標準が定められています。また、性格に関しても基本的なところが定められています。
プードルの犬種標準
犬種標準はそれぞれの犬種によって異なります。犬種標準について、具体的な内容をみてみましょう。まずは、人気が高い、スタンダードプードルの特徴について紹介します。
プードルとは
プードルはフランスの国犬として有名です。プードルはロシアまたは中央アジアの北部で発祥しました。長い歴史の中でほかの犬種との交雑を繰り返し、フランスに入っていまのプードルに近い姿になったといわれています。もともとプードルは現在のスタンダードプードルと同じか少し大きいくらいのサイズのみでした。しかし、17世紀に入ると小さく改良されたプードルが上流階級の間で流行しました。この頃にはプードルのサイズにバリエーションが増えていたと思われます。
プードルの特徴
体の一部の被毛を残してカットする独特のトリミングのしかたは、プードルならではのものだといえます。毛の色は単色が理想とされていますが、色の種類は様々です。たとえば、ブラックやホワイト、グレー、シルバーなどさまざまなバリエーションがあります。また、色の濃淡があるのは問題ないとされています。スタンダードプードルは体長と体高がほとんど同じなのが特徴です。体高によって、以下のとおり詳しい分類がなされています。
【プードルの大きさの規定】
・スタンダードプードル……45~60cm ・ミディアムプードル……35~45cm ・ミニチュアプードル……28~35cm ・トイプードル……24~28cm
プードルの性格
プードルはとても頭がよく、好奇心の強い犬種です。運動能力も高いといわれています。家族に対しても愛情をもって接するため、飼いやすいのが特徴といえます。
チワワの犬種標準
人気の犬種としては外せないチワワ。次はチワワの基本的な特徴についてみてみましょう。
チワワとは
チワワは世界でもっとも小さな犬種です。古代メキシコにいたとされる小さな犬がもとになっているといわれています。その後、長い歴史の中でアメリカでの育種により現在のチワワが誕生しました。都市化が進むことで、小さくて飼いやすいチワワの需要はどんどん高まっていったといわれています。日本でもチワワの人気が高まり、現在ではとくに人気のある犬種の1つとされています。
チワワの特徴
チワワは手足が短く、体高さよりも体長のほうが少し長い体つきをしています。頭蓋骨は、上から見て林檎のような丸みを帯びた形をしているのが理想です。理想の体重は1.5~3kgとされており、小型犬としてこの基準を厳格に守る必要があります。
チワワの性格
チワワは明るく前向きな性格をしています。しかし、保守的なので家族以外には厳しい態度を取ることが多いです。見慣れない人がいれば、敏感に反応して吠えることがあります。
ブルドッグの犬種標準
最後にブルドッグの犬種標準についてみてみましょう。見た目と性格のギャップがかわいらしく、長い間一定の人気を保っている犬種です。
ブルドッグとは
ブルドッグは13世紀のイギリスにいた種類の犬がもとになっています。もともとは攻撃性の強い性格でしたが、長い時間をかけて現在のブルドッグのような優しくておっとりした性格に改良されました。ブルドックは、フレンチブルドッグやブルテリアなどの誕生にも関わっています。
ブルドッグの特徴
ブルドッグはがっちりとした体つきが特徴的ですが、肥満になり過ぎるのはNGです。脚が短く、頭部が大きめです。オスなら25kg、メスなら23kgが標準体重とされています。
ブルドッグの性格
ブルドッグはとても温厚ですが、頑固で飼い主に対する忠誠心があります。見た目の怖さと性格のギャップがあり、それが人気の秘密でもあります。
犬種標準やスタンダードが犬種ごとの基準となる
犬種標準やスタンダードでは、それぞれの犬種についての基準が定められています。動物には個体差があるので、犬種標準以外を認めないという姿勢に疑問を持つ声も多いのが事実ではあります。しかし、基本的な部分が規定されているからこそ、それぞれの犬の健康を保つことができるという側面があるのもまた真実です。標準体重を守ることで、犬の肥満を防ぐことにもつながります。犬の種類について知りたいときは、この犬種標準を基準にするのが基本です。それぞれの犬について理解を深めるためにも、犬種標準は重要な基準として考えるべきでしょう。
まとめ
犬の品種は、それぞれ特徴的な標準や外観、性格を持っています。 見た目の特徴や性格がそれぞれ異なります。 これらの違いは、長年の品種改良によって築き上げられた標準的な特徴です。 飼育にあたっては、各犬種の特性を理解し、適切なケアを行うことが重要です。 愛らしい見た目と個性的な性格が魅力的な、多様な犬種の中から、自分に合った伴侶犬を見つけることができるでしょう。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。