幼児の体重管理:肥満予防と健康的な生活習慣の確立
記事更新日:2024年8月20日幼児期の体重管理は将来の健康を左右する重要な要素です。
肥満は、幼児の成長と発達におけるリスクファクターであり、早期に適切な対策を講じることが必要です。
幼児の肥満を予防し、健康的な生活習慣を確立するためには、幼児期の体重増加の目安やローレル指数による肥満の評価方法を理解することが重要です。
当記事では、これらの基礎知識を元に、具体的な体重管理のポイントと、親としての適切な対応方法について詳しく解説します。
幼児であっても極端に太り過ぎていると、健康にさまざまな影響が出る恐れがあります。最近では、子どもでも生活習慣病になることがあるので要注意です。幼児が肥満になってしまった場合は、適切な方法でダイエットをするようにしましょう。
とはいえ、幼児のダイエットとは、具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか。幼児がダイエットするなら、栄養不足にならないようにすることが重要です。今回は、幼児のダイエット方法についてやり方や注意点を中心に紹介します。
目次
幼児の肥満の理解
幼児の肥満は、将来的な健康問題のリスクを高めるため、早期に対応することが重要です。
幼児期における体重の増加や適正な体重の評価方法を理解することで、適切な対策を講じられます。
ここでは、幼児期の体重増加の目安とローレル指数による肥満の評価について詳しく解説します。
幼児期の体重増加の目安
幼児期の体重増加は、成長の一環として自然なことですが、過度な増加は肥満の兆候となる可能性があります。
一般的に、幼児期の体重は年間で約2~3kg増加するのが目安とされています。
この増加量は個々の子どもによって異なりますが、急激な体重増加や体重の停滞は注意が必要です。
年齢別の体重増加の目安
1歳から2歳までの間は、体重が比較的安定して増加します。
この期間において、適切な栄養と運動を通じて健康的な成長を促すことが大切です。
具体的には、以下のような増加パターンが一般的です。
1歳から2歳
年間で約2~3kgの増加
2歳から3歳
年間で約2kgの増加
3歳から4歳
年間で約2kgの増加
ローレル指数による肥満の評価
幼児の肥満を評価する方法として、ローレル指数(L指数)が一般的に用いられます。ローレル指数は、身長と体重の比率を基に算出され、子どもの成長状態を評価するのに役立ちます。この指数を使うことで、適正体重の範囲を確認し、肥満のリスクを早期に察知することができます。
ローレル指数の計算方法
ローレル指数は以下の計算式を用いて求められます。
ローレル指数=体重()÷身長()2×10^7
この計算式を使って算出された数値を基に、子どもの肥満度を評価します。
ローレル指数の評価基準
ローレル指数の評価基準は以下の通りです。
80未満:低体重
80~100:標準体重
100~120:軽度肥満
120以上:肥満
この基準を参考にして、子どもの体重管理を行います。
ローレル指数が高い場合は、適切な対策を講じることが重要です。
幼児の健康的な体重管理のポイント
幼児の健康的な体重管理は、成長と発達において非常に重要です。
体重管理は、食事や生活習慣の見直しを通じて行われます。
ここでは、幼児の健康的な体重管理のポイントとして、食事と食生活の改善、楽しい運動遊びの取り入れ、そして規則正しい生活習慣の確立について詳しく解説します。
食事と食生活の改善が鍵
健康的な体重管理には、バランスの取れた食事と適切な食生活が不可欠です。
幼児にとって、栄養バランスの良い食事を提供し、健康的な食習慣を身につけることが重要です。
バランスの取れた食事の重要性
幼児の成長には、適切な栄養素の摂取が不可欠です。
以下のポイントを押さえた食事を提供することで、健康的な体重管理をサポートできます。
多様な食材を取り入れる
様々な食材を使った食事を提供することで、ビタミンやミネラルなどの栄養素をバランス良く摂取できます。
野菜の摂取を増やす
カラフルな野菜を使った料理を提供し、ビタミンや食物繊維を豊富に摂取させます。
適量のタンパク質
魚や肉、豆類などのタンパク質をバランスよく取り入れ、筋肉や体の成長をサポートします。
過剰な脂肪や糖分の制限
加工食品やスナックの摂取を控え、自然な食品から栄養を摂るように心がけます。
健康的な食生活の実践方法
規則正しい食事時間
決まった時間に食事を摂ることで、体内リズムが整い、消化吸収が良くなります。
適切な間食の選び方
間食には果物や野菜、ヨーグルトなどの健康的な選択を提供します。
親子での食事
家族全員で食事をすることで、楽しい食事時間を共有し、健康的な食習慣を身につけます。
楽しい運動遊びの取り入れ
幼児にとって、運動は遊びの一環として楽しむことが重要です。
特に体を動かすことで、エネルギー消費が促され、健康的な体重維持に繋がります。
遊びながら運動を楽しむ方法
屋外での遊び
公園でのボール遊びや砂場遊びは、体を動かす楽しい活動です。
自然と触れ合いながら遊ぶことで、体力が向上します。
室内でのアクティビティ
ダンスや体操、ストレッチを取り入れることで、室内でも体を動かす機会を作ります。
特に雨の日や寒い季節でも積極的に体を動かせます。
親子での運動
親子で一緒に遊ぶことで、運動が楽しい時間となり、親子の絆も深まります。
例えば、一緒に踊ったり、簡単なゲームをしたりすることで、楽しみながら運動できます。
運動遊びの具体的な例
鬼ごっこ
走ったり、追いかけたりすることで、全身を使った運動ができます。
縄跳び
縄跳びは心肺機能を高める運動として効果的です。
初心者向けに短い縄跳びから始めると良いでしょう。
フラフープ
フラフープは体幹を鍛える運動として有効です。
楽しみながらバランス感覚も養えます。
規則正しい生活習慣の確立
健康的な体重管理には、規則正しい生活習慣の確立が欠かせません。
特に、早寝早起きの習慣を身につけることで、成長ホルモンの分泌が促進され、健康な成長を支えます。
早寝早起きのメリットと実践方法
成長ホルモンの分泌促進
早寝早起きにより、成長ホルモンの分泌が最適化されます。
成長ホルモンは、体の成長や修復を助ける重要なホルモンです。
規則正しい食事時間
決まった時間に食事を摂ることで、消化吸収が良くなり、栄養バランスが整います。
日光浴
早起きすることで日光を浴び、ビタミンDの生成が促進され、骨の健康が保たれます。
健康的な生活習慣の確立方法
毎日のスケジュールを立てる
毎日の活動を計画し、決まった時間に寝る・起きる習慣を身につけます。
寝る前のルーチンを作る
絵本の読み聞かせや軽いストレッチなど、寝る前のリラックスした時間を作ることで、スムーズな入眠が促されます。
適切な睡眠環境を整える
静かで暗い環境を作り、快適な寝具を用意することで、質の高い睡眠を確保します。
幼児のための効果的な食事ダイエット
幼児の健康を保つためには、食事ダイエットが重要です。
ただし、幼児に対するダイエットは、大人と異なり、栄養バランスを保ちながら適切に進めることが求められます。
ここでは、幼児のための効果的な食事ダイエットのポイントについて、具体的に解説します。
よく噛むことの重要性
食事の際に「よく噛むこと」は、幼児の健康にとって非常に重要です。
よく噛むことで、満腹感が得られやすくなり、過食を防ぐ効果があります。
また、消化も促進され、栄養の吸収が良くなります。
以下に、よく噛むことの具体的なメリットについて詳しく解説します。
よく噛むことのメリット
満腹感の向上
よく噛むことで、食事の時間が長くなり、脳に満腹信号が送られやすくなります。
これにより、少量の食事でも満足感が得られ、過食を防げます。
消化の促進
食べ物が細かくなることで、消化酵素が働きやすくなり、消化がスムーズに進みます。
これにより、胃腸の負担が軽減されます。
食事時間の延長
ゆっくり食べることで、食事の時間が長くなり、満腹中枢が刺激されやすくなります。
結果として、過食を防げます。
よく噛む習慣を身につける方法
一口の量を少なくする
一度に口に入れる量を少なくすることで、自然とよく噛む習慣がつきます。
食事中に休憩を入れる
一口食べるごとに少し休憩を入れることで、食事のスピードをコントロールします。
楽しみながら食べる
食事中に楽しい話をすることで、食べるスピードが自然とゆっくりになります。
楽しくゆっくり食べる工夫
食事の時間を楽しくすることは、幼児の健康的な食事ダイエットにおいて重要な要素です。
楽しい食事時間は、ストレスを軽減し、食欲をコントロールする助けとなります。
以下に、楽しくゆっくり食べるための具体的な工夫について解説します。
楽しく食事をするためのアイデア
カラフルな食材を使う
見た目が楽しい食材を使うことで、食欲が湧きます。
例えば、色とりどりの野菜を使ったサラダや、フルーツをふんだんに使ったデザートなどが効果的です。
食事を楽しいイベントにする
家族全員で楽しく食事をすることで、食事時間が特別な時間になります。
例えば、週末には特別なメニューを用意するなど、食事をイベント化することで、楽しみながら食事ができます。
話題を提供する
食事中に楽しい話をすることで、食事時間がリラックスしたものになります。
例えば、今日の出来事や楽しいエピソードを話すことで、食事が楽しい時間になります。
ゆっくり食べるための具体的な方法
小さなスプーンやフォークを使う
一口の量が少なくなるように、小さなスプーンやフォークを使うことで、自然とゆっくり食べられます。
一口ごとに休憩を入れる
一口食べるごとに少し休憩を入れることで、食事のスピードをコントロールします。
食べ物をよく噛むことを意識する
一口ごとにしっかりと噛むことで、満腹感が得られやすくなります。
食事の時間を固定する
規則正しい食事時間を設けることで、体内リズムが整い、消化吸収が良くなります。
特に幼児にとって、決まった時間に食事を摂ることは重要です。
以下に、食事時間の固定化のメリットと実践方法について詳しく解説します。
食事時間の固定化のメリット
体内リズムの整備
決まった時間に食事を摂ることで、体内リズムが整います。
これにより、消化吸収が効率的に行われ、健康的な体重管理が可能となります。
消化吸収の促進
規則正しい食事時間により、消化吸収が効率的に行われます。
これにより、栄養バランスが整い、健康的な体重管理が可能となります。
過食の防止
食事時間が決まっていると、間食が減り、過食を防げます。
規則正しい食事時間の設定方法
毎日のスケジュールを立てる
毎日の活動を計画し、決まった時間に食事を摂る習慣を身につけます。
例えば、朝食は7時、昼食は12時、夕食は18時といった具合に、毎日同じ時間に食事を摂るように心がけます。
食事前に適度な運動を取り入れる
食事前に軽い運動をすることで、食欲が増進され、規則正しい食事時間を守る助けとなります。
例えば、食事前に軽い散歩をするなどの運動を取り入れます。
寝る前のルーチンを作る
絵本の読み聞かせや軽いストレッチなど、寝る前のリラックスした時間を作ることで、スムーズな入眠が促され、規則正しい食事時間を守る助けとなります。
バランスの取れた食事内容
健康的な体重管理には、バランスの取れた食事内容が不可欠です。
幼児にとって、栄養バランスの良い食事を提供し、健康的な成長をサポートすることが重要です。
以下に、バランスの取れた食事内容について詳しく解説します。
バランスの取れた食事の重要性
多様な食材を取り入れる
様々な食材を使った食事を提供することで、ビタミンやミネラルなどの栄養素をバランス良く摂取できます。
野菜の摂取を増やす
カラフルな野菜を使った料理を提供し、ビタミンや食物繊維を豊富に摂取させます。
適量のタンパク質
魚や肉、豆類などのタンパク質をバランスよく取り入れ、筋肉や体の成長をサポートします。
過剰な脂肪や糖分の制限
加工食品やスナックの摂取を控え、自然な食品から栄養を摂るように心がけます。
バランスの取れた食事の具体例
朝食
バランスの取れた朝食として、全粒粉のパン、ヨーグルト、フルーツを組み合わせると良いでしょう。
これにより、タンパク質、食物繊維、ビタミンを一度に摂取できます。
昼食
昼食には、野菜たっぷりのサラダ、鶏肉や魚などのタンパク質、玄米や全粒粉のパンなどの炭水化物をバランス良く取り入れます。
夕食
夕食には、野菜をふんだんに使ったスープや煮物、豆腐や納豆などの大豆製品、白米や全粒穀物を取り入れます。
これにより、消化が良く、栄養バランスの良い食事が実現できます。
間食の工夫
健康的な間食の選び方
間食には、果物や野菜、ヨーグルトなどの健康的な選択を提供します。
例えば、りんごやバナナ、にんじんスティック、プレーンヨーグルトなどが適しています。
適量を守る
間食の量を適量に保つことで、過食を防ぎ、健康的な体重管理をサポートします。
間食の時間を決める
決まった時間に間食を摂ることで、規則正しい食事時間を守りやすくなります。
幼児のための効果的な食事ダイエットは、栄養バランスを保ちながら、規則正しい生活習慣を身につけることが鍵となります。
よく噛むことや楽しくゆっくり食べる工夫、食事の時間を固定すること、バランスの取れた食事内容を提供することで、幼児の健康的な成長をサポートしましょう。
幼児のダイエットにおける注意点
幼児の健康的な成長を支えるためには、適切な体重管理が重要です。
しかし、幼児のダイエットには特別な注意が必要です。
ここでは、幼児のダイエットにおける重要な注意点について詳しく解説します。
特に、食事制限を避けること、食事量を減らさずにカロリーを調整すること、そして親も一緒に取り組む姿勢の大切さについて解説します。
食事制限は避けるべき
幼児の健康を維持するためには、成長に必要な栄養素をしっかりと摂取することが欠かせません。
そのため、極端な食事制限は避けるべきです。
以下に、食事制限を避ける理由と、代わりに心掛けるべきことについて詳しく解説します。
食事制限を避ける理由
成長期の栄養不足
幼児は急速な成長期にあり、体や脳の発達に必要な栄養素を十分に摂取する必要があります。
食事制限を行うと、これらの栄養素が不足し、成長に悪影響を与える可能性があります。
免疫力の低下
十分な栄養を摂らないと、免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。
特に幼児は、病気に対する抵抗力がまだ十分に発達していないため、栄養不足は大きなリスクとなります。
食べ物に対する否定的な態度
幼児期に厳しい食事制限を経験すると、食べ物に対する否定的な態度や食行動障害を引き起こす可能性があります。
これにより、将来的に健康的な食習慣を身につけることが難しくなるかもしれません。
健康的な食事習慣の促進
栄養バランスの取れた食事
成長に必要な栄養素をバランスよく摂取できるように、様々な食材を取り入れた食事を提供します。
たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルをバランスよく含む食事が理想的です。
食事の多様性
食事のバリエーションを増やし、様々な味や食感を楽しめるようにします。
これにより、食事への興味を引き、健康的な食習慣を身につけられます。
定期的な食事時間
規則正しい食事時間を設定し、毎日決まった時間に食事を摂る習慣をつけます。
これにより、体内リズムが整い、消化吸収がスムーズに行われます。
食事量を減らさずにカロリー調整
幼児のダイエットでは、食事量を減らすのではなく、カロリーを調整することが重要です。
食事量を減らすと、必要な栄養素が不足し、成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
以下に、カロリー調整の具体的な方法について詳しく解説します。
カロリー調整の具体的な方法
低カロリー食材の選択
高カロリーの食材を低カロリーの食材に置き換えることで、全体のカロリー摂取量を調整します。
例えば、揚げ物を控え、蒸し料理やグリル料理にする、クリームソースを控え、トマトソースや和風だしを使うなどが効果的です。
食材の選び方
カロリーが低く、栄養価の高い食材を選びます。
例えば、野菜や果物を多く取り入れ、精製された砂糖や脂肪分の多い食材を控えるようにします。
調理方法の工夫
調理方法を工夫することで、カロリーを抑えられます。
例えば、油を使わずに蒸したり、茹でたりすることで、摂取カロリーを減らせます。
低カロリー食材の活用例
野菜
ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草などの低カロリーで栄養価の高い野菜を多く摂るようにします。
これらの野菜はビタミンやミネラルが豊富で、満腹感も得られやすいです。
果物
りんご、オレンジ、ベリー類などの低カロリーでビタミンCが豊富な果物を摂取します。
果物は自然の甘みがあり、デザートとしても適しています。
たんぱく質
鶏ささみ、豆腐、魚などの低脂肪で高たんぱくな食材を活用します。
これらの食材は、筋肉の発達や免疫力の向上に役立ちます。
親も一緒に取り組む姿勢
幼児のダイエットは、親が積極的に参加することで効果が高まります。
親が良いお手本を示し、健康的な食習慣を共に実践することが大切です。
以下に、親が一緒に取り組む姿勢の重要性と具体的な方法について詳しく解説します。
親が一緒に取り組むことの重要性
良いお手本を示す
親が健康的な食生活を実践することで、幼児にとって良いお手本となります。
子供は親の行動をよく見て学ぶため、親が健康的な食事を摂る姿を見せることが重要です。
家族の協力
家族全員で健康的な食生活を心掛けることで、幼児も自然と健康的な食習慣を身につけやすくなります。
家族全員が協力し合うことで、幼児のダイエットもスムーズに進むでしょう。
ポジティブな環境
健康的な食習慣を家族全員で実践することで、ポジティブな環境が作られます。
これにより、幼児も楽しみながら健康的な食事を摂れるようになります。
親が一緒に取り組む具体的な方法
家族で一緒に食事をする
家族全員で一緒に食事をすることで、楽しい食事時間を過ごせます。
これにより、食事が楽しいものとなり、健康的な食習慣が身につきやすくなります。
健康的なメニューを一緒に考える
幼児と一緒に健康的なメニューを考え、調理することで、食事に対する興味を引き出します。
これにより、幼児も積極的に健康的な食事を摂るようになります。
食材の買い物に一緒に行く
食材の買い物に幼児を連れて行き、健康的な食材を選ぶ過程を見せることで、食材に対する興味を引き出します。
これにより、幼児も健康的な食材を選ぶことの大切さを学びます。
幼児のダイエットは、成長に必要な栄養をしっかりと摂取しながら、健康的な体重管理を行うことが重要です。
食事制限を避け、カロリーを調整し、親が積極的に取り組む姿勢を持つことで、幼児の健康的な成長をサポートしましょう。
幼児の肥満とは?
幼児の肥満とはどのような状態なのでしょうか。基本的に子どもはたくさん食べて成長することが大切です。とはいえ、幼児であっても必要以上に太り過ぎている場合は、健康に悪影響をきたす場合もあります。まずは、幼児の肥満について詳しい内容をおさえましょう。
幼児期は一年間に約2~3kg増える
幼児期は体がどんどん育つ時期であり、体重は一気に増加していきます。具体的には、幼児は一年間で約2~3kg体重が増えるといわれています。そのため、基本的には幼児の体重増加を心配する必要はありません。とはいえ、エネルギーをとり過ぎて太ってしまった場合は何かしらの対策が必要になるケースもあります。
ローレル指数で判断する
とはいえ、どの程度の体重になったら太り過ぎなのかについては、見た目や実際の体重だけで判断するのは難しいです。身長がほかの子よりも大きければ、体重が多いのも当然です。そのため、子どもの肥満を判断するためには、ローレル指数を利用しましょう。ローレル指数とは、ある計算式にそって計算をおこなうことで肥満を判断する方法です。具体的なローレル指数の計算式は、「体重÷(身長×身長×身長)×10000000」です。これによって出た数字によって以下のとおり、肥満を判断します。
【ローレル指数】
・~100:やせすぎ ・101~115:やせぎみ ・116~144:標準 ・145~159:太りぎみ ・160~:太り過ぎ
幼児向けのダイエットポイント
実際にローレル指数を用いて肥満だと発覚した場合、どのような点に気をつけてダイエットをおこなったらいいのでしょうか。ここでは、幼児向けにおすすめしたいダイエットのポイントについて紹介します。
食事や食生活の見直しがメイン
幼児向けのダイエットをおこなう際は、食事や食生活の見直しがメインとなりますとくに普段から子どもの食欲に任せて好きなくらい食事を与えている場合は、この機会に食事のカロリーや量を検討し直しましょう。おやつの量にも注意が必要です。バランスのとれた食事を適量食べることができるよう、親が調整してあげることが必要です。
運動ではなく遊ばせる
ダイエットといえば運動が必要というイメージがあるかもしれませんが、幼児の場合はとくにトレーニングのような運動は必要ありません。運動を意識するよりも、体を動かして遊ばせることを意識しましょう。そもそもダイエット時の運動は、自発的におこなわないと長続きしません。思いっきり体を動かして楽しく遊べるような機会を意識的に作り、自然と運動量が増えるようにしましょう。
早寝早起き
ダイエットを目指すなら、早寝早起きも大切です。生活リズムが乱れていると、どうしても体がうまくエネルギーを消費しにくくなります。子どものうちから不規則な生活をしていると、体を壊す原因にもなるため要注意です。早寝早起きができるよう、夕食も早めに済ませる習慣を作るようにしましょう。
幼児でもできる食事ダイエット
幼児がダイエットする際は、食事のとり方が重要です。無理なく健康的な体に戻すことができるよう、日ごろの食事のしかたを見なおしましょう。
よく噛んで食べる
食事はよく噛んで食べることが基本です。よく噛まないで飲み込んでしまうと、満腹感が得られにくいだけでなく、消化器官にも負担がかかります。よく噛むようにすると食べるスピードもゆっくりになるため、口に運ぶ食事の量も適度に減らすことが可能です。
楽しくゆっくり食べさせる
幼児にダイエットを指せるなら、食事は楽しくゆっくり食べる習慣をもたせましょう。食べることそのものを楽しめるようになれば、食事をガツガツ食べ過ぎてしまうことも防げるようになります。食事をするときは、なるべく家族みんなで食卓を囲むようにし、食事は楽しいという気持ちが芽生えるように工夫すべきです。
食べる時間を決める
食事を食べ過ぎないようにするには、食べる時間を決めることも重要です。一定時間以上食べ続けている場合は、そこで食事をストップする習慣をもたせましょう。そうすれば、必要以上の食事をとることをやめさせることができます。ただし、この場合、子どもが食事を急いで食べてしまうことがないように注意しなければなりません。食事をゆっくり楽しめる工夫をしっかりと取り入れておきましょう。
バランスのいい食事を摂る
食事でダイエットをするなら、バランスのいい食事をすることがとても大切です。とくに脂質には注意が必要です。脂質が多い食べ物は旨みがあるため、気を付けていないと子どもはついついたくさん食べてしまいます。いろいろな種類の食材を口に運べるように、メニューにも工夫をしていきましょう。
ダイエットの注意点
幼児がダイエットをする場合は注意点もあります。本来、幼児のうちは成長のためにたくさんの栄養が必要です。それを妨げることがないよう、適度なダイエットをできるようにしましょう。ここでは、幼児がダイエットする際に気を付けたいポイントについて紹介します。
食事制限はNG
幼児のダイエットでは、食事制限をしてはいけません。食事制限をすると、体の成長に必要な栄養を摂取できなくなります。そうなると、心身の発達に悪影響を与えるため注意が必要です。食事制限はせず、適度なバランスの食事をとることを心掛けましょう。
量は減らさずにカロリーを調整する
幼児がダイエットをするときは、量よりもカロリーに着目しましょう。子どもに食事を出すときは、必ずカロリーを計算して適切なカロリーになるように配慮することが大切です。ダイエットとはいえ、カロリーが極端に少なすぎるのもよくないので、調整をしっかりとおこないましょう。
親も一緒になって取り組む
幼児がダイエットをするなら、親も一緒になって取り組むことが大切です。子どもだけに我慢をさせるという状況では、ダイエットはなかなか成功しません。幼児のダイエットは健康的な食生活を送るという部分がメインになるので、これを機に大人も規則正しい食生活を目指してみてはいかがでしょうか。
幼児がダイエットするなら適切な食生活を目指そう
幼児にダイエットが必要な場合は、カロリーや栄養に配慮することが重要です。大人がやってしまうような過度なダイエットは避け、健康体を目指してダイエットをおこないましょう。普段は好き勝手に食べ物を口にしていた子どもであれば、最初のうちはダイエットを嫌がるかもしれません。しかし、健康のためにはきちんと食生活を指導することが重要です。子どもとはいえ、肥満の状態が続くとさまざまな症状が現れてくる可能性もあります。そういった事態を避けるためには早い段階でダイエットを始め、健康を目指す必要があります。幼児とともに大人も健康的な食生活をすれば、家族みんなで健康を目指せますよ。
まとめ
幼児の体重管理は将来の健康に直結する重要な課題です。
肥満は幼児の成長におけるリスク要因であり、早期の対応が必要です。
幼児期の体重増加の目安やローレル指数による評価方法を理解することで、適切な対策を講じることができます。
健康的な体重管理には、バランスの取れた食事や適切な食生活の確立、楽しい運動遊びの取り入れ、規則正しい生活習慣が不可欠です。
親が積極的に関わり、健康的な食習慣を共に実践することで、幼児の健やかな成長をサポートしましょう。
- 通信講座のSARAスクール編集部
-
心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。