三色食品群・6つの基礎食品群とは
主な栄養素:炭水化物、ビタミンB群、緑色: 野菜類などの食品、主な栄養素:ビタミン、ミネラルです。三色食品群をバランス良く摂取することで、必要な栄養素を効率的に摂取することができます。
6つの基礎食品群は、三色食品群をさらに細かく分類し、より詳細な栄養素の特徴を理解するための分類方法です。
1群:良質のたんぱく質源、肉、魚、卵、大豆製品など、2群:主にカルシウムの供給源となるもの、牛乳、乳製品、小魚、海藻など、3群:主にカロテンの給源である緑黄色野菜、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、にんじんなど、4群:緑黄色野菜以外の野菜と果物、キャベツ、トマト、バナナ、リンゴなど、5群:エネルギー源となる炭水化物(糖質)を多く含む食品、ご飯、パン、麺類、イモ類など、6群:油脂類、サラダ油、バター、ごま油など、6つの基礎食品群をバランス良く摂取することで、より健康的な食生活を送ることができます。
食育に関する知識が求められているのはなぜ?
近年、子供の肥満やアレルギー、免疫力・運動機能の低下などの問題は増加傾向にあります。このような子供の健康上の問題の多くは、栄養の偏りや過剰な添加物の摂取のほか、朝食を抜いたり一人きりで食事をしたりといった、乱れた食習慣に起因していると考えられています。
そのため、特に乳幼児の食に関係する現場では、食生活が心身の成長に与える影響やリスクについて、正しい知識を持った上で、適切に対応できる力が求められているのです。
5食事にはたくさんの役割がある
食事の役割は「栄養をとる」ことだけではありません。食事を作ったり食べたりする動作の中には、心身の発達に影響を与える要素がたくさん詰まっているのです。例えば、次のようなものが挙げられます。
特に乳幼児の場合は、五感の刺激や大人の模倣から学ぶことも多く、食事を通して興味や関心の幅を広げていきます。乳幼児期の食事は健康な体を作るだけでなく、一生を支える力をはぐくむためにも大切なものなのです。
食生活の基礎が築かれていないと、食への関心が薄らぎ、乱れた食生活や欠食などを招きやすくなってしまいます。その結果、健康が維持できなくなったり、物事に取り組む姿勢やコミュニケーション能力が低下したりすることも考えられます。そのような状況に陥らないためにも、乳幼児期からバランス良く食べる習慣をつけてあげることが大切なのです。
食育のプロフェッショナルは、国が求める力のひとつ
子供を取り巻く食の環境が大きく変化していることから、「国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむための食育を推進する施策」として、2005年に「食育基本法」が制定されました。食育基本法とは、健全な食生活の実現とともに、伝統的な食文化の継承や健康の確保、地球規模で食を考えるなど、食に対する知識と理解を深めるための基本となる法律です。国を挙げて食育を計画的に推進しようとしていることからも、今、食育がどれだけ重要視されているかがわかります。
また、近年ではアレルギー体質の子供が増えていることもあり、それぞれの体質に合わせて適切な食事を用意できる食育の資格保持者は、国の施策を大きく前進させる担い手といっても過言ではないでしょう。
食育の資格を取ることでこんなステップアップが可能!
食育の資格を持っていれば、保護者へアドバイスをするときに信頼が得られるだけでなく、仕事への自信も増すでしょう。
次のような職種に就いている方なら、資格を取ることで、キャリアアップにつながる可能性があります。
保育士
栄養士や調理師の資格を持っていない保育士でも、食育について学ぶことで、食べすぎや少食、偏食、アレルギー体質など、子供一人ひとりの体質に合わせて適切な対応がとれるようになります。子供の食事に悩む保護者の良き相談役になれるなど、より子供に寄り添った保育を実現できるようになります。
飲食店、小売店、食品メーカー
食品に関わる企業や飲食店などに勤めている方には、子供用メニューの研究や開発に携わる際に、食育の知識が役立ちます。勤め先によっては、子育て中のママや親子を対象とした飲食イベントを開催するという形で、知識を活かせることもあるでしょう。
栄養教諭
栄養教諭は、おもに学校などで、学校給食の管理と一体で食に関する指導を行うべく、2005年に新設された資格職です。具体的には、子供に栄養や食事のとり方における正しい知識を教え、「食の自己管理能力」や「望ましい食習慣」を身に付けられるよう指導を行うのが仕事です。
現在、全都道府県で栄養教諭の早期配置が求められており、必要度の高い職業といえます。食育について学ぶことで、栄養教諭として教えられることの幅が広がるでしょう。
介護士、社会福祉士
「食育」と聞くと子供を対象とするイメージが強いですが、本来は乳幼児から高齢者まで、すべての年代に必要とされている知識です。そのため、食育の知識があれば、介護や治療を必要とする人の集まる施設で、食事の指導を行うことができます。現在、介護士や社会福祉士として働いている人であれば、介護と食事の両面から高齢者のサポートをすることが可能になります。
子育ての隙間時間で学べ、将来の仕事にもつながる食育の資格
食習慣や嗜好が決まるといわれる幼少期のうちから、食の正しい知識にふれることで、食べる力をはぐくみ、食への興味関心を深めて、心身のすこやかな成長を促すことにつながります。食育を学ぶことで、毎日の食事が楽になるだけでなく、母親としての自信も増して、子育てがより楽しくなるはずです。
また、食育の資格を取れば、子育てがひと段落した後や空いた時間を活用し、子育て支援センターで食に関するセミナーを開いたり、自宅で食育の教室を開いたりするなど、仕事へとつなげることも可能になります。
SARAの通信講座を受講し、試験に合格すれば、「食育健康アドバイザー」と「管理健康栄養インストラクター」の2つの資格を取得することができます。1日30分・半年間のカリキュラムで終えられますので、子供が寝ているあいだや保育園などに行っている時間に、自分のペースで学ぶことができるでしょう。