夢のメカニズムとは?深層心理との関係性を理解しよう
記事更新日:2024年6月11日人はさまざまな夢を見ますが、そのメカニズムはどのようになっているのでしょうか。夢は人の心と深い関係にあり、深層心理とも関わりがあるとされています。よって、夢のメカニズムについて正しく理解していれば、自分自身の心身の状態をしっかり把握することにもつながるでしょう。
今回は、夢のメカニズムとともに深層心理との関係についても説明します。夢がどのようなメカニズムになっており、どういった意味をもつのか知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
目次
夢と深層心理の関係
夢とは、人の深層心理が作り出している表現だと考えられています。そのため、何らかのメッセージ性が夢に現れることも多いです。心理学的な側面からも、夢に対しては見解が示されています。ただし、学者によっても見解は微妙に異なっています。たとえば、心理学者のフロイトの場合、夢は心の奥底にある無意識へとつながるための手がかりだと考えています。一方、ユングの場合は、夢に表現されるそれぞれの内容が深層心理を象徴していると考えています。いずれにせよ、夢は無意識のうちに生まれるものであり、自分自身が気づいていない心理状態であるといえるでしょう。
夢を見るメカニズム
では、夢はどうして見るのでしょうか。夢がどのようなメカニズムで見られるのかについて知りたいという人も多いはずです。ここでは、夢を見るメカニズムや性質について詳しく確認しましょう。
夢は必ず見ている
そもそも夢は、寝ているときに必ず見るものです。なかには、自分はあまり夢を見ないと思っている人もいます。しかし、その場合、本当に夢を見ていないのではなく、夢を見たことを覚えていないだけです。たまに夢を見ると思っている人も、基本的に寝ているときは必ず夢を見ていますが、実際には覚えていないということです。夢は一度の睡眠でも数回ほど見ていると考えられます。ただし、夢を見たと覚えているのは、起きる直前の20~30分頃に見た夢だけです。よって、この時間に見た夢がその人の夢として記憶されています。
レム睡眠とノンレム睡眠とは?
夢を見る間の睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の2つに分けられます。ただし、それぞれによって見る夢の特徴に違いがあるのです。レム睡眠の間に見る夢は、ストーリーがしっかりとあり、内容もはっきりと覚えているケースが多いです。一方、ノンレム睡眠の間に見る夢については、あまりはっきりとした印象にはなりません。ぼんやりとしており、場合によってはすべて覚えていないというケースもあります。
睡眠と夢の関係
では、睡眠と夢にはどのような関係があるのでしょうか。そもそも人は睡眠を取りながら、その日に記憶したことを脳が整理しています。その過程の中で、夢が生じているのです。つまり、夢は脳が記憶を整理しているうえで生じる副産物であるといえるでしょう。こういったことからもわかるように、日中にさまざまな刺激を受けて活動している人は、その分、さまざまな夢を見る可能性があります。日頃からたくさんのことに触れている人は、多種多様な夢を見る傾向があるのです。よって、活動範囲が狭くなったり、思うように動き回れないようになったりすると、夢のバリエーションは少なくなるでしょう。
夢の中での深層心理の現れ方
夢のなかには、深層心理が現れているといわれています。具体的には、自分自身が気にしていることや「こうなりたい」という強い願望が夢に表現されるのです。日中の活動の中で強く印象に残ったことが夢に現れることもあるでしょう。なお、場合によっては、そのような内容がそのまま夢に反映されるとは限りません。象徴的なものに形を変えて夢に現れる場合もあります。特に深層心理は抑圧されて凝縮しているので、直接的な表現で夢に現れることはあまりありません。夢から深層心理を読み解くためには、それぞれの象徴についても知識を得ておく必要があるでしょう。
明晰夢とは?
夢の種類としては、明晰夢とよばれるものもあります。明晰夢とは、夢を見ているときに夢であることを自覚している状態を意味します。明晰夢では、夢であることを気づいているため、夢の成り行きを自分の意思でコントロールすることも可能です。明晰夢を見られる人は、自分の見たい夢を実際に見ることができるといわれています。
金縛りとは?
夢や睡眠と強い関係にある現象として、金縛りがあります。金縛りとは、意識があるのにも関わらず体が動かない状態です。金縛りは霊的な現象というイメージが強く、怖い出来事であると思われているでしょう。しかし、実際には、金縛りは科学的な根拠をもって説明することが可能です。金縛りはレム睡眠の最中に起こっているのですが、レム睡眠では脳が休んでいる状態です。このレム睡眠の間に覚醒することがあり、この状態が金縛りです。脳は休んでいる状態であるため、体を自由に動かすことができません。疲れているときに金縛りは起こりやすく、実際に多くの人が経験しています。意識はあるのに体が動かないということで、霊的な現象であるというイメージが定着したのでしょう。
夢のパターンからわかる深層心理
夢にはさまざまなパターンが存在し、それぞれ深層心理を表していると考えられています。具体的にはどのような夢のパターンがあり、どういった深層心理を示しているのでしょうか。ここであ、夢のパターンからわかる深層心理について詳しく紹介します。
人を殺す
夢の中で誰かを殺す夢を見た場合、その相手との関係を断ち切りたいという深層心理が現れています。人を殺す夢はとても怖いですし、強烈ですが、それだけ強い思いが現れているともいえるでしょう。特に近い関係の人との付き合いを見直したいと思っているときに、この夢を見るケースが多いです。
逃げている
なにかから逃げている夢は、自分自身の心身が追い詰められた状態にあることを示しています。実際になにかトラブルや問題を抱えているなら、きちんとそれらと向き合って解決を目指すことが大切です。普段は気にしないようにしているとしても、自分自身の心の中ではそれがずっと残った状態です。問題はなるべく早く解決するようにしたほうがいいでしょう。
空を飛ぶ
空を飛ぶ夢は、自由を表しています。普段の生活でも特に不自由なく理想通りの生き方ができていることを意味しています。自分自身の心の声に従い、その暮らしを継続できるようにするといいでしょう。
夢から深層心理を読み解こう
夢にはさまざまなことが表現されます。そのため、夢について正しい知識をもっていれば、夢から自分自身の本当の状態を知ることもできるでしょう。深層心理は、普段の自分が意識していない気持ちも含まれています。普段は気にしていないつもりでも、心の奥底には何らかの気持ちが隠れている可能性もあります。自分自身を本当の意味で理解するには、深層心理を把握することも大切です。深層心理について深く向き合うことができれば、より人生を豊かな方向へ導いていける可能性があるでしょう。夢について理解するにはさまざまな知識が必要なので、しっかりと勉強することが必要不可欠です。きちんと知識を身につけて、自分の夢について正しい判断ができるようにしてください。独学もありますが、通信講座を受けるのもいいでしょう。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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